街 〜運命の交差点〜 評価

街 〜運命の交差点〜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/26 09:21 UTC 版)

評価

雑誌媒体の評価

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通34/40点 (SS)[20]
(ゴールド殿堂)
33/40点 (PS)[21]
(ゴールド殿堂)
SATURN FAN22.9/30点 (SS)[22]
電撃オンライン肯定的 (SS)[23]
肯定的 (PS)[23]
4Gamer.net肯定的 (SS)[24]
肯定的 (PS)[24]
GAME Watch肯定的 (SS)[17]
肯定的 (PS)[17]
肯定的 (PSP)[17]
受賞
媒体受賞
第3回CESA大賞シナリオ部門賞
ファミ通読者が選ぶ心のベストゲーム100 第5位(2006年)
ファミ通読者が選ぶ未来に伝えたいゲーム大発表! 第38位(2008年)
ファミ通ゲームジャンル別総選挙 第5回 アドベンチャーゲーム総選挙 第5位(2017年)

セガサターン版

  • ゲーム誌『ファミ通』の「クロスレビュー」では9・8・8・9の合計34点(満40点)でゴールド殿堂入りを獲得[20]、レビュアーからはシナリオのセンスに関して「オジサンがムリしているような感覚」があるとの指摘や、文章に関して「調子に乗りすぎな文章が、チト気になる」との指摘があった他、ゲームシステムに関して「主人公の切り替えで話を見失いがちになる」との指摘や「主人公の多さと、ザッピングシステムのせいか、難しめだし根気も必要」と難易度の高さに対する指摘もあったが、ゲームシステムに関してはパズル的な面白さがあると肯定的に評価された他、グラフィックに関しては「取り込み画像が超美麗」、コストパフォーマンス面では「ボリュームも大で、長く遊べる」と肯定的に評価され、さらにシナリオに関しては「話が興味深く奇っ怪でおもしろい。先が読みたくて夢中になる」、「よくもここまで複雑なシナリオを構成したもんだと感服」と絶賛された[25]
  • SATURN FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、22.9点(満30点)となっている[22]
項目 キャラクタ 音楽 お買い得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.7 3.7 3.8 3.5 4.0 4.2 22.9
  • ゲーム情報サイト『電撃オンライン』では総評として、実写画像だが静止画のため役者は通常より大げさな演技が必要であったと推測した上で、「見事に振り切って演じている」、「ムービー部分も全力疾走や池へのダイブなど、熱が入っています」と肯定的に評価、ザッピングシステムに関しては他のキャラクターの行動を調整して先に進めた時の快感や、各場面ごとにシリアスからコミカルまで全く異なるシチュエーションに変化することで、「喜怒哀楽すべての感情が揺さぶられて、気がつけばゲーム内の渋谷に引き込まれている」、「謎解き、選択肢のチョイスもほどよい手応えがあり、しっかり頭を使います」と物語の魅力やパズル的要素に関して肯定的に評価している[23]。同サイトにてライターのカワチは「人生においては誰もが主役であり誰もが脇役。本作はそんなことを思わせてくれる」とドラマ性に関して高く評価した他、本作が偶然の連鎖で進行していくことに対して最後の演出のみ必然であることなどを取り上げ「その粋な演出に涙させられ、このゲームが一生忘れられない1本になった」と絶賛した[23]。同じくライターのkbjは「“ZAP”で物語を進めていくこれまでにないシステムが画期的」と本作のゲームシステムを高く評価した[23]
  • ゲーム情報サイト『4Gamer.net』にてライターの御簾納直彦は、本作の魅力はシナリオが多種多様であることだと指摘し、シナリオの完成度が高い上にザッピングや選択肢などのゲーム独自の手法によって「唯一無二の作品にまとめ上げられている」と称賛した[24]。また、ネガティブであった実写ゲームのイメージを変化させたことに本作が大きく貢献していると指摘し、「実写だからこそ、実際の役者が出演しているからこそ、ここまで多くの人に支持されていると感じる」と実写による表現と演出面に関して高く評価している[24]
  • ゲーム情報サイト『GAME Watch』にてライターの稲元徹也は、本作の特色であるマルチフラグメントによるバッドエンドに関して「ちゃんと専用のシーンが作られていて展開も面白く、ゲームを進めていくうちにそれを見ること自体が楽しくなってくる」と肯定的に評価、ザッピングシステムに関しては読んでいる最中に強制中断されることから当時ユーザーからの評判が良くなかったと指摘しているが、「マルチフラグメントとはまた違う特徴的なシステムであり、選択肢選びとは一味違う感触を味わえたことから、個人的には評価している」と肯定的に評価した[17]。また、8人の主人公のシナリオが全く異なるテイストで描かれていながら、長坂秀佳による監修の元で1つの世界観にまとめられていることを指摘し「それぞれがまったく違う内容でも全体的に統一感があり、読み物としての完成度を高めている」とシナリオに関して肯定的に評価した[17]。さらに、シナリオによってサブキャラクターの個性が変化する演出に関して、「主人公が複数いるからこそ可能とした演出で、人間の多面性を巧みに描き、キャラクターに奥行きを出している」と演出面を高く評価した[17]

