Kuバンド 欠点

Kuバンド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/03 16:02 UTC 版)

欠点

しかし、Kuバンドのシステムにはいくつかの欠点がある。10GHz周辺では液体水の中の分子の配向緩和に起因する吸収ピークがある[7]。10GHzより上ではミー散乱がそれを継ぐ。この効果は大雨(100mm/h)のときの一般的にレインフェードと呼ばれる顕著な減衰である[8]。 ただし、衛星ネットワークを設計する際に適切なリンクバジェット戦略を展開し、かつ高い電力消費を割り当てレインフェードのロスを補償することによりこの問題は軽減することができる。したがって、Kuバンド衛星は通常Cバンド衛星よりもかなり多くの送信電力を必要とする。

「スノーフェード」と呼ばれる同様の現象はKuバンドに特有のものではない。これは皿に雪や氷がつもったことにより焦点が大きく変わるためである。

衛星オペレーターのEarth Stationアンテナは、与えられた大きさの皿においてKuバンドで動作するときはCバンドと比べてはるかに狭いフォーカスビームのため、より正確な位置制御を必要とする。位置フィードバック精度は高く、アンテナが皿表面の風荷重の下での位置を維持するための閉ループ制御システムを必要としうる。

外部リンク


  1. ^ IEEE Std 521 - 2002 URL only available to IEEE members
  2. ^ 11.2–12 GHzの帯域ではKuバンドとXバンドの「動作」定義が重複している。衛星通信のエンジニアは通常11.2 GHzを超える周波数をKuバンドの一部とみなす。
  3. ^ Radar Detectors Glossary
  4. ^ Radiocommunications (Communication with Space Object) Class Licence 1998”. Federal Register of Legislation. Australian Government (2012年3月21日). 2016年7月6日閲覧。
  5. ^ Mirabito, M; Morgenstern, B (2004). Satellites: Operations and Applications. The New Communication Technologies (5 ed.). Burlington: Focal Press.. ISBN 978-0240805863 
  6. ^ Satellite Communications: Advantage and Disadvantages Archived 2007-10-23 at the Wayback Machine.
  7. ^ Martin Chaplin: Water and Microwaves.
  8. ^ TECH-FAQ: Ku band.





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