メンテナンス上の注意
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 16:16 UTC 版)
「IMZ・ウラル」の記事における「メンテナンス上の注意」の解説
2004年以前のモデルで、以下の注意事項が報告されている。なお、2005年以降のモデルでは、これらの注意点は大幅に改善されている箇所もある。 650ccフルタイム2輪駆動モデルは現在製造中止されているのは前記のとおりであるが、フルタイム用ディファレンシャルギアパーツも製造中止になっており、仮に本パーツが破損した場合、現在では各代理店の在庫か、廃車からの流用、ショップの自前カスタム品などに頼るしかない。現在、これらの対応が出来ない場合で修理をすると、本部品を使用する部分のみ、アッセンブリーパーツ交換(一式部品交換)でパートタイム2輪駆動に駆動方式が変更されるので留意する必要がある(パートタイム2輪駆動になっても、運転免許区分は普通自動車免許以上の四輪自動車免許であることには変わりがない) 使用するガソリンは、日本においては一般的なレギュラーガソリンが良いとされている。一般的にこの手の古い構造のエンジンはハイオクガソリンが良しとされているが、確かにハイオクでも問題はないのであるが、当時のロシアにあったような質の悪いガソリンでも稼働するように軍用バイク独特の低い圧縮比でエンジンを動かすように設計されているため、添加物の多い現在のハイオクガソリンを入れると、カーボンなどが付着し、エンジンの保ちが短くなるという理由から、レギュラーガソリンが良いと言われている。 使用するエンジンオイルも同様で、現在では古い構造の空冷エンジンであるため、ロシア製という材質と設計上の品質と、旧型エンジンからくるシリンダークリアランスとのバランスの関係上、シングルグレードSAE50や15W〜20W-50グレードのような硬めの鉱物系エンジンオイルが最適とされている。 点火プラグはNGK社の型番BP7HSかBP8HSが最適とされている(マニュアルではBP8HSが標準であるが、日本のオーナーの間では若干熱価の低いBP7HSを使用するのが良いと言われている)。 ヘッドランプの交換の際、ロシア製の標準ランプと小糸製作所製のハロゲンランプが用意されている。日本で使用する際、ロシア製のランプで交換をすると、ロシア仕様右側通行用の光線を照射するものもあり車検通過に難が出る場合がある。小糸製を使うと問題もなく、ハロゲンランプのため、大変明るい輝度を得ることができる。ただし、小糸製ランプは平面ランプなので、レトロ感を保持したいユーザーは好んでロシア製の曲面ランプを使用することもあることに留意。 標準装備されているロシア製タイヤチューブは、エアバルブ部分(空気注入口)がチューブ本体とゴムで一体になっており、空気圧が低くなるとチューブがタイヤの中で空転を起こし、ホイールリム(ホイールからエアバルブを出す口)の角でエアバルブを切断させてしまい、走行中にバーストを起こすという不備がある。従って早期に日本製タイヤチューブに交換することが推奨されている。また、タイヤ自体もロシア製タイヤの場合ゴムの性質が日本製よりも劣るため、磨耗が激しく長距離走行には向かないので、これも日本製タイヤに交換することが推奨されている(2008年モデル以降は改良されている)。日本製タイヤで互換性があるものとして、ダンロップ社の型番「TT100」が一般的である。
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