PlayStation版

  • ゲーム誌『ファミ通』の「クロスレビュー」では8・9・8・8の合計33点(満40点)でゴールド殿堂入りを獲得[21]、レビュアーからはシナリオのセンスに関して「のれない人はやはりしらけると思う」との指摘があったが、難易度に関しては難易度設定が出来たことが高く評価され、「かなり敷居を低くしたリメイク」と肯定的に評価された。ゲームシステムに関しては「複数のキャラの複雑な関係をまとめ上げた構成力に関心」、「各シナリオの絡みやバッドエンドのディテールなど、じつに丁寧に作られている」、「たくさんのシナリオを破綻なく紡ぎあげたシステムが秀逸」、「文字と音を巧みに使った秀逸な演出の数々。絶妙にいい感じ」と絶賛する意見が多く挙げられた一方、新搭載のシルエットモードに関しては「想像力をかき立てるシルエットモードは、うれしい配慮」と肯定的な意見も見られたが「個人的にはシルエットモードより実写モードを支持」、「役者の演技もすばらしいので、シルエットにしちゃうのはもったいないし、再プレーする魅力には欠ける」と賛否両論となった[26]
  • ゲーム情報サイト『電撃オンライン』では難易度選択に関して「サウンドノベルを遊び慣れていない人が挑戦するにはもってこい」と高く評価した他、移動マップの追加に関して「現在位置と時間がわかりやすく図式化されたので、エンディングまで進めやすくなりました」と肯定的に評価した[23]
  • ゲーム情報サイト『4Gamer.net』にてライターの御簾納直彦は、難易度選択に関して「(EASYでは)バッドエンドが少なくストーリーを進めやすい」と肯定的に評価、さらに移動マップの追加に関して「ストーリーを大幅に進めやすくなったのは、PS版の大きな利点」と高く評価した[24]
  • ゲーム情報サイト『GAME Watch』にてライターの稲元徹也は、総評として「ゲームをより遊びやすく調整した移植版」と肯定的な評価をしているが、シルエットモードに関しては「出演者の演技も含めて本作のファンになった筆者のようなプレーヤーにとっては、そのすべてが否定されたようで、決して印象のいいものではなかった」と否定的に評価している[17]

PlayStation Portable版

  • ゲーム情報サイト『GAME Watch』にてライターの稲元徹也は、携帯機のためロケ地巡礼に役立つ点や追加シナリオに関して「世に出ないはずのものが約8年越しに日の目を見たことは高く評価したい」と肯定的に評価した[17]

受賞

  • 第3回CESA大賞 - シナリオ部門賞受賞[4]
  • 「週刊ファミ通 通巻900号記念企画 読者が選ぶ心のベストゲーム100」(週刊ファミ通2006年3月17日号) - 5位
  • 「週刊ファミ通 通巻1000号記念特集 読者が選ぶ未来に伝えたいゲーム大発表!」(週刊ファミ通2008年2月15日増刊号) - 38位
  • 「週刊ファミ通 ゲームジャンル別総選挙 第5回 アドベンチャーゲーム総選挙」(週刊ファミ通2017年6月22日号) - 5位[6]

