政治スタンスとは? わかりやすく解説

政治スタンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 05:41 UTC 版)

宮澤喜一」の記事における「政治スタンス」の解説

ハト派的な政治家とされることが多く自衛隊海外での武力行使自衛場合に限るべきという見解基本的に維持していた(「憲法9条禁じているのは海外での武力行使であり、それ以外は何でも出来る」という逆説的な言い方ではあるが)。それは戦争を知る世代としての思い背景にある。しかし一貫した親米派日米同盟論者でもあり、1996年には既に集団的自衛権限定的行使合憲であると述べ違憲論を「学者バカ」の議論だと批判していた。国連常任理事国入り問題に関しては、本人慎重派思われるが、推進派の外務事務次官従兄弟斎藤邦彦だったこともあり、特に意見を言わなかったという。 保守本流有力者として期待され続け42歳での経済企画庁長官就任皮切りに早くから閣僚歴任していったが、政府経験豊富さとは裏腹に党務にかかわることは少なく中曽根総裁の下で、2年総務会長務めたのみ)、保守合同以前吉田派以来党人派や、池田・大平と同世代政治家にもっぱら党務委ねていた。中曽根内閣において、派としてしばしば宮澤幹事長就任要求したにもかかわらず中曽根一本釣り田中六助三役入りさせるなどした背景には、中曽根宮澤嫌いに加えそうした仕事向かない判断されたこともある。また派内掌握については、大平正芳前尾繁三郎加え鈴木善幸といった有力な政治家しのぎを削る中、積極的に行動起こすことは少なく同世代早くから派閥継承した田中角栄中曽根には大きく遅れをとることになった宏池会内では、前尾繁三郎比較親しく大平とは微妙な関係であった佐々木義武伊東正義など大平側近とは、世代対立もあり総じて関係は悪くまた、田中六助とは一六戦争呼ばれる抗争巻き起こしている。伊東らとは後年和解しているが、これは田中角栄中曾根対す大平側近反抗意識結果宮澤担がれたという消極理由発する所が大きい。 加藤紘一大平側近として知られ個人として宮澤加藤よりも河野後継望んだとされるが、いわゆるKK戦争における宮澤煮え切らない態度は、河野洋平離脱による派閥分裂招いた加藤の乱では、田中六助直系古賀誠と結ぶ形で、加藤失脚させている。加藤の乱では、大平女婿森田一加藤に就いており、宏池会抗争系譜現代まで影響及ぼした側面もある。 総理退陣直前田中秀征仲介次期総理となる細川護熙軽井沢8月17日会談して、政権政党交代に伴う国政混乱回避図ったのみならず2009年田中明らかにしたところによると、細川頻繁に宮澤会って政権運営について指南受けており、細川政権実質的に宮澤との共同運営だった。非自民連立政権内実に関する重要な証言である。田中秀征師事した宮沢喜一元首相の冷静で俯瞰的判断力高く評価している。 早坂茂三の『宰相の器』によると、田中角栄は「彼(=宮澤)は秘書官だ。秘書官としては一流だった。しかし、それだけだ。政治家ではない」と評したという。 石原慎太郎政治家として宮澤敬遠しており、著書国家なる幻影 わが政治への反回想』(上・下文藝春秋のち文春文庫)で批判している。 2005年出版された『ハト派伝言宮澤喜一元首相が語る政治的認識』(中国新聞社刊)では、当時小泉純一郎首相に対して靖国神社参拝について国民対す説明責任果たしていない批判したり、憲法改正問題について国民の間で議論尽くされていない指摘し国際協力についても、日本自衛隊による武力協力よりも経済的協力得意分野だと指摘するなど、当時自由民主党主流になっていた政治的指向批判していた。そのため現実主義者としての政治家の顔を覗かせていたといえる

※この「政治スタンス」の解説は、「宮澤喜一」の解説の一部です。
「政治スタンス」を含む「宮澤喜一」の記事については、「宮澤喜一」の概要を参照ください。

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