《狭心症》の正しい読み方
「狭心症」の正しい読み方
「狭心症」は「きょうしんしょう」と読む。「狭心症」の意味解説
「狭心症」とは、胸痛や胸の圧迫感が起こる疾患のことである。通常、心臓を動かすためには、酸素を豊富に含んだ血液が必要だが、なんらかの原因によって心臓にかかる負担が増大し、必要とする量の血液が供給されなくなってしまうことにより、狭心症が発生する。狭心症の大きな原因として、動脈硬化が挙げられる。動脈硬化によって血管が硬くなり、血管内にプラークが沈着することによって、血管が狭窄してしまう。これにより、心臓に血液を供給している冠動脈の血流が減少する。血管の狭窄は動脈硬化が原因となって起こることが多いが、冠動脈がけいれんすることによって起こるケースもある。まれな原因として、心臓にかかる負荷が増大するような大動脈弁狭窄症や肥大型心筋症などの疾患が挙げられる。
狭心症は、一般的に運動したときや緊張したときに発生することが多い。これは心臓が普段よりも拍動することにより、通常よりも多くの酸素を必要とするからであって、運動や緊張によって胸痛や圧迫感を感じるのであれば、狭心症の可能性が考えられる。さらに血管の狭窄が進んでしまうと、安静にしていても狭心症の症状が見られるようになる。
基本的に狭心症は長く続くことはなく、安静にしていることによって落ち着くケースが多い。症状として多いのが胸部の痛みや圧迫感、不快感などである。また、胸部に限らず、肩やあご、歯、背中などに不快感が広がることも少なくない。男性と女性で症状が異なることが多く、女性では背中や肩、あごなどに勺熱感や圧痛が見られるケースがある。高齢者では、胸部よりも背中や肩に痛みが生じるケースや、胃の辺りで不快感や膨満感などの症状を訴えるケースも多く、違う疾患として診断されるケースも少なくない。
狭心症の分類は、安定狭心症、安静時狭心症、夜間狭心症、異型狭心症、不安定狭心症に分けることができる。過度のストレスや運動によって症状が引き起こされる安定狭心症や、横になることによって起こる安静時狭心症、夜間の睡眠中に起こる夜間狭心症や、冠動脈のけいれんによって、発症する異型狭心症がある。不安定狭心症は症状のパターンが変化していく狭心症である。
狭心症の治療の基本は、血管の狭窄をこれ以上進行させないようにすることである。患者の背景に高血圧や高コレステロール血症などの基礎疾患があるのなら、これらの治療から開始する必要がある。すでに狭心症が発症していても、症状が落ち着いた状態であれば、薬物治療が有効なケースも多い。ただし、改善が見られないケースや、悪化していくケースでは、心臓への血流を回復させる手術が必要になることもある。
予後は患者の背景と大きく関係しており、年齢や基礎疾患の有無、喫煙飲酒などの生活習慣などが予後を悪くする要因として挙げられる。中でも心臓のポンプ機能が重要であり、この機能が正常なケースと低下しているケースでは予後に大きく差が出る。
なぜ「狭心症」と読むのか・理由
「狭心症」はそれぞれの漢字を音読みすることによって、「きょうしんしょう」と読む。「狭心症」の類語・用例・例文
「狭心症」の類語として、虚血性心疾患や冠動脈疾患などがある。「狭心症」を用いた例文として、「生活習慣の改善は狭心症の予防につながる」や「狭心症には薬物治療や手術などの治療が行われる」のような文章ができる。「狭心症」の英語用例・例文
「狭心症」は英語で「angina pectoris」と表現する。「angina pectoris」を用いた例文として、「Hypertension and hypercholesterolemia are risks for angina pectoris.（高血圧や高コレステロール血症は狭心症のリスクである）」のような文章ができる。《狭心症》の正しい読み方
「狭心症」の正しい読み方
「狭心症」は「きょうしんしょう」と読む。医学の用語は音読みが基本である。「狭心症」の意味解説
狭心症は、血流量が減少し、心筋（心臓の筋肉）に酸素が十分に行き渡らない状態のこと、ならびに、それによって生じる胸部の痛みや圧迫感の症状のことである。心臓は、大動脈から枝分かれしている冠動脈から、酸素や栄養が含まれた血液を供給されている。この血液の供給が不足することで狭心症が生じる。
血管の狭窄は、動脈内に脂肪が沈着する動脈硬化によって発生することが多い。動脈硬化が原因の狭心症は、運動や過度の緊張により、心臓に負荷がかかることによって、普段よりも酸素の必要量が増えてしまうことで供給バランスが崩れ、発症してしまう。他にも、冠動脈のけいれんによって起こるケースや、重度の貧血によって、赤血球やヘモグロビンの量が低下してしまい、心筋に供給される酸素が減少してしまうことによって起こるケースもある。
狭心症の分類として、安定狭心症、安静時狭心症、夜間狭心症、異型狭心症、不安定狭心症がある。安定狭心症は、運動やストレスによって、胸痛や不快感が引き起こされる狭心症であり、安静時狭心症は、横になることによって、体液が移動し、心臓の負担が増すため、起こる狭心症である。夜間狭心症は、夜間睡眠中に起こる狭心症であり、異型狭心症は心臓表面にある冠動脈がけいれんすることによって、引き起こされる狭心症である。不安定狭心症は、症状のパターンが変化していく狭心症のことである。不安定狭心症が狭心症の分類の中で最も危険性が高く、心臓発作のリスクも高い。
狭心症の治療として、生活習慣の改善や薬物治療、詰まってしまっている血管を開通させる外科的治療が挙げられる。治療の基本は血管の狭窄をこれ以上進行させないようにすることであり、背景に高血圧や高コレステロール血症などがあるようならば、これらの治療から開始する。すでに狭心症が発症しているケースであっても、症状が安定しているのであれば、医薬品での治療も有効である。ただし、症状が改善しないケースや、悪化していくケースは、心臓への血流を回復させる外科的治療が必要になることもある。
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