不文律
暗黙の了解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 00:13 UTC 版)
ライターたちにはいくつかの暗黙の了解があるとされる。 代表的なものは、すでにあるグラフィティの上に描くには更に完成度の高い図案を作らなくてはいけない、というものであり、このルールにより、グラフィティは美術性を高めていった。 また、対象は公共施設、交通機関、巨大な建物などとされ、個人商店、個人宅には描いてはいけないというものがあった。しかし、近年はライターモラルの低下によって、それらが決して守られているとは言えない状況になってきている。
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暗黙の了解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 05:24 UTC 版)
「ロードレース (自転車競技)」の記事における「暗黙の了解」の解説
ロードレースには正々堂々と闘うための紳士協定として、選手間に暗黙の了解事項(不文律)が多数存在している。 先頭交代への参加 集団の先頭から十数番手までは集団落車に巻き込まれるリスクが少なく、またアタックをかけたりアタックに反応したりということも可能である。こうした集団内の好位置に居る選手は先頭交代に加わるのがマナーである。自分だけ先頭交代に加わらないで体力を温存するという作戦(「ツキイチ―着き位置」と呼ばれる)は、ルール上禁止されてはいないものの、仮にそれで好結果を出したとしても実力とは認められない。 また、ロードレースの最高レベルであるUCIプロツアーに参加するようなチームに所属する選手は、エースや有力アシスト選手でないかぎり、現役中に一度も表彰台に上れない方が普通であり、大半の選手はアシストとしての役割を期待されて雇われているため、わざわざ自分の評価を落とすような勝ち方をするのは、選手にとってもメリットがない。 逃げ集団内でポイントの強引な独り占めをしない 逃げが決まった場合、必然的に中間のスプリントポイントや山岳ポイントを先頭で通過する選手が発生するが、殆どの場合は集団内で「誰がポイントを取るか」の合意が成立している。こうした合意を拒否してポイントを奪う姿勢は歓迎されず、逃げ集団の崩壊を引き起こす例もある。もちろん山岳、ポイント賞狙いの選手が2人以上逃げに入った場合には、その数名によるフェアな勝負で片方が勝ち続けるのは問題にはならない。 ステージレースで総合優勝や新人賞狙いの選手はステージ優勝を譲る ステージレースにおいては、総合優勝及び新人賞争いに絡んでいる選手はゴールスプリント(ゴール直前での全力勝負)が発生した場合、これに加わらない。これは、同じ集団でゴールすれば同じタイムと見なされるため、ポイントではなく、タイムを競う総合成績と新人賞狙いの選手はトップの選手と同じ集団でゴールすればよく、最も落車の危険が大きいゴールスプリントを回避したほうが安全だからである。但しボーナスタイムを導入しているレースにおいて、山岳など小集団スプリントになった場合は、上位を狙うために総合狙いの選手もスプリントを行う事がある。 また、総合優勝及び新人賞争いをしている選手が少人数の逃げに乗り、そのままゴールまで行けてしまったような状況でも、同じ逃げ集団にライバルが居ない限り、トップとタイム差無しでステージを終えられれば、賞争いで前進することが出来るため、ステージ優勝は逃げ集団の他の選手に譲ることも多い。 これは、逃げ集団の他の選手としても、賞争いに手を貸す代わりにステージ優勝争いからは降りて貰うことを前提として走っていることが多いこと、総合優勝や新人賞を狙うような有力選手が、幸運にもステージ優勝を狙うチャンスに恵まれた選手たちを押しのけてまで勝とうとするのはマナーに反するという選手間の共通認識も関わっている。 もちろん山頂ゴールなどで総合優勝及び新人賞争いの選手が他の選手を全て千切ってしまった場合や、先頭集団に総合優勝及び新人賞を争う選手たちしか残っていない場合には、この限りではない。また直近に優勝を譲ったことがある選手同士の場合は優勝を譲らないなど、ある種の貸し借り関係のようなものも影響する。 ただ、総合優勝争いを演じている選手同士の場合など、ごく稀にこのような形でステージ優勝を譲られることによりプライドを傷つけられ、その後選手間の不仲に発展するケースもある。 