文章で
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/05 22:02 UTC 版)
「スタンリー・グリーン (サンドイッチマン)」の記事における「文章で」の解説
グリーンは日曜日を自宅で過ごしていたが、常に静かに過ごしていた訳ではなく、時には『Eight Passion Proteins』の印刷に当たっていた。ヴャルデマー・ヤヌシャック(Waldemar Januszczak)によれば、印刷機は(古い時代の複雑な制御装置を描くことで知られていた)ヒース・ロビンソン(Heath Robinson)の漫画に出てきそうな代物で、印刷する日に生じる騒音は、グリーンと隣人たちの間のトラブルの種だった 。 『Eight Passion Proteins』は、1973年から1993年にかけて52版を重ね、一見して不規則な大文字活字の使用など、その尋常ならざるタイポグラフィでよく知られていた。長年の間に値段は上げられていったが、それもほんの僅かずつでしかなく、1980年当時10ペンスだった価格は、13年後の1993年には12ペンスであった。これをグリーンは、平日には20部ほど、土曜日には最大で50部売っていた。1993年2月までに販売された累計は8万7千部に達した。この小冊子では、8つの「激情タンパク質」として、肉、魚、鳥、チーズ、卵、エンドウ、豆類、木の実を挙げており、「四肢を激しく使う仕事に就いていない者、座り続けていることが多い者」は「タンパク質が蓄積されて激情に流れやすくなる」ので、例えば、仕事を辞めて引退すると激情が高まりやすくなり、夫婦関係に亀裂が入るおそれも高まる、と述べられている。「私たちは激情に負けてはいけない」と主張するこのパンフレットは、「独り身であれ、性的関係の友人がいるのであれ、独身者として生活する時期における規律が、結婚後の規律への準備となる」と助言している。グリーンは特にBBCを槍玉に挙げて、「無分別、無規律、無作法」を広めていると糾弾している。 グリーンは1作だけ小説を書いていたが、出版してくれるところを見つけることができなかった。この『Behind the Veil: More than Just a Tale』は、カーターによれば「激情の危険性について、贖罪の可能性についての雑多な説明が盛り込まれた」作品であるという。未公刊の手稿は2点遺されており、ひとつは67ページの『Passion and Protein(激情とタンパク質)』と題された文書で、もうひとつは392ページに及ぶ『Eight Passion Proteins』の拡充版で、1971年にオックスフォード大学出版局から不採用とされた原稿であった。カーターによれば、グリーンはオックスフォード・ストリートでの活動と並行して、偉大で善良な指導者たちへ手紙を出し続けるという取り組みを続けており、『Eight Passion Proteins』は、歴代5人のイギリスの首相、チャールズ皇太子、カンタベリー大主教、BBC総裁、「タイムズ」紙編集長、英国医師会(British Medical Association)、教皇パウロ6世にも送られていた。
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