注釈

  1. ^ 「The wrong man 牛」と「The wrong man 馬」のみ13日までの3日間で終了する。
  2. ^ 作中の人気刑事ドラマ『独走最善線』第41話『本物のヤクザはどっち?』の回の登場人物のひとり、岩松組組長「岩松斬治郎」のこと。麻薬の恐ろしさに嫌気がさした岩松は麻薬だけをシノギにしないヤクザを目指している設定
  3. ^ 相手を殺害するシーンで、自分も死ぬ演技をするなど癖が抜けきっていない。
  4. ^ 「子供の頃から、周囲に掴まるものがないと入れない」と語っている。
  5. ^ みちるいわく、おちょこ一杯でも駄目になる。
  6. ^ 名前は正和。父親も学生運動に参加した過去があり、特に過激なゲバ運動をしていたとのこと。正志いわく、ガンコ親父であり、学生運動に参加するのは想像できないほど厳しい人物の模様。
  7. ^ 1997年3月11日に東海村で起きた動燃東海事業所火災爆発事故に対する抗議デモ。
  8. ^ 本人いわく、自分の意思ではなく、大学の自治会や予算や部室の確保のためにサークルから新入生を送り出す形で参加させられたという。
  9. ^ 名前の由来は「中島」は母親の旧姓であり、「哲雄」は祖父の名前から取った。
  10. ^ 自分が原稿を仕上げて寝ている間に、その現象が起きている。戸締まりもしているなど、完全な密室であることから、その誰かがが自分以外にいるわけがないため、なおさらストレスを感じている。
  11. ^ 渋谷4丁目にある私立高校。緑山学院大学の付属高校でエスカレーター式に進学できる。
  12. ^ 作中で判明している限り、柔道、剣道、合気道、空手、日本拳法、中国拳法、ボクシング、テコンドーを習った。
  13. ^ 洋一に怒られて落ち込んだことでバイトを忘れて、無断欠勤しかけるなど。作中の解説でも「デートを楽しみすぎても忘れていたかも」と言われている。また、仕事で自転車に乗っての配達中にもかかわらず、あまりの空腹状態に我慢ができなくなり、偶然見つけたコンビニに自転車ごと突っこんだ。
  14. ^ 本人は17歳と13か月と言い張っている。
  15. ^ 「砂の城のように儚い夢を描く(猫は描のもじり)」という意味合いで付けた。
  16. ^ 作品名はアニメ『無敵美少女セーラードールズ』のキャラクターをアレンジして描いた『セクハラ戦士ウェディングナース』とのこと。
  17. ^ 日曜日が言うには、8年も留年した後、別の大学を受け直して、活動家としての道を歩んだという。
  18. ^ 監督と名乗るのは「映画業界への憧れか、そこからの流出者が多すぎるせいか」と本文中で解説されている。
  19. ^ あえて意味不明なことを言って、周りを困惑させ、自分のペースに巻き込む戦略かもしれない、と作中の解説で語られている。
  20. ^ 警官に憧れるのは「自分の名前がけいじのためか」と本文中で解説されている。
  21. ^ PS版以降ではホームレス狩りに変更されている。

