尾張幕府(おわりばくふ)
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否定姫(ひていひめ) 声 - 戸松遥 尾張幕府直轄内部監察所総監督。とがめの天敵で、彼女のことは名前ではなく「あの不愉快な女」としか呼ばない。本名不詳で、とがめ同様素性も公には不明。自分も含めて誰彼かまわず、彼女自身が「自分が否定姫である事以外の全てを否定する」と言う程ありとあらゆることをただ否定するのでこう呼ばれ、住居も「否定屋敷」と呼ばれる。背が高く、青い目に金髪という日本人には有り得ない外見を持つ。右衛門左衛門との共同所有という形で炎刀「銃」を所有しており、他の完成形変体刀のそれぞれの特性、能力についてもある程度知っている。変体刀について詳しいのは四季崎記紀の末孫であるため(右衛門左衛門に対して語った時は、例によって否定している)。とがめの過去は、彼女が彼我木輪廻に会いに行った跡を右衛門左衛門につけさせるまで知らなかった。 とがめの正体を知った後、本心では殺したくないと思いながらも、職務と自らの野望のために彼女を右衛門左衛門に殺させ、結果的に彼女の手柄を横取りし、将軍に謁見する。目論見どおり七花が尾張城に討ち入った際には「彼は私ではなく奇策師の配下で、彼女は任務中に死亡した」と言った上で、「これも将軍の天下泰平のため」と七花を完成形変体刀を持たせた御側人十一人衆と戦わせる。なお、将軍の前で七花にとがめのことをどう思っていたか問われた時には「嫌いじゃなく、なくもなかったわ」と答えている。 彼女の野望は将軍家を無くす事。四季崎一族は国を守るために将軍家が成立しないよう策を練ったが、予知とは別の家が将軍家になってしまったことで目論みが外れたのが事の発端である。ただし、彼女自身は一族の悲願を達成したい反面、「記紀の思惑通り行かないのも見てみたい」とも語っていた。結局、将軍・匡綱を殺しても歴史の改竄は行われずに彼女の野望は失敗し、反逆者として追われる身になり尾張を出奔。髪を切って右衛門左衛門の「不忍」の仮面を被り、地図製作の旅に出た七花が「付いて来るな」と言ったのを無視して無理矢理彼に付いて行った。 〈物語〉シリーズとのコラボ作品『混物語』にも登場。先祖の予知に従い、未来予知の技術を応用することで時代を越え阿良々木暦の前に現れた。妖刀「心渡」を求め、暦と刀比べを行った。 年齢不詳。身長五尺五寸。体重十三貫。趣味は「悪巧み」。 左右田 右衛門左衛門(そうだ えもんざえもん) 声 - 小山力也 否定姫の腹心。尾張幕府直轄内部監察所総監督補佐。元忍者。「不及(およばず)」「不答(こたえず)」「不得禁(きんじえず)」「不外(はずれず)」など、会話の際には、相手の言動に対して「不」の付く否定形の言葉を放つ。 百七十年前、真庭忍軍に里を滅ぼされた「相生忍軍(あいおいにんぐん)」の最後の一人。上下とも時代にそぐわない洋装で靴を履き、否定姫の命令で顔の上半分は「不忍」と大きく縦書きした面で隠している。便宜上剣士を自称するが刀や剣術への執着はなく、大小二本の刀を腰に差しているがどちらも変体刀ではない普通の刀。真庭鳳凰は親友であったが、忍法と人格(および顔面の上半分)を奪われた関係でもある。それ以来しばらく「精神的に死んだ」状態だったが、否定姫に自分の「死」を否定されたことがきっかけで忠誠を誓った。感情を露わにすることはめったになく、否定姫に強い忠誠心を持ち、任務には非常に忠実。しかし、否定姫が日和号を嘲笑した際に窘めるなど、ロマンチストである。なお、現在の名前は部下となった時に否定姫から授かったもの。 強さも冷徹さも優れており、海亀を「相生忍法 背弄拳(あいおいにんぽう はいろうけん)」と「不忍法不生不殺(しのばずほう いかさずころさず)」、鴛鴦を炎刀「銃」で一蹴。鳳凰と互角の戦いをし(相手が乱心したため中断)、その後人鳥を「僅かな危険性も断つ」という理由で殺害。そして全ての枷を外した七花と死闘を繰り広げた。 年齢不詳。身長六尺一寸。体重十五貫。趣味は「掃除(天井裏の)」。 家鳴 匡綱(やなり まさつな) 声 - 藤本譲 尾張幕府八代将軍。かなりの高齢。先の大乱時、幕府の指揮を執った。能力には疑問が見られ、否定姫からは内心で見下されており「貰った物を継いだだけの八代目などこの程度」と称されている。 否定姫の策にのせられた七花によって殺された。その後、彼の直系の息子が九代将軍に就任した。 原作では姿について明言されなかったが、アニメ版ではだるまのような顔立ちで描かれていた。
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