《粉瘤》の正しい読み方
「粉瘤」の正しい読み方
「粉瘤」は「ふんりゅう」と読む。「粉瘤」の意味解説
「粉瘤」は皮膚疾患の一種で、皮膚の下に嚢腫と呼ばれる袋状の物が発生し、内部に垢や皮脂が溜まった物である。粉瘤は体のどの箇所にも発生する可能性があるが、特に背中や頬、耳たぶなどに生じることが多い。粉瘤の大きさは数ミリから数十センチほどと個人差が大きく、細菌感染を起こしていなければ触れても痛みは感じない。しかし、傷が生じて細菌が入り込むと炎症や痛みなどの症状に見舞われる。また、粉瘤内に溜まった汚れが傷から漏れ出てくるが、この汚れが新たな粉瘤を発生させることもある。粉瘤が発生する原因は人それぞれだが、毛穴に汚れが詰まる、怪我を負った際に表皮の一部が体内に入り込む、ニキビ痕が細菌感染するなどのケースが多い。粉瘤は誰の身にも起こる可能性がある一方、具体的な予防法は存在しない。体を清潔に保っても粉瘤の症状に見舞われることがある。医学的には良性腫瘍の一種だが、ごく稀に癌化する。粉瘤の癌化は中高年層の男性に多く見られる。
なぜ「粉瘤」と読むのか・理由
「粉瘤」を「ふんりゅう」と読むのは嚢腫の形状から来ている。粉瘤は嚢腫に垢など表皮の汚れが溜まって膨らんだ部分だが、嚢腫は大きな物が一つ生じているのではなく、微小な物が幾つも集まって一つの固まりになった形状である。それぞれの微小な嚢腫が集合している様が粉のように見えることから「粉の詰まった瘤」、すなわち「粉瘤」の名称が使われるようになった。また、嚢腫に溜まる垢は粉っぽい形状が多く、そこから粉瘤と書くようになった説もある。「粉瘤」の類語・用例・例文
「粉瘤」の類語には「腫瘍」「おでき」「吹き出物」などがある。「腫瘍」は「しゅよう」と読み、細胞や組織が過剰に増殖した物である。「おでき」は毛穴や皮脂腺の周囲が細菌感染で膨らんだ物、「吹き出物」はあせもやニキビなど毛穴の詰まりで生じた炎症の名前だ。いずれも粉瘤とは異なるものの皮膚疾患の一種であり、外見では区別が難しい。「腫瘍」や「おでき」は放置すると重篤化し、重大な健康被害を引き起こすおそれがある。「粉瘤」の英語用例・例文
「粉瘤」を英語で書くと「epidermoid cyst」「atheroma」となる。「epidermoid cyst」は一般的な言い回しであり、「atheroma」は医学用語として用いられる。例文としては「粉瘤が耳に生じた」「粉瘤を切除する」がそれぞれ「epidermoid cysts on the ears」「atheroma to excise」と英訳できる。《粉瘤》の正しい読み方
「粉瘤」の正しい読み方
「粉瘤」の正しい読み方は、音読みで「ふんりゅう」である。「粉瘤」の意味解説
「粉瘤」とは、別名でアテロームとも呼ばれ、打撲などの外傷やニキビ痕などの外部からの刺激によって、皮膚の下に嚢腫(のうしゅ)と呼ばれる袋状の構造物が皮膚内部や皮下にでき、その袋の中に垢や皮膚の脂が溜まり固まって出来た塊(腫瘍)の総称である。腫瘍と言っても、粉瘤は良性腫瘍のため、基本的には悪性に転換することはないものの、炎症を繰り返したり発症期間が長いものは、ごく稀に悪性腫瘍となる例がある。「脂肪のかたまり」とも呼ばれることがあるが、実態は老廃物の塊であり、決して脂肪の塊ではない。粉瘤は、性別や年齢に関係なく基本的に体のどこにでも出来る性質を持っているが、特に発症しやすい体の部位として挙げられているのは、頭や顔面、背中、耳たぶなどである。粉瘤が発症する要因は明らかになっていないが、原因として前述した打撲や切り傷などの外傷の他、ニキビ痕やウイルス感染、毛穴詰まりなどが考えられている。
「粉瘤」は、初期の段階では小さく、白色や肌色をしており痛みなどの症状もないため、皮膚科を受診せずに放置するケースが多い。しかし、経過とともに粉瘤は大きくなり、色は黄色、青色、黒色などに変化していく。この辺りまで病状が進行すると、赤みだけでなく痛みや腫れの症状が現れる。また、化膿して膿が溜まることがある。粉瘤は自然治癒することがなく、病状によって治療法は変わるものの基本的には抗生物質を用いたり、手術で粉瘤を摘出して治療することが大半である。
なぜ「粉瘤」と読むのか・理由
「粉瘤」と読む理由の元になったことは明確になっていないが、粉瘤が出来る仕組みや形状が読み方に関係していると考えられる。「粉瘤」の「粉」とは、垢や皮膚の脂を表していると考えられ、「瘤」とは「こぶ」とも読むことが出来る。そのため、「粉瘤」の読みの由来は、垢や皮膚の脂が塊となり、それが瘤のように見られることからこの名称が付けられ、音読みで読まれるようになったと考えられる。「粉瘤」の類語・用例・例文
「粉瘤」の類語は確認することは出来ないが、別名で「アテローム」がある。用例・例文として「粉瘤を発症したので皮膚科に行った。」「粉瘤は自然治癒することがない。」などが挙げられる。「粉瘤」の英語・用例・例文
「粉瘤」は、英語で「Atheroma(アテローム/アテローマ)」と表すことが出来る。用例・例文として「It is important to treat atheroma as early as possible.(粉瘤は早期に治療することが重要である。)」、「Atheroma can develop in anyone.(粉瘤は誰にでも発症する可能性がある。)」などが挙げられる。- 《粉瘤》の正しい読み方のページへのリンク