寝台バス
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日本においては、医療・介護用を除き移動中に使用する寝台を車内に設置することは法令上認められておらず、現在国内においては寝台バスは存在しない。なお、過去には札幌市交通局によって寝台バスが試験的に導入されたことがあるが、転倒角度試験で当初不合格となるなど、当時の技術では重心の高さとローリングを解決できず、計画は頓挫している(詳細は札幌市営バス#寝台バスを参照)。 世界では広大な国土を持つ中国で多くの寝台バスが運行されている。
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寝台バス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 07:22 UTC 版)
1960年(昭和35年)8月、日本のバスでは唯一となる寝台車が交通局に登場する。 札幌と函館、網走、稚内の各都市間の距離は約300 - 330 km、釧路にいたっては410 kmであり、高速道路のなかった時代、移動には長い時間を要していた。高度経済成長による観光ブームの到来で、近い将来、長距離移動に適したバスが必要になると読んだ同局は、寝台バスの試験導入に至った。 車体構造は、当時、同局が導入していたデラックス観光バスと同様、モノコック構造のセミステンレスカーで、リアエンジン方式であった。北海道にちなんだ愛称を与えられていた他のセミステンレスカーに揃え、「ゆーから」と名づけられた。車内のレイアウトは国鉄の寝台客車のB寝台車に近く、進行方向に対して横向きに3段寝台を設置して補助席スペース込みの通路を右端に寄せる形で前後方向に置き、車内後部にはサロン・寝台兼用のリクライニングシート4席に加え洗面台と簡便な炊事設備を設けていた。冷涼な土地柄から冷房装置はない。また、トイレもなく、駅やドライブインの利用を想定していた。 一般の車両に比べ全高と重心がやや高く、転倒角度試験に合格できなかったこともあり(資料求む)、法規上も本格的な寝台を持つバスは認められなくなり、計画自体が中止に追い込まれた。ふそう製シャーシは空気ばね・重ね板ばね共に、他社に比べロールスピードが速い傾向にあったことも事実であるが、この時代のエアサスペンションは車高調整機能は持つものの、現在のような高度な姿勢制御は不可能であり、柔らかさ重視の設定のためリーフ式サスペンション以下の耐ロール剛性であったことも一因である。 当時、同局ではトヨタを除く大手4社(民生デイゼル、いすゞ、日野、ふそう)の車両を導入していたが、この寝台バスはふそう製のみであり、一方、一般的なロマンスシートのセミステンレスカーにはふそう製のみがなかった。 日本においては本格的な寝台を持つバスは認められていないが、外国では広大な国土を持つ中国にて、多くの寝台バスが運行されている。
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