ポルフィリン症とは? わかりやすく解説

ポルフィリン‐しょう〔‐シヤウ〕【ポルフィリン症】

読み方:ぽるふぃりんしょう

赤血球含まれるヘム合成するために必要な酵素欠損しているため、中間代謝物のポルフィリン骨髄肝臓血液皮膚などに蓄積し光過敏症精神症状引き起こす病気欠損する酵素種類によって症状異なり、主に皮膚障害起こす皮膚型ポルフィリン症と、腹痛などの腹部症状手足のしびれ・麻痺などの神経症状起こす急性ポルフィリン症に大きく分けられる光力学的作用をもつポルフィリン蓄積する日光紫外線などで皮膚損傷を受けるため、患者は黒い頭巾衣服全身を覆うなどして、日光浴びないようにする必要がある。→骨髄性プロトポルフィリン症急性間欠性ポルフィリン症


ポルフィリン症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/14 08:29 UTC 版)

ポルフィリン症(ポルフィリンしょう、porphyria)は、ヘム合成回路(ポルフィリン合成回路)の酵素が機能しない、先天的または後天的な疾患である。ヘム合成系酵素の異常によって、中間代謝物のウロポルフィリノーゲンなどの、尿中あるいは糞便中の排泄量が増加していることが、診断の決め手となる。ポルフィリンの名前は「紫色の色素」を意味するギリシャ語に由来する。患者の大便や尿が紫色になるからである。


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ポルフィリン症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 09:12 UTC 版)

ニューロパチー」の記事における「ポルフィリン症」の解説

ポルフィリン症はヘム合成酵素欠損によって起こる遺伝性疾患総称である。常染色体優性遺伝である。ヘムはいくつかのポルフィリン体を経て合成されるヘム合成系酵素いずれかに異常を生じるとヘム生産量の減少同時に体内ポルフィリンまたはその前駆体大量に生産蓄積されることにより多彩な症状呈する。これがポルフィリン症である。ポルフィリン症には急性ポルフィリン症4病型皮膚型ポルフィリン症4病型知られているが神経障害起こすのは急性ポルフィリン症のみである。急性ポルフィリン症は急性間欠性ポルフィリン症、ALAD欠損性ポルフィリン症、異型ポルフィリン症、遺伝性コプロポルフィリン症がある。光線過敏急性間欠性ポルフィリン症、ALAD欠損性ポルフィリン症では認められない以外、急性の神経症状類似している。ポルフィリン症の発作ある種薬物通常P450代謝される薬物バルビツール酸系フェニトイン)、ホルモン変化妊娠月経周期経口避妊薬エストロゲン製剤)、食事制限によって誘発される。ポルフィリン症の急性発作疝痛で始まることがある腹痛嘔吐などで急性腹症診断されることが多い。続いて興奮幻覚痙攣などが起こる。数日経過した後に背中四肢痛み筋力低下起こりギラン・バレー症候群似た症状になる。筋力低下顔面筋球麻痺症状呈するだけでなく腕と脚に広がりその分布は非対称性のことや近位と遠位広がることもある。自律神経異常症と交感神経系活動亢進瞳孔散大頻脈高血圧)はよくみられる便秘尿閉失禁も起こることがあるグルコースヘマチン静注治療では有効である。急性期死亡率は1 - 10%である。

※この「ポルフィリン症」の解説は、「ニューロパチー」の解説の一部です。
「ポルフィリン症」を含む「ニューロパチー」の記事については、「ニューロパチー」の概要を参照ください。

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