福田和也
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/05 08:10 UTC 版)
保守論客として
デビュー後しばらくは「ファシストのパンク右翼」を自称し、『日本クーデター計画』を出版するなど世の良識を逆撫でする発言を繰り返した。ファシズムの思想史的意義を強調する一方で「失敗したファシズムが丁度良い」[8] などとも発言する。
左翼思想の変種とも揶揄されるポストモダニズムを、マルティン・ハイデガーを介してファシズムに繋げたが、一時期「友人」を名乗っていた「護憲派」の大塚英志からは「実は左翼」などと評された。
2000年に出版した『作家の値うち』で、純文学と大衆文学の現役作家を五十人ずつ、全百人の主要作品を百点満点で採点し、多くの有名作家作品を「読んでいると恥ずかしい」レベルなどと評し、浅田彰や安原顕からは厳しく批判された。師匠の江藤が評価しなかった古井由吉や村上春樹を評価し、江藤が絶賛した中上健次の『千年の愉楽』を「インチキポルノ」と評するなど[9]、江藤とは文学の評価にかなりのズレがある。柳美里『ゴールドラッシュ』[10]、島田雅彦「無限カノン三部作」を厳しく批評し、[11]二人の反撥を招いたが、対談で手打ちをしている。
家族
妻は慶應義塾大学文学部の同級生で、岳父は大岡山在住の医師(医学部教員)でカトリック信者[12]。
学歴
- 1967年 田端さくら幼稚園卒園
- 1973年 お茶の水女子大学附属小学校卒業
- 1976年 お茶の水女子大学附属中学校卒業
- 1979年 慶應義塾高等学校卒業
- 1983年 慶應義塾大学文学部文学科仏文学専攻卒業
- 1985年 同大学院文学研究科仏文学専攻修士課程修了
職歴
- 1985年から91年-父(福田雅太郎)の会社・株式会社福田麺機製作所社員。営業を担当。
- 慶大非常勤講師
- 東洋女子短期大学非常勤講師
- 1996年-慶大環境情報学部助教授
- 2003年-同教授
- 2022年ー退職、名誉教授
- ^ 福田和也『悪の恋愛術』(講談社現代新書)、2001年8月、109頁。
- ^ 福田和也『悪の恋愛術』(講談社現代新書)、2001年8月、67-68頁。
- ^ 『江藤淳という人』(新潮社、2000年)[要ページ番号]
- ^ 「ポップメディア史でミュージシャンのDCPRG・菊地成孔氏が講演 | SFC CLIP」『SFC CLIP』。2018年7月4日閲覧。
- ^ 福田和也『『赤めだか』解説』扶桑社、2015年11月21日、298-306頁。ISBN 9784594073626。
- ^ 「福田和也コレクション1」、伊藤彰彦の解説
- ^ 西部邁『ファシスタたらんとした者』中央公論新社、2017年、383頁。
- ^ 『国家と戦争 徹底討議』(飛鳥新社、1999年)[要ページ番号]
- ^ 福田・宮崎哲弥『愛と幻想の日本主義』93p
- ^ 『新潮』連載「見張り塔から、ずっと」(『喧嘩の火だね』新潮社、1999)
- ^ 『新潮』2003年11月号「ゆかしいあやまち」
- ^ 福田和也『悪の恋愛術』(講談社現代新書)、2001年8月、110頁。
- ^ 題は「なぜ日本人はかくも幼稚になったのか」、「同 続」「壊滅 同3」、「日本の決断 同4」
固有名詞の分類
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