干渉計型検出器とは? わかりやすく解説

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干渉計型検出器(地上)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 10:11 UTC 版)

重力波 (相対論)」の記事における「干渉計型検出器(地上)」の解説

現在の検出主流は、強力なレーザー光によるマイケルソン干渉計用いるものである1つ発振装置から出たレーザー光直交する二方向に分け一辺が数kmアーム往復させるレーザー反射には、時空の歪みにしたがって振動する鏡を用いることにより、重力波通過した時の四重極歪みによる二方向の距離差(理想的に片方伸び、もう片方は縮む)が干渉縞変化から検出される、という原理である。自由質量観測装置とも呼ばれる。 干渉計型検出器は、装置大掛かりになるが、検出できる重力波周波数帯が広い。検出感度上記起源1-3適していると考えられている。検出感度を得るための障害となるのは、レーザー光量子雑音・鏡の熱振動機械振動電気雑音地面振動などである。これらのノイズ1つ1つ取り除くことにより、現在ではブラックホール連星系の合体ならば地球から数100 メガパーセク程度の距離までの現象測定できる世界的なネットワーク構築されている。 欠点 鏡の共振周波数以下は感度なし。 地面振動影響により約10Hz 以下の周波数検出感度がなくなる。 実用化 干渉計型検出器は、2000年代世界の数ヶ所で稼働はじめたアメリカは、LIGOライゴ)というプロジェクト名で、一辺4kmのレーザーマイケルソン干渉計ワシントン州ルイジアナ州に2台稼働させている。2010年まで実質2年上の観測行った2015年9月からは、感度を向上させた第2世代干渉計aLIGO(advanced LIGO)として稼働はじめた日本は、国立天文台にあるTAMA300で、一辺300mマイケルソン干渉計2000年稼働させた。これは、世界先駆けて最初に本格的な観測開始したものだ。2003年までは、神岡では、TAMAプロトタイプだった一辺が20mのマイケルソン干渉計設置しLISM干渉計として運用実験行っていた。その後、同じ、神岡内に片腕100m低温レーザー干渉計重力波アンテナCLIOが、地球物理学研究のための地殻歪計とともに建設された。 イタリアフランス共同で、一辺3kmVirgo干渉計を、ピサイタリア)に持つ。 ドイツイギリス共同で、一辺が600mのGEO 600英語版干渉計を、ハノーファードイツ)に持つ。 日本では東京大学宇宙線研究所重力波推進室が、TAMA300CLIOプロトタイプとして、マイケルソン干渉計構成する鏡とそれを振り子状に懸架するワイヤー20ケルビン程度冷却することによって感度上げ観測装置大型低温重力波望遠鏡LCGT, Large Cryogenic Gravitational Telescope)」(愛称大型低温重力波望遠鏡 KAGRA かぐら)を岐阜県神岡鉱山跡地建設した干渉計アーム長さ3kmである。

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干渉計型検出器(宇宙空間)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 10:11 UTC 版)

重力波 (相対論)」の記事における「干渉計型検出器(宇宙空間)」の解説

宇宙空間衛星打ち上げてレーザー干渉計形成し重力波検出しようというLISALaser Interferometer Space Antenna計画NASAESAによって進められている。これは3台の衛星で、一辺500kmレーザー干渉計形成するもので、ターゲットとする周波数帯は、地上重力波よりも低い。合体数年前連星系からの重力波白色矮星振動による背景重力波初期宇宙起源重力波捉えるであろう期待されている。 日本でもLCGT次の将来計画として、宇宙重力波望遠鏡DECIGO(Deci-hertz Interferometer Gravitational Wave Obserbatory)計画進められている。この観測装置一辺が1000kmのレーザー干渉計で、地上レーザー干渉計LISA計画中間の周波数帯主なターゲットとしている。

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