臨床発達心理士 臨床発達心理士の概要

臨床発達心理士

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/15 02:38 UTC 版)

概要

臨床発達心理士は、4学会(日本発達心理学会、日本感情心理学会、日本教育心理学会、日本コミュニケーション障害学会)の連合体である臨床発達心理士認定運営機構を認定団体とし、発達心理学を学問的基盤とした心理援助を行う心理職資格である[1]

臨床発達心理士認定運営機構所定の要件履行・申請承認などを経て資格審査を受験し、これに合格することで認定に係り、臨床発達心理士と称することを得る。資格審査の受験資格には大学院課程修了を一部要件に含むなど、心理士資格の中でも専門性の高い資格として知られる[2]

活動領域

臨床発達心理士の活動領域は「発達」の名が示す通り、発達心理学の知識が特に必要とされる機関が中心である。具体的には、児童相談所福祉施設などが当てはまる。また、文部科学省におけるスクールカウンセラー等活用事業において、臨床発達心理士有資格者は「スクールカウンセラーに準ずる者(準スクールカウンセラー)」として任用される場合がある[3]

なお、正規のスクールカウンセラーについての文部科学省の任用規程は「公認心理師」「精神科医」「臨床心理士」「大学教員」が資格要件であるが、資格要件を満たす高度な心理職専門家人材が少ない地域などにおいて理由に合理性が認められる場合には「スクールカウンセラーに準ずる者(準スクールカウンセラー)」を任用することも可能とされ、「スクールカウンセラーに準ずる者(準スクールカウンセラー)」も、便宜上自身を広義のスクールカウンセラーと呼ぶ場合はある[4]

名称をめぐる混同

臨床発達心理士という名称のため、「臨床心理士」の中で「発達分野を担当する者」と誤解される場合がある。確かに、「臨床心理士」も「臨床発達心理士」も発達心理学の専門的知識を有しており、それに伴い両者の職場が重なることもあるが、両資格は全くの別物である。しかしながら、上述の様に臨床発達心理士の専門性は高く、児童相談所などの求人において「臨床心理士もしくは臨床発達心理士資格を有する者」との要件が設けられることも珍しくない[5]

指定大学院[6]


  1. ^ a b 臨床発達心理士認定運営機構 (2010年). “沿革”. 2010年8月23日閲覧。
  2. ^ 臨床発達心理士認定運営機構 (2010年). “資格を取るには”. 2010年8月23日閲覧。
  3. ^ 文部科学省 (2008年). “資料6 スクールカウンセラー等活用事業補助”. 2010年2月1日閲覧。
  4. ^ 学会連合資格学校心理士認定運営機構 (2009年). “学校心理士のNEXT10をめざして”. 2010年2月28日閲覧。
  5. ^ 心理系資格辞典 (2009年). “臨床発達心理士”. 2010年2月27日閲覧。
  6. ^ 指定科目基準/指定科目取得講習会/指定科目認定大学院 | 臨床発達心理士認定運営機構”. 2019年12月9日閲覧。


「臨床発達心理士」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「臨床発達心理士」の関連用語

臨床発達心理士のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



臨床発達心理士のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの臨床発達心理士 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS