『逆襲!』以降
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「お嬢さまシリーズの登場キャラクター」の記事における「『逆襲!』以降」の解説
花園貢(はなぞの・みつぐ) 花園学園中等部三年一組の担任教師。花園学園理事長・花園ハルの孫息子。文芸部顧問。担当教科は国語。二十五歳。身長175cm。 お坊ちゃま育ちなためか大変デリケートで傷つきやすく、気弱で、生徒たちによくもてあそばれている。だが真摯で生徒思いな性格から、なんだかんだで生徒たちからは愛されている。他人の目を窺ってばかりだった少年時代を送ったことから、生徒たちには伸び伸びと学び育ってほしいと願っており、教師といえど完璧ではないのだから、時には教師に対し批判的な態度を取る生徒の方が好ましいとさえ思っているため、完璧主義の叔父・花園育夫に教育理念を巡って絡まれることが多い。多くの場合は育夫の迫力に負けてしまうが、ここぞという時は育夫に立ち向かい、己の教育方針と生徒の自由を守ろうとしている。 少年期には何事にも芳しい成果を出せず、「一族の落ちこぼれ」とまで称され社会に出るのは無理だと親族に言われ続け、結局、身内の経営する花園学園で教鞭をとるようになってしまったことに若干コンプレックスを持っている。時には生徒たちの姿に、理想の少年像を見出し羨望の思いを抱くこともある。教育実習生時代は、拓人のクラスを担当した。 車の運転が下手で、作中で運転の描写がある時は必ず直後に事故を起こしている。最初に乗っていた車は生徒たちから「すすむ君」と呼ばれていたが、塀にぶつけたために廃車となり「じこる君」に改名され、「二代目すすむ君」は電信柱にこすって「こする君」となり、「三代目すすむ君」は駐車中だった育夫の愛車「すみれちゃん」に追突して、佐伯により「ついとつ君」と改名された。 小学生の時に漢字のテストで26点をとったというエピソードがあるが、これは著者自身の体験である。 花園育夫(はなぞの・いくお) 花園学園中等部の数学教師。花園学園理事長・花園ハルの末の息子。貢の叔父。生徒指導担当。茶道部顧問。二十九歳。身長178cm。 生徒らからのあだなは「育ちゃん」だが、恐れられている存在のため、正面からそう呼ばれることはない。サディスティックな性格で、生徒らに指導の域を超えた圧力をかけることもあり「サディスティック育ちゃん」とも影で称される。そのような行動は趣味で行っている部分もあるが、美しいものばかりを見せられて育った生徒たちが社会に出た時に挫折してしまわぬよう、あえて自身が毒物となって醜い部分も見せようという、教育者らしい思想の結果でもある。麗花、杉本、岩清水らに対して特に厳しい態度を取るが、杉本のセクハラに腰を抜かされて負けることが多い。貢に「おじさん」と呼ばれる事を猛烈に嫌ったりなど、年齢を気にしている。 髪はオールバックにしている。凛々しい切れ長の目が冷酷そうな印象を与える顔だちをしている。 幼少期から何事においても優秀で、神童とさえ呼ばれていた。そのように周囲からちやほやされて育ったため、自分以外の他者を見下す傾向が強かった。しかし、幼少期に「象が踏んでも壊れない筆箱」を動物園の象に実際に踏ませようとしたことで「物を粗末にするな」と祖母にひどく叱られた際に、「自分よりも下の存在」だと認識していた貢にかばわれた経験から、その考えを改めるようになった。今でも貢を無能だと誹ることがあるが、貢に対しての執着は強く、交際している女性がいないのもそのためである。 カーマニアで高級車を何台も所持しており、そのどれもが常にワックスで光らされている。偏執的に車を愛しているが、貢に絡むための足がかりにできるならと、事故を起こすことを期待して運転の下手な貢に無理矢理車を貸そうとすることがある。 作中で登場する育夫の愛車の一つであるフォード・サンダーバードは、「テルマ&ルイーズ」に登場したのを見て著者が気に行ったために出された。その車は、貢のものと同じように生徒らから「すみれちゃん」と呼ばれており、その理由は車体が紫でスミレを連想させるからだが、それと同時にすみれが同性愛者を指す隠語であることにも関係する。すみれちゃんという名称からは女性的な響きを感じさせるが、育夫はすみれちゃんを男性だと認識している。 白鳥清香(しらとり・さやか) 花園学園中等部三年十組に所属する女子生徒。 肩の上で切りそろえた髪と、質素なヘアピンが清楚で儚げな雰囲気を与え、どこか幸薄さを感じさせ、見る者の庇護欲をかきたてる人物。その容貌と、気配りの行き届いた思いやりのある行動から男子生徒のみならず女子生徒からも人気がある。 それらの言動は、かつて麗花が影響を受けたのと同じバレエ漫画を読み、主人公であるけなげな薄幸の少女に憧れを持って倣った結果のものである。自分をより可憐に清らかに見せるためのシチュエーション作りに熱意を注いでおり、そのためには母が健在であるにも関わらず「母の形見」と称したものをさりげなく見せびらかしたりする。自らを「正統派ヒロイン」と称し、そんな自分を際立たせるための存在として麗花を利用し、麗花と対立した。
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