新竹取物語 1000年女王
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/26 19:02 UTC 版)
登場メカニック
インセクターシップなど、後日談である『宇宙交響詩メーテル 銀河鉄道999外伝』にも、登場するものが多い。
ラーメタルと地球では、ラーメタルが惑星の軌道をもコントロール出来るほどの科学力(但し、暗黒彗星ラーのコントロールと破壊までは出来なかった(TV版))を持つ故に、大きな開きがあるため、TV版ではラーメタル機甲艦隊の攻撃に対し、地球側戦力が苦もなく撃破され、実質的に地球側の兵器では太刀打ちできなかった。
そうした力の差は漫画版や映画版でも如実に表れている。しかし、漫画版と映画版では、投石機や、大型弓矢、槍や下駄(雨森所長の)等といった取るに足りない地球の原始的な武器に対する処置を持ち合わせていなかった事が仇となり、これらの武器が命中すると、完璧に造られていた筈のラーメタルのメカニズムとコンピューターシステムに重大な支障が生じて、想定されていないマシントラブルによって撃破に至るほどの大ダメージを受けてしまい、地球側につけ込まれる要因となった。
更に一方で漫画版と映画版の空洞船の開発や、それを動かす際と、TV版での大宇宙船建造には、地球の技術=始の父による開発を必要としていて、映画版では空洞船のみならず、セレンのふたつ星にも地球の技術が応用されているという夜森の弁もあり、前述の地球製原始的旧式兵器に対する無力さと共に、ラーメタル技術といえど万能ではない描写もある。
艦船
TV版のラーメタル機甲団の艦船や、映画版に登場した歴代1000年女王の宇宙船を含め、ラーメタル人が使用する宇宙船には人の顔が配されたものが多く、さながら「人面(女面)船」である。
- ゴンドラ
- 弥生の専用船で、デザインは前面に女性の顔を大きくあしらった奇抜なものである。船体色は黒で、側面には窓が行列のように並ぶ。TV版では前面に配された顔にある額の赤い部分から放たれた光の中に入ると自動的に船内に運ばれ搭乗することができる。漫画版では、弥生は船体側面にあるスロープ付きのハッチから搭乗している。漫画版とTV版では、海中から発進している。
- 武装も施されており、左右の側面にビーム発射口を3門装備しているが漫画版では使用していない。
- TV版DVD-BOXの初回購入特典にはこれのストラップが付属している。
- 〔漫画版〕
- 夜森曰く「1000年女王の自家用車」で、弥生が新女王との決闘に赴く際に使用したのが初出。その際は発光する隕石の外皮の下に有機的なフォルムの外皮が施され、2重のカモフラージュがなされていた。ラーメタル司令船に弥生が向かう際にも使用されたが、かつての婚約者だったファラを撃てなかった事で、逆にファラからの攻撃で撃沈されてしまう(弥生は助かったものの、拉致された)。
- 〔TV版〕
- オープニングで1話から登場しているが、本編での登場は29話からである。その時の偽装カムフラージュの時の姿は、漫画版と異なり、後述する漫画版の護衛船に近い形状をしている。レオパルド機甲団に苦戦するセレンのふたつ星の援護に出たり、ラーメタルへ赴いたりする際にも使用されたが、最終回では大宇宙船のコントロールコアとなって最上部に据えられて、ラーの破壊に向かった。
- なお詳しいスペックは不明だが、28話でのカムフラージュ時の時に天文台職員が計測したデータでは、全長200m、全高80mとなっている。
- 〔映画版〕
- 弥生がラーメタルの宮殿船に赴く際に使用した後、エンディングでは弥生の遺体を連れ添った歴代1000年女王達の魂を乗せて地球を去っている。設定では全長が、TV版より少々長くなっている。
- ふたつ星
