遊戯療法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 23:39 UTC 版)
遊戯療法の対象
幼児(3から4歳)から児童期(11から12歳)までが中心的な対象となる。 ただし、大人も遊びに従事することで、単なる言語化では気づき得ないことに至ることができるとし、大人に対する遊戯療法も実施されることがある。
遊戯療法の時間
週1回50-60分で実施される。
遊戯療法の場所
適当な広さがあって、安全面に問題の少ない部屋が用いられる。 ボール遊びのことなどを考えて、蛍光灯にカバーがしてあることや多少の水遊びをしても下の階に水漏れしないなどの配慮が必要である。
遊戯療法で用いられる遊具
遊具は、クライエントが内面的世界を表現する目的と、楽しさを味わったり、創造性を発揮する目的を持っている。 箱庭用具、描画用具、家族人形、動物人形、刀、鉄砲、パンチ人形、野球盤、将棋、オセロ、ボール、乗り物、積み木などが用いられる。
子供と子供が遊び病気が治った例もある。 遊戯療法で用いられる主な手法は患者の副交感神経をリラックス状態にしたりその状況での医師との会話などが主な手法として使われている。
引用文献
- アクスライン, V.M. (1959). 遊戯療法 小林治夫(訳) 岩崎書店
- 弘中正美 (2000). 遊びの治療的機能について 日本遊戯療法研究会(編) 遊戯療法の研究 誠信書房 pp. 17-31.
- Landreth, G. L. (2002). Play therapy: The art of the relationship. 2nd ed. New York: Brunner-Routledge.
- 田中富士夫 (編著) (1996). 新版 臨床心理学概説 北樹出版 ISBN 978-4893845511
- 吉田弘道・伊藤研一 (1997). セレクション臨床心理=1 遊戯療法―2つのアプローチ―サイエンス社 ISBN 978-4781908489
関連項目
- ゲーミフィケーション - ゲーム化の意で、カウンセリングなどをゲームのように取り組みやすいものに変えることで、治療を行うという考え方が研究されている。
- テレビゲーム - 定期的にゲームを遊ぶ子供はうつ病になるリスクが低いという研究結果やアイルランド・ソフトウェア研究センター科学財団による調査でメンタルヘルスに高い効果が確認されている。2013年にニュージーランドのオークランド大学医療チームでは国家プロジェクトで対抑うつ・不安症対策ロールプレイングゲーム『SPARX』を開発した。2020年にアメリカで『EndeavorRx』がADHD治療として承認された。
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