「着き位置」をした選手のステージ優勝はあまり歓迎されない その逃げが成功することで自チームの選手の優勝&各賞争いで不利になるなど、チームにとって好ましくない影響を及ぼすような逃げを失敗させようとする場合、そのチームの選手は逃げ集団に入っても、先頭交代に加わらないまま「着き位置」を保ち、そのままでは先頭交代している選手のみが疲労し不利になる状況を作ることで逃げを潰そうとするが、そのようなチーム戦略上の理由から逃げ集団の先頭交代に加わらなかった選手は最終的にステージ優勝争いから降りる例が時に見られる。また、そのような選手がステージ優勝してしまった場合は他のチームから苦言を呈されることもあるが、チーム戦略上の明確な理由や必然性なく「着き位置」だった選手がステージ優勝した場合は、非難を受けることを覚悟せねばならない。 リーダージャージを抱えるチームが集団の先頭を積極的に引く ステージレースではリーダージャージ(総合優勝争いで首位にいることを示すジャージ。「マイヨ・ジョーヌ」、「マリア・ローザ」、「マイヨ・ロホ」など)を着た選手を抱えるチームが集団の先頭を引くことが暗黙の了解となっている。大差の逃げ切りにより「リーダーの座を奪われない」ようペースをコントロールするのが大きな理由だが、「エースが集団の後方にいると、落車により集団が分断されるなどのアクシデントが起きた場合に大きなタイム差をつけられてしまう」ためにそのリスクを避けるという意味合いもある。それ以外に「逃げた選手を積極的に追撃」したり、逆に「逃げ集団をあまり早く吸収し過ぎないようペースを落とす」などの役割を果たすことも求められる。平坦ステージの場合には逃げを潰して「ゴールスプリントでステージ優勝を取りたい」有力スプリンターを擁したチームが終盤では役目を受け継ぐのが基本となる。このため、勝負どころの中盤〜後半のステージにたどり着く前にアシスト選手たちが消耗してしまうことを嫌い、敢えて序盤は総合優勝争いで首位に立たずにレースを進めることもある。 アクシデントにつけ込まない ゴール直前の数kmを除き、メイン集団内にいる有力な選手がパンクで一旦停止したり、落車に巻き込まれた場合、その隙をついてアタックをかけたりして、一気にペースを上げることはマナー違反とされている。 ただし、逃げ集団は必ずしもこの限りでないため、こうしたトラブルが起きた場合は、メイン集団のスピードが落ちるため、逃げ切れるチャンスが生まれることになる。 地元選手が挨拶するための逃げは容認する グランツール等の大レースでは、レース途中に出身地・居住地の近辺を通過する選手が、沿道に応援に駆けつけた家族や友人等への挨拶のために集団から逃げることが少なくない。これは逃げることで家族らと立ち止まって会話するための時間を稼ぐのが目的であることから、集団はあえてその選手を追わず逃げを容認する。もちろん逃げる選手側は事前に集団にその旨を告げてから逃げる必要があり、挨拶の後は集団が追いついてくるまで待つことがマナーとされる。 グランツールの最終ステージは周回コースに入るまでのんびり走る グランツールの最終ステージは、近年はツール・ド・フランスならパリ・シャンゼリゼ通り、ブエルタ・ア・エスパーニャならマドリー・シベーレス広場にゴールするのが通例となっており、選手たちはパリやマドリー近郊の街から数十kmを走り、最後に都心部の周回コースに突入することになる。そして各賞の優勝争いが僅差になっていない限りは、この周回コースに入るまでゆったりと走行する。これは、グランツール最終ステージが世界最高峰のステージレースを最後まで走り抜いた選手たちの凱旋走行と位置づけられているためである。そのためツール・ド・フランスでは、沿道の観客からシャンパンを振る舞われつつ、のんびりと走ってゆく選手たちの姿が見られる。ただし、ジロ・デ・イタリアやブエルタ・ア・エスパーニャでしばしば見られ、ツール・ド・フランスでも1989年実施された例のように、最終ステージが個人タイムトライアルとなっている場合は、もちろんこれはあてはまらない。 トイレタイム中にアタックをかけない レース中に食事するのが自転車レースの大きな特徴であるが、当然入れる物を入れれば出さなければならず、ミドルペースで走る追走集団の人はチーム内でまとまって一旦停止し用を足す事がある。その際他チームがアタックをかけ引き離すのはマナー違反とされる。
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