ポップオフバルブとは? わかりやすく解説

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ポップオフバルブ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/07 12:48 UTC 版)

ポップオフバルブ(adjustable pressure-limiting valve、一般にAPL弁と略され、ポップオフ弁、ポップ弁などとも呼ばれる)は、麻酔器の一部として用いられる流量調節弁英語版の一種である。過剰な新鮮ガス英語版と呼気ガスを呼吸回路から排出させるとともに、周囲の空気の回路内混入を防ぐ[1]


  1. ^ a b c Baha Al-Shaikh; Simon Stacey (2013). “Breathing systems”. Essentials of Anaesthetic Equipment. Elsevier Health Sciences. pp. 55–73. ISBN 978-0-7020-4954-5. https://books.google.com/books?id=9jNV55CcAXcC 
  2. ^ Steven M. Yentis; Nicholas P. Hirsch; James K. Ip (2013). “Adjustable pressure-limiting valves”. Anaesthesia and Intensive Care A-Z: An Encyclopaedia of Principles and Practice. Elsevier Health Sciences. p. 12. ISBN 978-0-7020-4420-5. https://books.google.com/books?id=M_W-55fYDyAC 
  3. ^ Davis, Paul D; Kenny, Gavin N C (2003). “The Interrelationship of Pressure and Force”. Basic Physics and Measurement in Anaesthesia. Butterworth-Heinemann. p. 3. ISBN 978-0-7506-4828-8. https://books.google.com/books?id=oi96QgAACAAJ 
  4. ^ 麻酔博物館設立10周年記念小冊子”. 公益社団法人日本麻酔科学会. 2023年2月9日閲覧。


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ポップオフバルブ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/24 00:25 UTC 版)

ブローオフバルブ」の記事における「ポップオフバルブ」の解説

ターボチャージャー搭載したF1やインディカー、チャンプカー(CART, CCWS)では、過剰な過給圧解放する機能のみを持つポップオフバルブ(英: PopOff-Valve, POV)と呼ばれる機構採用されていた。 F1の場合には1987年から導入され同年作動圧力は4.0bar、翌1988年には2.5barとされてターボエンジン過給圧規制していた。しかし国際自動車スポーツ連盟英語版)(FISA)から供給されPOV製造誤差により作動する圧力ばらつきがあり、導入当初は「最初から開きっぱなし」なものもあったほか、まともなものでも「4barまで持たず3.6 - 3.7barぐらいでバルブが開く」状態だった。あまりの酷さに、ホンダでは一時独自にPOV製造することを検討したほどである。ただし当時のF1においてまともに4barの過給圧使えたのはホンダぐらいであったため、マクラーレン当時TAGポルシェユーザー)などは「うちには問題出ていない」としてホンダ主張否定するなど、POV存在自体レース駆け引き一つとなったシーズン途中よりFISA供給POV改良され「一応3.8 - 3.9barぐらいまでは持つ」ようになったため、多少状況改善されたが、それでも完全に問題解決することはなかった。F1では1988年最後に一旦ターボエンジン全面禁止されたため、POV姿を消したインディカーでは1982年中途よりPOV採用された。1982年当時インディカー1970年代中盤より採用広まったターボエンジン熟成進んでおり、F1で禁止され以降引き続き採用され続けたウイングカーシャーシ相まってインディアナポリス予選単独走行時速220マイル毎時(約350km/h)を越え速度域に到達していたが、同年5月1982年インディ500英語版予選にてゴードン・スマイリー、続く9月のプロビミ・ベール(英語版)・トニー・ベッテナウゼン(英語版200(ミルウォーキー・マイル、現・ABCサプライ・ウィスコンシン250英語版))にてジム・ヒックマン (ドライバー)(英語版)が相次いで事故死する悲劇招いており、事態重く見たUSAC速度抑制策一環として簡素な構造エンジン出力抑制できるPOV導入決定最高速度域は200マイル毎時(約320km/h)に落ち着いたこの後インディカー1987年まで自然吸気エンジンNASCAR最高速度域で並ばれる状況続いたが、より安全性の高いカーボン・モノコック・シャーシの普及と共に再び最高速度増加転じていった。この時期インディカードライバーヘルメットにポップオフバルブ・チューブと呼ばれる管を取り付けていた。これはPOV作動音をドライバー直接聞き取る為の伝声管でもあった。オーバルトラックでの全開走行中、特にターン中途不意にPOV作動した場合出力特性急激に変化してマシン挙動を乱す恐れがある為、ドライバーPOV作動音を聞く事でその兆候把握する必要があった。1996年インディカーCART分裂し2012年まで自然吸気エンジン使用された為、ポップオフバルブは1996年インディ500英語版)を最後に使用されなくなった一方チャンプカーでは、1996年分裂以降2008年競技カテゴリー無くなるまでターボエンジンとともにPOV引き続き採用された。ただ2001年のCARTシーズンでは、第7戦よりCART主催者導入した新型POVについてトヨタのみが事前に情報入手していた(というより開発そのもの委託されていた)ことから、ホンダフォード反発しイベント一部ボイコット踏み切るなど、POV混乱を招く要因となったホンダ2000年のCARTシーズンにおいてプレナム・チャンバー英語版)(サージタンク)の開発失敗して何度プレナム破裂するエンジンブロー起こしており、プレナム改良進め過程インテーク全長を3インチ伸ばすという解決策編み出した。この改良によりPOV作動タイミングをずらす効果生まれ、他のメーカー比べて75馬力出力上の恩恵を得る事になった。このある種の不正を行っている情報入手したTRDチーフ・エンジニアのリー・ホワイトは、POV3/4インチスペーサー取り付ける改良策」をCART提示した。これはホンダアドバンテージ事実上無にする等しい「改良」であり、ホンダはフォード・コスワースを巻き込む形でCART激しく抗議するCART裁定トヨタ有利に進んだ為、ホンダは翌2002年のCARTシーズン最後にインディカー転向する2003年にはトヨタインディカー転向しCART衰退一途辿ったESPN.com記者、ジョン・オレオヴィクズは「ターボ・ゲート」と呼ばれた一連の騒動CART主催側が主体的な立場裁定下せなかった事も要因となって、F1に匹敵する程のエンジン費用高騰チャンプカーシリーズとしての基盤弱体化招きひいてはインディカー対す最終的な敗北喫するになった結論づけており、2012年ターボエンジン再導入決定したインディカーはこのCART失敗踏まえて過給圧統一されECU制御する構造とし、POVを再び採用する事はなかったとしている。

※この「ポップオフバルブ」の解説は、「ブローオフバルブ」の解説の一部です。
「ポップオフバルブ」を含む「ブローオフバルブ」の記事については、「ブローオフバルブ」の概要を参照ください。

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