くろ‐すずめばち【黒×雀蜂】
クロスズメバチ
和名:クロスズメバチ |
学名:Vespula flaviceps Smith, 1858 |
ハチ目,スズメバチ科 |
分布:北海道,本州,四国,九州;佐渡島,対馬,屋久島,種子島,奄美大島 |
写真(上):左から,女王,働きバチ,オス |
写真(下):人家の壁間に作られたクロスズメバチ巣と巣盤(右下:巣の内部。白く見えるのはマユ) |
説明 女王の体長15-16mm,働きバチ10-12mm(写真上)。「ジバチ」と俗称されるもののひとつで,その幼虫や蛹は長野県などでは「蜂の子」として珍重される。味はスズメバチ類中,随一である。土中や人家壁間に営巣する(写真下)。日本産のスズメバチ類の中で最大の営巣規模を有し,育室数は10000を越えることもある。さまざまな昆虫やクモ類を狩り,哺乳類の死体などにも飛来するなど,餌の範囲は非常に広い。 |
黒胡蜂
クロスズメバチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 19:13 UTC 版)
クロスズメバチ(黒雀蜂、ワスプ、英: Wasp、学名:Vespula flaviceps)は、体長10-18mmのクロスズメバチ属。小型で、全身が黒く、白または淡黄色の横縞模様が特徴である。北海道、本州、四国、九州、奄美大島に分布。多くは平地の森林や畑、河川の土手等の土中に多層構造の巣を作り、6月ごろから羽化をする。小型の昆虫、蜘蛛等を餌とし、ハエなどを空中で捕獲することも巧みである。その一方で頻繁に新鮮な動物の死体からも筋肉を切り取って肉団子を作る。食卓上の焼き魚の肉からも肉団子を作ることがある。攻撃性はそれほど高くなく、毒性もそれほど強くはないが、巣の近くを通りかかったり、また缶ジュース等を飲んでいる際に唇を刺される等の報告例がある。同属で外観が酷似するシダクロスズメバチは、海抜約300m以上の山林や高地に好んで生息し、クロスズメバチよりもやや大きく、巣は褐色で形成するコロニーもやや大型になることが多い。 日本では地方によってヘボ、ジバチ、タカブ、スガレなどと呼ばれて養殖も行われ、幼虫やさなぎを食用にする。長野県では缶詰にされる。クロスズメバチを伝統的に食用とする地方の一部では「ヘボコンテスト」等と称し、秋の巣の大きさを競う趣味人の大会も行われている。岐阜県でもヘボとして食文化が発達しており、地元の愛好家と恵那農業高校によって恵那市串原にヘボミュージアムが建てられ、「ヘボまつり」が行われている。 近隣種でヨーロッパ原産のヨーロッパクロスズメバチ(ワスプ、英: European wasp、学名:Vespula germanica)は元々1年性であるが、ニュージーランドに侵入したものは2年性となっており、コロニーの規模も大きい:49。 近縁種にキオビクロスズメバチ(Vespula vulgaris)などがいる。
※この「クロスズメバチ」の解説は、「スズメバチ」の解説の一部です。
「クロスズメバチ」を含む「スズメバチ」の記事については、「スズメバチ」の概要を参照ください。
クロスズメバチと同じ種類の言葉
- クロスズメバチのページへのリンク