出典

  1. ^ a b 小城由都 (2006年7月26日). “業界に一石を投じたジャンル“サウンドノベル”を今一度振り返る (2/2)”. ねとらぼ. ITmedia. 2006年7月29日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 週刊TV Gamer』アクセラ、1997年7月11日、56,57,58,59,頁。 
  3. ^ 街 〜運命の交差点〜 PSP版公式サイト(チュンソフト)”. スパイク・チュンソフト. 2019年7月8日閲覧。
  4. ^ a b 第3回 CESA大賞 シナリオ部門賞”. 日本ゲーム大賞. CESA. 2018年12月7日閲覧。
  5. ^ 【今日は何の日?】『街』がセガサターンで発売。窪塚洋介など若き日の有名人が多数登場の実写サウンドノベル”. ファミ通.com. KADOKAWA. 2020年1月22日閲覧。
  6. ^ a b 【ゲームジャンル別総選挙 第5回】アドベンチャーゲーム総選挙の結果発表! 1位は科学アドベンチャーシリーズのあのタイトル!!”. ファミ通.com. KADOKAWA (2017年6月19日). 2019年7月28日閲覧。
  7. ^ 「セガサターン」の名作ソフトTOP25! ファンが選んだ第1位は、人気シリーズ唯一のRPG「AZEL ‐パンツァードラグーンRPG‐」! . ねとらぼ調査隊. 2021年3月14日閲覧
  8. ^ 【45位~74位】これが俺らのガチ投票!突発企画「ハードコアゲーマー総選挙」結果発表!Game*Spark.2021年1月16日閲覧
  9. ^ a b c d e 街 〜運命の交差点〜 PS版 トップページ”. チュンソフト. 2001年6月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月2日閲覧。
  10. ^ 街 トップページ”. チュンソフト. 2001年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月2日閲覧。
  11. ^ 「雲烟過眼」『街 公式ガイド ZAP'S』チュンソフト、1998年3月1日、37頁。ISBN 4-924978-08-6 
  12. ^ a b c d 「MAIKING of MACHI 街を創った男たちが語る製作秘話」『街 公式ガイド ZAP'S』チュンソフト、1998年3月1日、171 - 172頁。ISBN 4-924978-08-6 
  13. ^ 滝沢修 (2005年9月9日). “ドワンゴ、iモード用サウンドノベル「街」とRPG「風来のシレン WANA」を配信”. GAME Watch. インプレス. 2019年2月24日閲覧。
  14. ^ チュンソフトの名作タイトル『街』&『風来のシレンWANA』が10月よりiモードに登場!”. 電撃オンライン. KADOKAWA (2005年9月9日). 2019年2月24日閲覧。
  15. ^ 週刊ファミ通 No.430. 株式会社アスキー. (1997年3月14日). p. 25 
  16. ^ a b c d 「What's Another STORY 長坂秀佳インタビュー」『街 公式ガイド ZAP'S』チュンソフト、1998年3月1日、6頁。ISBN 4-924978-08-6 
  17. ^ a b c d e f g h i 稲元徹也 (2018年10月15日). “【特別企画】発売20周年なので、「サウンドノベル 街」をどこよりもディープに振り返ってみる”. GAME Watch. インプレス. 2019年8月3日閲覧。
  18. ^ "チュンソフト". ゲームセンターCX 第1シーズン 第8回. 24 February 2004. フジテレビ721
  19. ^ a b 稲元徹也 (2010年1月23日). “4Gamer×ゲーマガ連動企画第1弾! 今だから話せるサウンドノベル「428 -封鎖された渋谷で-」の秘密を,総監督イシイジロウ氏に直撃!”. 4Gamer.net. Aetas. 2019年7月28日閲覧。
  20. ^ a b 街 〜運命の交差点〜 まとめ [セガサターン]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年1月25日閲覧。
  21. ^ a b 街 〜運命の交差点〜 まとめ [PS]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年1月25日閲覧。
  22. ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、803頁、ASIN B00J16900U 
  23. ^ a b c d e f 信濃川あずき、梅津爆発、カワチ、kbj (2018年1月22日). “『サウンドノベル 街 -machi-』20周年をお祝い。色あせない実写サウンドノベルの魅力を紹介【周年連載】”. 電撃オンライン. KADOKAWA. 2019年8月3日閲覧。
  24. ^ a b c d e 御簾納直彦 (2018年9月26日). “「サウンドノベル 街 -machi-」とはいかなる作品だったのか。20周年を迎えた今,その魅力を語りたい”. 4Gamer.net. Aetas. 2019年8月3日閲覧。
  25. ^ 「6月16日増刊号特別付録 クロスレビュー優良ソフトパーフェクトカタログ 上巻」『ファミ通』、エンターブレイン、2005年6月16日、66頁。 
  26. ^ 「6月30日増刊号特別付録 クロスレビュー優良ソフトパーフェクトカタログ 中巻」『ファミ通』、エンターブレイン、2005年6月30日、5頁。 






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