- 1000年盗賊・セレンの戦闘艦で、ゴンドラのように顔の意匠はない。その名の通り、船体側面と背面には二つの星と三日月、ドクロが描かれており、船体の上半分は黒、下半分はTV版では灰色っぽい色で塗り分けられているが、漫画では劇画版のカラーページでは下半分が赤となっている。艦首底部と艦橋前方左右に連装、三連装式の大型ビーム砲を二門ずつ備える他、漫画版では爆雷投下装置と3連装の分解衝撃線砲を艦底部に持ち、TV版は反重力エンジンと対艦ビームシールド並びに、上甲板と、そのインテーク部に多数の砲塔を装備、映画版での艦首のインテーク部内及び、上甲板部に多数の砲台を備えている。
- 『宇宙交響詩メーテル』では、本艦に酷似したトチローによって建造されたメーテルとナスカが乗り込む艦として、リファイン(艦橋下部の翼が延長され、上甲板に3連ショックカノン一基配置)されて登場。
- 〔漫画版〕
- 1000年盗賊専用艦として活躍し、金星での新女王との決闘に向かう弥生の妨害を排除する為に初登場。これを果たした後に、レオパルド機甲団の攻撃に向かったものの、撃沈された。後に改良・強化されたものが量産され、セレンは星が3つ描かれた「三つ星」、星が5つ描かれた「五つ星」に乗り換えている。
- 〔TV版〕
- 本編では28話から登場。ゴンドラ同様に海中から発進する。漫画版と同じく、金星での決闘に向かう弥生を追って、セレンが始を連れて乗り出している。その後のレオパルド機甲団との戦いでは、ラーメタルの侵攻から地球を守れる数少ない地球戦力となった。最終話では弥生と、彼女が乗る大宇宙船に別れを告げた後、母との面会に向かうセレンを乗せてラーメタルに赴いている。
- また、『Dr.スランプ』との共演のスペシャル版では、本編には無い弥生と始が乗るゴンドラと戦うシーンがあり、これがゴンドラと共にTV版での初登場となった。
- 〔映画版〕
- セレンは同様のデザインの戦闘艦に搭乗しているが、艦首部が延長されてカラーリングが異なるほか、星などは描かれていない。ラーメタルの前衛部隊とぶつかり合い、次々撃破していくが、物量で圧してくるラーメタル戦力の前に抗しきれず、撃沈される。なお全長はTV版の約2倍の322mに設定されている。
- 護衛宇宙船
- 漫画版に登場。弥生のゴンドラよりやや小型の船で、夜森によって改造マシンにかけられた始が操縦し、金星での新女王との決闘に向かう弥生を追うものの、どちらもふたつ星からの警告を無視した事で攻撃され、大破しながらも金星に着くものの、そこで沈んでしまう。
- TV版ではノベルズのみに登場している。
- 新1000年女王の宇宙船
- ラーメタルから派遣された新1000年女王が使用していた宇宙船で、漫画版とTV版には出ているが、映画版には登場しない。
- 両端を丸くした双円錐状のカプセルのような形をしており、中央部は透明なガラス状のカバーがされ、パイプのようなもので繋がっているのが見える。新1000年女王以外に乗組員はおらず、漫画版では内部のコンピュータが新1000年女王と会話していた事から、人工知能のようなソフトウェアによって船自体が制御され、一人でも運用出来る模様。
- 〔漫画版〕
- ラーメタルから飛来し、新1000年女王は始を連れた弥生を艦に連れ込み、金星での果たし合いを誓うようにする。
- 金星に来て新1000年女王が弥生との決闘に敗れた後、空船となった事で、弥生は金星に着いて護衛船を失った始と夜森に対し、本船を使って帰るよう促した事で、2人は地球へ帰還出来た。後に歴代の1000年女王たちもこの船を多数使用し、その人数から船団の規模は艦隊レベルとなっていた。
- 〔TV版〕
