電線類地中化 地中化のメリット

電線類地中化

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/13 02:46 UTC 版)

地中化のメリット

地中化以前の三条通り
地中化後
川越一番街の川越氷川祭(2010年10月16日撮影)
電柱を地中化した通り(銀座6丁目付近)
  • 通りの景観が改善される。
  • 歴史的・伝統的な町並みがよみがえることで、地域経済が活性化される。
    • 埼玉県川越市川越一番街では、電柱・電線によって隠れていた蔵造りのまちなみがよみがえり、それまで年間150万人であった観光客数が400万人に増加している[4]
    • 三重県伊勢市おはらい町では、電柱・電線によって破壊されていた伊勢の伝統的な木造建築の町並みをよみがえらせた。この結果、1992年に約35万人まで落ち込んでいた通りの往来者は、1994年に200万人に急増し、2008年には400万人を超えるようになった[4]
  • 住宅地としての資産価値(地価)やブランド価値が向上する。
    • 株式会社ジオリゾームと不動産鑑定士の共同研究によると、電線類地中化は宅地価格に対して、概ねプラス7%程プラス影響を与えると報告されている[5]
    • 兵庫県芦屋市六麓荘町では、開発の当初からガス、水道のみならず電気、電話を地下に埋設するという構想の下に住宅地の造成が進められた結果、芦屋市でも最も高級な住宅地として知られている[4]
    • 奈良県奈良市近鉄あやめ池住宅地では、「あやめ池」の地域価値を向上するために、一部エリアで共同溝を設けて電線等を地下に配置している[6]
  • 台風や地震といった災害時に電柱が倒れたり、垂れ下がった電線類が消防車などの緊急用車両の通行の邪魔をする危険がなくなり防災性が向上する[7]。また、地中の設備には耐水性がある為、水害に対する防災力も高まる[8]
  • 地中化された電線は、架空線に比べ大幅に地震で破損しにくくなる。そのため災害時の情報通信回線の被害が軽減し、ネットワークの安全性・信頼性が向上する。
    • 阪神・淡路大震災では震度7の地域で、電柱の停電率は10.3%であったが、地中線は4.7%であり、電柱に対する地中線の被害率は45.6%と低かった[7]
  • 電柱類が道幅を狭める事がなくなるので、ベビーカーや車いすが通りやすくなり、バリアフリー化の一環として無電柱化が行われる[7]
  • 電柱に衝突した場合、死亡に至る確率が10倍に増えると言われている。
  • 電線復旧作業時は歩道の蓋を開けて地下に入り作業を行うことが出来る為、簡略化される[8]



注釈

  1. ^ 埋設物(管類・止水栓・浄化槽など)、塀、石垣、庭、植え込み、木の根、池、水路、物置小屋などの位置上の問題、土地の高低差、間口、接道の幅員による問題など。
  2. ^ 私道借地共有地囲繞地地役権通路など。
  3. ^ 小池自身も2016年の東京都知事選に立候補し当選。東京都内の無電柱化を重要政策に挙げている。
  4. ^ 例として、電力会社が地中化費用の負担のために電気料金を上げれば電力自由化による新規参入業者やガス事業者との競争などに影響する。

出典

  1. ^ 電柱なくそう 「そのまま埋めちゃう」新工法の効果は?”. 京都新聞 (2018年11月4日). 2018年11月4日閲覧。
  2. ^ 別冊 第2次奈良市もてなしのまちづくり推進行動計画 平成28年度 具体的な取組 奈良市 2018年9月29日閲覧
  3. ^ 道路建設課の担当業務 奈良市 (2017-03-30) 2018年9月29日閲覧
  4. ^ a b c NPO法人電線のない街づくり支援ネットワーク 『電柱のないまちづくり-電線類地中化の実現方法』 学芸出版社、2010年
  5. ^ 「電線類地中化は不動産価値を7%高める」株式会社ジオリゾーム
  6. ^ 「近鉄あやめ池住宅地」まちのコンセプト
  7. ^ a b c 国土交通省道路局「無電柱化の目的と効果」
  8. ^ a b 議論沸騰。日本の電柱が地中に埋まる、そのデメリットとは | スーモジャーナル - 住まい・暮らしのニュース・コラムサイト
  9. ^ a b 神戸新聞Web News 震災10年 備えは「ライフライン」
  10. ^ a b c d e f 東都総合研究所「行政資料集」
  11. ^ 変圧器ごと地中化できれば理想的であるが、予算や工期や既設埋設物との兼ね合いの都合から、止むを得ず地上の歩道上に設置する場合もある。
  12. ^ 日経パソコン「電柱の地中化がブロードバンド普及の壁に」
  13. ^ すずかんラボカフェ「ITにタックル」
  14. ^ 電柱、重要道から撤去可能に 国交省が防災へ新制度  :日本経済新聞
  15. ^ 国土交通省道路局「無電柱化の現状」
  16. ^ 国土交通省道路局「無電柱化に関する最近の動向」
  17. ^ 読売新聞夕刊 2014年11月28日19面 「無電柱化 わずか1%」
  18. ^ 松原隆一郎『失われた景観—戦後日本が築いたもの』PHP新書、2002年、186-187項
  19. ^ 土岐寛『景観行政とまちづくり』時事通信社、2005年、186項
  20. ^ 国土交通省道路局「無電柱化の推進」
  21. ^ 週刊朝日 2001年2月16日号「ITにタックル」第6講 IT予算とは言いながら
  22. ^ 国土交通省道路局「平成22年度 道路関係予算概算要求概要」




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