白鯨 (映画) 白鯨 (映画)の概要

白鯨 (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/05 07:18 UTC 版)

白鯨
Moby Dick
グレゴリー・ペック演じるエイハブ船長
監督 ジョン・ヒューストン
脚本 レイ・ブラッドベリ
ジョン・ヒューストン
原作 ハーマン・メルヴィル
製作 ジョン・ヒューストン
出演者 グレゴリー・ペック
リチャード・ベースハート
レオ・ゲン
オーソン・ウェルズ
音楽 フィリップ・セイントン
撮影 オズワルド・モリス
編集 ラッセル・ロイド
配給 ワーナー・ブラザース
公開 1956年6月27日
1956年10月31日
上映時間 116分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
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第22回ニューヨーク映画批評家協会賞にて、監督賞を受賞[1]

あらすじ

1841年、イシュメールが冒険を求めて捕鯨船ピークォッド号に親友のクイークェグと共に乗り込んで、大海原に出た。そこで鯨の歯でできた白い義足に肩幅の広い体を支えられたエイハブ船長と出会う。エイハブは、足を食いちぎられた恨みに宿敵である白鯨(モビィ・ディック)を追うことを船乗りたちに誓わせる。

長い年月の航海の後、遂に宿敵の白鯨がその巨大な姿を現した。エイハブの指揮するボートを先頭に、スターバック、スタッブ、フラスクの三人が指揮したボートが続き、決死の覚悟で追跡を続ける中、白鯨は海中に沈んだ。後にそれまで静かだった海面が割れ、水柱が立ち、モビィ・ディックが真っ向からエイハブに挑む。エイハブたちが銛を何発も投げ込むが、その勇敢な戦いも空しく、モビィ・ディックに致命傷を負わせるまでには至らなかった。それどころか、水飛沫で突き刺さった銛を払いのけて、口を開けてエイハブのボートを真っ二つにし、そこの乗組員の一部を血祭りに上げる。イシュメールとクイークェグは引き上げられたが、海に落ちたエイハブは、鯨に突き刺さっている銛の綱に掴まり、白鯨の体をよじ登り、振り払おうとするモビィ・ディックの抵抗をものともせず、銛を何度も突き刺し続ける。致命傷を与えられぬエイハブの怒りは膨れ上がり、銛に憎悪をたぎらせて突き刺したのを最後に、鯨は海中に姿をくらます。そして再び浮上した時、エイハブはロープに絡まっており、鯨の体に縛り付けられた形で溺死していた。

鯨に揺られてあたかも自分たちを招くようにエイハブの手が動くのを見た船乗りたちは、死してなおモービー・ディックへの復讐に執念を燃やすかのようなエイハブ船長の姿に心を奮い立たせ、最後まで戦うことを決意する。しかし、いよいよ白鯨の凶暴性はむき出しになり、乗組員は全員が海に投げ出され、最後にはピークオッド号は沈没させられる。この壮絶な戦いの後、白鯨は海中に消えていく。船乗りのうち、イシュメールだけが奇跡の生還を遂げ、物語の幕は閉じる。

キャスト

役名 俳優 日本語吹替
NETテレビ 日本テレビ TBS
エイハブ船長 グレゴリー・ペック 城達也 菅貫太郎 城達也
イシュメール リチャード・ベイスハート 中村正 長谷川哲夫 小川真司
スターバック レオ・ゲン 田中信夫 島俊介 阪脩
ブーマー船長 ジェームズ・ロバートソン・ジャスティス 藤本譲
スタッブ ハリー・アンドリュース 大塚周夫 森川公也 小林清志
マンクスマン バーナード・マイルズ 二見忠男
船大工 ノエル・パーセル 千葉順二 千葉順二
ダグー エドリック・コナー 渡部猛 筈見純
ペレグ マーヴィン・ジョーンズ 増岡弘
ピーター・コフィン ジョセフ・トメルティ 梶哲也 藤本譲
ガーデナー船長 フランシス・デ・ウルフ 今西正男
ビルダード フィリップ・ステイントン 加藤正之
イライジャ ロイヤル・ダノ 谷口節
フラスク シーモス・ケリー 千葉耕市
クィークェグ フレデリック・レデブール 加藤精三 加藤精三
ピップ タンバ・アレン[2] 岩田光央
タシュテゴ トム・クレッグ[2] 笹岡繁蔵
マップル神父 オーソン・ウェルズ 久松保夫 梓欣造 今西正男

スタッフ

日本語版

※TBS版


  1. ^ a b c 白鯨 - allcinema
  2. ^ a b クレジットなし
  3. ^ Mirisch 2008, p. 72.
  4. ^ a b Nealon's Quay (Historical marker). Youghal: Fáilte Ireland. 2020.
  5. ^ Mirisch 2008, p. 76.
  6. ^ Alan Villiers”. Oxford Index. 2013年7月13日閲覧。
  7. ^ a b “The Memory: Moby Dick started life in Stoke-on-Trent”. The Sentinel. (2008年12月13日). http://www.thisisstaffordshire.co.uk/Memory-Moby-Dick-started-life-Stoke-Trent/story-12520541-detail/story.html 2012年1月14日閲覧。 
  8. ^ Bossche, David David Vanden (2020年8月18日). “Pushing Low-Key Limits: A Cinematographic History of Noir and Neo-Noir”. cinea.be/. Cinea. 2021年5月28日閲覧。
  9. ^ "MOBY DICK". Rotten Tomatoes (英語). 2023年3月21日閲覧
  10. ^ “Moby Dick”. バラエティ: 6. (June 27, 1956). 
  11. ^ "Moby Dick." タイム, 9 July 1956.
  12. ^ “特集批評「白鯨」”. キネマ旬報 1956年10月上旬秋の特別号: 72. (1956). 
  13. ^ Bouzereau, Laurent (1995). "A Look Inside Jaws: From Novel to Script". Jaws: 30th Anniversary Edition DVD (2005). Universal Home Video.


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