- 作中でのスペックは全長200メートル、直径40メートル、推定重量5万トンとされている。ゴンドラ同様、船体から放たれた光の中に入ると自動的に船内に運ばれる。地球上にはない金色の超金属でできており、船内には庭園のような景色の広がるキャビンがある。船首部にはビーム砲を4門持つが、後部のエンジンは『さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅』に登場する幽霊列車のフロントライト部に酷似している。
- 地球に降下した際、領空侵犯で迎撃に当たった地球人たちの戦闘機を撃墜した後、EXPO'85の際に建てられた1000メートルタワー[注釈 5]の上に現れ、新1000年女王は弥生と、弥生を追って来た始を入れて、漫画版同様に決闘を誓わせる。
- TV版のエンディング冒頭では金星の黒い都上空に停泊している姿が描かれているほか、後半パート開始時に使用されるアイキャッチの初期版では、この船の上に腰掛ける弥生の姿が描かれているが、本船自体は28話で、弥生と決闘していた新1000年女王の誤射によって破壊されてしまう。
- 大宇宙船
- TV版最後半に登場する超巨大宇宙船で、全長6000メートル、総重量5億トンにもなる。大きさと形状が異なる円盤状の大きい物で直径3kmはありそうな船体が三段積みになっているような形状。船体とそのエンジン設計には始の父が関わっており、強大なエネルギーを秘めた隕石鉱石の中のエネルギーを解放する事で、その巨体を光速を超える速度で浮かせて、40宇宙パワーもの高出力で航行する事が可能となる。コントロールはゴンドラが最上部に設置されることによって行う。
- 漫画版や映画版に登場する関東大空洞船と同様に、当初は選ばれた地球人達をラーメタルに運ぶ目的で建造されていたが、弥生は自らの命を以て隕石のエネルギーを充満したこの船を、ラーメタルを地球に迫らせる事を強制している元凶たる暗黒彗星ラーにぶつけ、粉砕させる事に使用した。
- 歴代1000年女王の宇宙船
- 映画版で登場。ミライの力で復活した歴代の1000年女王たち専用の宇宙船で、弥生のゴンドラ同様、前面には大きく顔が配置されており、それぞれの女王が携わり、統治支配していた地球各国家の文化による装飾等が用いられている。
- 地球を守るべく、ラーメタルの侵略に立ち向かってラーメタル戦力を壊滅させ、ラーメタルの宮殿船に対し、船全体から高エネルギーを噴出し、それを身に纏うようにして一斉に体当たり攻撃を仕掛け、ラーレラもろとも宮殿船を葬った。
- ディスプロシウム
- 漫画版に登場。レオパルドの座乗艦で、ラーメタル機甲団の旗艦。非常に巨大で全長5000メートル、全幅2500メートルの巨躯を誇る。艦全体に灯をきらびやかに輝かせており、その様子はさながら銀河系全体が横切るように見える。いくつかの艦に分離、そして1つに合体といった機能も持ち、分離状態でも戦闘能力を維持しており、旗艦らしくかなりの戦闘力を持っており、弥生は本艦の前では1000年盗賊の戦力では歯が立たないと見ており、それよりも遙かに貧弱な地球戦力は無力のように見えたが、地球人たちの思わぬ武器によって多大な被害を受けることに。
- 艦名は同名の金属から。
- クイーンマザウルス
- TV版と映画版に登場。設定画によると名称(仮称名)はラーメタル・クリッパー「クイーンズ」というが、当時未発売に終わったバンダイのプラキットの商品名ではこの名だった為、そちらの表記に倣った。全長1,000mとなり、艦橋の手前にはゴンドラと同じ女性の顔を模したクイーンズ1000型と呼ばれるコンピュータブロックを持ち、青く細長い艦体の両舷にカウメカ(仮称名)というラーメナニウム合金(地球の兵器では破壊不能のラーメタル製超金属)製の小型艦を合計6隻連結し、分離合体機能も持つ(本編未使用)。艦首部に4基ある主砲と、ミサイルランチャーなどの砲台が配置され、艦体後部両舷から長く伸びたに2対ずつのメインプラズマブースターを装着した独特のフォルムとなっている。
