イエカミキリ
和名 | イエカミキリ | ||
学名 | Stromatium longicorne (Newman,1842) | ||
名称由来 | |||
分布 | 奄美諸島(奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島)、沖縄諸島(沖縄島、阿嘉島)、北・南大東島、 先島諸島(宮古島、石垣島、西表島、与那国島);東南アジア | ||
寄生植物 | 各種広葉樹 幼虫は乾燥した家屋内の柱や木の電柱に食い入り、自然林の木にはほとんど発生しない | ||
標本処理 | 亜硫酸? 酢酸エチル? | ||
体長 | 15-30mm | 同定のヒント | 幼虫 |
2012年6月26日沖縄島に栗山賢門氏、採集
撮影:館長
♂
中脚が薄黄色い
オキナワゴマフとの、大きさ比較
野外での生態写真・標本写真
2010年7月20日 沖縄県浦添市 撮影及び採集:宮城樹氏・純一氏
2002年6月奄美大島にて、撮影:高氏
この家に寄生しているカミキリ。
だから「家カミキリ」という名前が付けられている。
イエカミキリ
イエカミキリ Stromatium longicorne (Newman)
スギカミキリ Semanotus japonicus (Lacordaire)
ヒメスギカミキリ Palaeocallidium rufipenne (Motschulsky)
タケトラカミキリ Chlorophorus annularis (Fabricius)
ベニカミキリ Purpuricenus temminckii (Guerin-Meneville)
ルリボシカミキリ Rosalia batesi Harold
クロトラカミキリ Chlorophorus diadema (Motschulsky)
ワモンサビカミキリ Pterolophia annulata (Chevrolat) ほか
イエカミキリは体長15~22mm、赤褐色~黒褐色で、灰白色の微毛で覆われている。
スギカミキリは体長10~27mm、黒褐色に黄褐色の紋がある。
ヒメスギカミキリは体長6~13mm、赤褐色でやや光沢がある。
タケトラカミキリは体長9~15mm、黄褐色に黒紋がある。
ベニカミキリムシは体長13~17mm、紅色で胸部に黒紋がある。
ルリボシカミキリムシは体長16~30mm、瑠璃色に黒紋がある。
クロトラカミキリは体長8~16mm、灰色に黒紋がある。
ワモンサビカミキリは体長11~14mm、褐色で上翅中央付近が淡く、上下に濃淡の模様がある。
イエカミキリは沖縄と小笠原に分布。
スギカミキリは本州以南に分布。
ヒメスギカミキリは日本全土に分布。
タケトラカミキリは本州以南に分布。
ベニカミキリムシ、ルリボシカミキリムシ、クロトラカミキリは日本全土に分布。
ワモンサビカミキリは本州以南に分布。
イエカミキリはその名のように古くから家屋害虫として知られ、羽化までの約4年間に木材を食害する。
竹材に穿孔して生息する種にはタケトラカミキリ、及びベニカミキリがある。成虫は竹材の裂け目に卵を産み付け、孵化した幼虫が材の中へ穿孔していく。幼虫は穿孔しながら材を餌として育ち、タケトラカミキリは翌年の初夏、ベニカミキリは翌々年の春に羽化脱出する。
家屋内でのカミキリムシ類の発生は、いずれも野外で産卵されて、最初から幼虫が潜り込んであった杉材や竹材を建材として使用し、家屋内で数年かけて羽化してきたものである。日本国内では、家屋の建築後にカミキリムシが付いた事例はほとんどない。
フジの生木を用いた室内装飾品からワモンサビカミキリが多数出現した例もあるが、この場合には短期間で羽化したものと考えられる。
家天牛
イエカミキリと同じ種類の言葉
固有名詞の分類
- イエカミキリのページへのリンク