- 〔TV版〕
- ラーメタル機甲団の主力艦。34話で機甲団母艦から発進し、艦橋脇のハッチには多くの艦載機を搭載していて、地球攻撃に向かったが、出撃したふたつ星に敗れて撃沈される。カラーは暗色のブルーで、TV版後期OPラストと中盤アイキャッチ前半にはゴンドラと、終盤アイキャッチ前半でも毎回登場しているが、本編登場はこの回のみ。
- 〔映画版〕
- 「移住船母船」という名で登場。両舷に3隻ずつ移住船(設定名のカウメカ)を取り付けている。乗員は移住民を含め10万人まで可能。地球へ向け出撃するが、艦橋に夜森の特攻を受ける。なお、TV版と異なり、映画版は赤いカラー。
- 機甲団母艦
- TV版に登場するディスプロシウム的な艦で、ラーメタルのレオパルド機甲団の旗艦。クイーンマザウルスのような艦船だけではなく、艦載機も多く搭載し、艦尾近くに艦橋兼コンピュータブロックのゴンドラ同様の女性顔がある。39話に於いて、全長数Kmはあろうかというその巨体と火力でセレンのふたつ星を圧倒し、絶体絶命の危機に追いやるが、弥生のゴンドラの参戦で形勢を逆転され、最後には倒される。
- 機甲団空母
- TV版32話に登場。正式名称は不明だが、機甲団母艦に搭載されており、両舷前後にT字状の主翼を備え、同じように艦橋部に女性顔を持つ。艦載機を多数搭載している空母的な艦で、IDHの戦闘機隊を搭載機によって全滅させただけでは無く、地球防衛軍本部にまで壊滅的な打撃を与えた。
- ゲラン艦
- TV版18話でゲランが、IDHの武装探査船を迎撃し、19話で地球に赴くのに使用した長方形型のノッペリした印象の艦で、女性顔は無い。劇中では「ラーメタル艇1号」と呼ばれ、偵察艦といえるタイプの艦だが、艦首からビーム砲を放ち、武装探査衛星を苦も無く撃沈し、地球の防衛網を軽々と突破して飛来した。
- 武装探査船
- TV版18話に登場したIDHの武装偵察船。地球に接近するラーメタルを探ろうと派遣されたものの、ゲラン艦の攻撃で撃沈されてしまった。
- ラーメタル破壊艇
- 映画版で登場し、「艇」とは呼ばれるものの、設定全長550mとふたつ星よりも巨大な大型艦である。その全長の半分は艦首の三連破壊砲に占められていて、後部に回転可能な大口径ビーム砲などを装備。十数隻ほどが登場し、ふたつ星に止めを刺し、空洞船にも被害を及ばせるも、復活した歴代1000年女王の宇宙船の前には歯が立たずに、次々と沈められて全滅した。
- 宮殿船
- ラーレラ達が地球移住のために使用した巨大宇宙船で、映画版及び漫画版に登場。大小の球体が2個繋がった形をしている。映画版でのカラーリングはあずき色で、漫画版ではベタで処理されている。漫画版でのアラジンの台詞によれば、大きい方の直径が約10km、小さいほうは動力装置の部分で直径が約3kmとなっている。映画版では「ラーメタル巨大船」という設定名がある。
- 〔漫画版〕
- アフリカ大陸の1.5倍もあるラーメタル星のラーミユ大陸全体が船という大陸船の内部に存在し、大陸という外皮を砕いて登場する。だが、始が操作する空洞船によって潰され、身動きが採れぬまま撃沈される。
- 〔映画版〕
- 巨大船首砲、3連装主砲塔を装備。ファラの号令と共にラーメタルから発進し全貌を現すも、地球側の必死の防戦で侵攻を阻まれ、歴代1000年女王たちの攻撃で爆沈する。
- 夜森艦
- 漫画版に登場する夜森専用の小型艦。ラーに興味を持った始を乗せて、ラーに向かう途中で、レオパルドのディスプロシウムと衝突し、回収される。
- レオパルド艦
- 同じく漫画版に登場するレオパルドがディスプロシウム以外で乗った大型艦で、ギアモーターを横長にして繋げていったような独特のフォルムの艦。攻撃してきた1000年盗賊の戦闘機を一瞬で消滅させる武器を搭載している。
- 『宇宙交響詩メーテル』でも、レオパルド専用艦として一部アレンジを加えて登場。
- 脱出宇宙船
- TV版と映画版に登場。地球の政治家や科学者、企業家や名家といったエリート集団の人々のみが集められ、ラーメタルが迫る地球からの脱出に使われた地球側の宇宙船。これに乗ったエリート達は、地球を見棄ててラーメタルに逃げようとしたが、TV版ではラーの強重力に掴まって吸い込まれて押し潰され、映画版では流星雨によってどちらも全滅してしまう。
- 映画のノベルズ版では、一部の宇宙船のみラーメタルに到着出来た描写があるが、それ以降は描かれていない。
- 探査船母船
- 映画版でデザインされた地球側の大型宇宙船で、地球に接近するラーメタルの探査を行う為に建造されたものの、本編には未登場に終わった。ノベルズ版冒頭では凍り付いたラーメタル探査に向かっており、そこでは夜森も乗って、共にラーメタル探査に参加した事が記されている。
飛行機
- インセクターシップ(昆虫船)
- 漫画版に登場。インセクト(昆虫)に似た形をした飛行機型の宇宙船。作中では、光の70%までスピードを出せることが確認されている。複眼のようなハッチを開いてコクピットに搭乗する。このコクピットは流体コクピットと呼ばれ、内部は液体で満たされており、弥生の弁によれば「人間と機械が一体に溶け合う最も完全なコントロールシステム」とのこと。機体の内部が液体で満たされても、搭乗者が溺れることはない。気を沈め、コクピット内部に浮かぶことで機体と一体化すると外の景色が見えるようになり、自分の体を動かす感覚で飛行することができる。ただし服を着ていると機体と一体になれないため、最悪の場合は機体が暴走してしまう。そのため、搭乗者は服を全部脱いで裸にならなくてはならない。
- この設定により松本は必然的にヌードを描くこととなり、読者の子供から多数寄せられていた「弥生の裸が見たい」という声[9]に応えた。
- TV版での登場も予定され設定画も描かれていたが、打ち切りで登場しなかった。なお、バンダイで予定されていたキットは、漫画版とは異なるデザインだった。
- 1000年盗賊の戦闘機
- 漫画版に登場した1000年盗賊の宇宙戦闘機で、主翼の無い菱形に近い形状の戦闘機。レオパルド座乗艦を攻撃しようとするものの、敢え無く敗れ去り、生き残った数機の機体は母艦の位置を知らせない為に、母艦に帰還せず、自ら漂流して死ぬ覚悟で飛び去った。
- 探索艇
- 漫画版後半に登場する双発式の4人乗りジェットで、正式名称は不明。アンドロイド戦車の攻撃から地球人を守る為に、弥生、始、所長、アラジンが乗り込んで、アンドロイドの基地へ向かうのに使用した。
- 宇宙戦闘機
- TV版に登場した地球のIDH所属宇宙戦闘機。IDHの命令で、ラーメタルの宇宙船や、機甲団攻撃に向かったが、圧倒的な科学力の差に敢え無く全滅してしまう。通常主翼を持つタイプと、三角形の対の前進翼を持つ2種が存在する。
- 後半アイキャッチには、始と弥生と共に登場。
- ラーメタル艦載機
- TV版登場の機体前部に砲門を二対付けた円盤形の戦闘機で、19話でゲランが地球の赴く際に使用。地球戦闘機など足下にも及ばない速度と、その攻撃を受け付けない頑強さに加え、地球レーダーでは捉えられない特殊なステルス機能を持つ。25話での1000年盗賊首領(セレン)の回想シーンでも登場。教官時代のゲランや、その頃の訓練生だったセレンが乗った訓練用の単座式と、実戦用で、ラーメタル機甲団所有の横に拡がった三座式の2種があり、三座式はIDHの戦闘機隊を全滅させ、地球とラーメタルの力と科学力の違いと差を見せつけた。
- 戦闘攻撃機
- TV版に登場するクイーンマザウルスに搭載されていた二座式の双頭戦闘機で、後述する劇場版戦闘機に酷似した構造。スマートな後機に比べ、こちらは円盤状の形状だが、機首中央からビームを発射するのは同じ。ふたつ星との戦いで、クイーンマザウルスともども全滅する。
- ラーメタル戦闘機
- 映画版に登場した二座式のトライデントのような形状の戦闘機。三つ叉機首の左右にコクピットがあり、中央部にビーム発射装置がある。この多数の機体を以てラーメタルは地球とラーメタルの間に掛かった大気の橋を侵攻し、最初はセレンのふたつ星に撃墜されていたが、やがて物量で押し、撃沈させるまでになるものの、その後の博物館の旧式兵器との戦いによって結局侵攻を阻まれた。
- なおゲームの『松本零士999』では、ラーメタル艦として登場し、ラーメタルを侵略しにきたマゾーンと戦うべく出撃するものの、マゾーン艦の前にあっさり全滅し、アルカディア号の救援を待たなければならなかった。
- 始のヘリコプター
- 漫画版とTV版で地球側が使用するヘリコプターで、現用のヘリに比べ、キャノピー部が小さめで、着陸脚や機体が厚ぼったい形状となっていることが特徴。漫画版は序盤で、地下空洞へ物資を運ぶ輸送機の目的で使われ、TV版では始も操縦したことがあるが、36話ではおぼつかない腕前故に、夜森達の標的にされ、弥生を誘き出す餌として掴まってしまう。38話では始の操縦技量が上がった為、ふらつくこと無くトラック救助隊に元へ赴いたり、39話では聖なる墓所に到着し、夜森達の陰謀を阻止しているが、41話で始が弥生、所長、セレンの制止を振り切って救助活動に向かった時には、地下空洞に降り注いだ岩石によって不時着して大破してしまう。しかしTV版ラストでは、始によって再び同型機が操縦され、所長と雪野夫妻を連れて地上へ戻っている。
- 1000年盗賊のヘリコプター
- 1000年盗賊とセレンが使用する黄色いカラーリングの大型ヘリコプター。37話で夜森の罠で伊豆大島に置き去りにされた始と弥生の救出に行く際、雨森所長も連れて向かった。
- ラーメタルヘリコプター
- TV版で弥生や夜森達が使用したラーメタル製ヘリコプターで、地球の様な外装式のローターが付いておらす、内装式になっている。『さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅』に登場する機械帝国のヘリコプターにも似たフォルムだが、白色のそちらとは異なり、紫のカラーリング。
- 超大型ヘリ
- TV版で登場した一度に数百人の人員を運ぶことが出来るジャンボジェットをも遙かに凌ぐサイズの超大型ヘリコプター。ラーメタル接近の天変地異で、地上に居られなくなった人々が、地下の団地に集団疎開と避難する際に用いられた。
- 零式艦上戦闘機、メッサーシュミットBf109他
- 実在の戦闘機。
- 漫画版では先述の昆虫船と共に、空洞船の最下層にある発着場に保管されている。映画版では東京都内の博物館に置かれていた。始たちが搭乗し、ラーメタルの戦闘機と空中戦を展開した。夜森はロッキードPー38ライトニングに搭乗している。
その他の兵器・メカ
- アンドロイド戦車
- 漫画版に登場し、ラーメタルに到着した地球人たちを襲う。映画『わが青春のアルカディア』に登場したメカと同一のデザイン。左右に伸びたアームからビームを放って攻撃する。驚異的な復元能力を持ち、1000年盗賊による戦闘艦の分解衝撃砲を使用して原子レベルで分解、消滅させても復元した。しかし、1000年女王が赴くと無抵抗となり、たちまち後退していった事から、1000年女王の威光には逆らえない模様。
- ラーメタル戦車
- TV版40話に登場。地球戦車に近いデザインで、右側に単装砲を備えている。ラーメタルに戻った弥生のゴンドラを囲み、聖女王の怒りに触れて幽閉された後、始に救出された弥生が地球に戻るのを阻止しようとしていたが、弥生の超能力に蹴散らされ、逃走を許してしまう。
- 地下空洞専用円盤
- 漫画版とTV版に登場した小型円盤で、漫画版では夜森が雨森所長を地上に送るために使用し、ラーメタル接近に伴う天変地異の中で、所長を第四科学局ビルまで送り届ける。だが、そのビル内は既に1000年盗賊のものとなっており、夜森に促されて所長は共に第四科学局を発って、地下空洞へと避難するも、その避難途中にゲートに後ろ部分を挟まれて大破してしまうが、夜森も所長も脱出して難を逃れた。
- TV版では、地下大空洞に降り立った始に、地底大団地をはじめとした場所へと案内した。
- 警備ロボット
- 漫画版に登場。魔女惑星カーミラに配備されているハンニバル配下のロボットで、ボール状の本体から、クモやタコのような長い脚を複数本生やしたような形状。複数で行動し、カーミラ地表を警護巡回している。その外観に似合わず高性能で、カーミラに不時着したインセクターシップから降りた始とアラジンを拘束。その際、アラジンが採った擬死行動も簡単に見破っており、ロボット達の「抵抗すると破壊する」という脅しにはアラジンも始も屈する他なかった。
- 昇降リフト
- 漫画版で弥生が地下空洞と、機械宮殿を行き来するのに使用する二人乗りの立ち乗り型リフト。TV版のスペシャルでは、ゴンドラから降りる時に使用された。
- 探査衛星
- TV版に登場したIDHの無人観測衛星。ラーメタルに接近し、その全容を探ろうとするが、ラーメタルからの攻撃で破壊されてしまう。
- フェニックス
- TV版に登場したIDHが開発した超大型ミサイル。30話で地球に接近するラーメタルに対し、宇宙の法則を変えたり、惑星の破壊を好まず、地球、ラーメタル双方の被害を抑えたい雨森教授の提案で、ミサイルの爆発力を利用して軌道を変える「フェニックス計画」の実行兵器として使用され、夜森の脅迫と妨害にめげずに発射された。その結果、V1、V2、V3の3機がラーメタルの北極点に命中、地殻変動を起こして軌道を僅かに変えたものの、地球への被害影響までは殆ど変えることは出来ず、計画は徒労に終わった。しかし、IDHは作戦失敗の事実を公表すれば、地球人がパニックを起こすと恐れ、ラーメタル激突寸前まで隠蔽するしかなく、そればかりか、ラーメタルを傷つけられた事でラーレラを刺激し、機甲団による報復を招く結果となってしまう。
- 弥生のバイク
- TV版で弥生が使用する赤い二輪車。物語初期~中期に使用された。TV版は現存車輛のように四輪、二輪の両方の車が描かれたが、後述する映画版では主要陸上ビークルの多くが、タイヤを排したエアカーとなっており、やや現実のデザインを流れに沿っているTV版の車輛と、より未来的、SF的に造っている映画版と車輛及び、その世界観の違いを浮き彫りにしている。
- 1000年盗賊の専用車
- TV版で1000年盗賊が多用する黒い高級車然とした車。日本車か、日本輸入向け外国車種のような右仕様ハンドル。
- 雨森所長の車
- TV版での雨森所長の愛車で、所長は下駄履きにも関わらず、器用に運転している(現在は下駄履きでの乗車運転は禁止(道路交通法第七十条))。マツダ ファミリアAPに酷似したフロント形状。
- 重力バイク
- 映画版で始が乗った小型のバイクで、二輪を排したデザインで、浮揚して進む。ラーメタル接近による隕石落下で、弥生の身を案じた始はこれで弥生のマンションを訪れたが、そこで永久管理人と出会う。
- エアカー
- 映画版で弥生の愛車としてデザインされた白いエアカー。四輪だけではなく、ハンドルなどの類は無く、磁気カードを入れてコース設定をすることで、コンピュータが自動的にそこへ案内するというもので、ドライバーが運転する必要は無い。対照的な赤いカラーのセレン専用カーもある。
- ラーメタルエアカー
- TV版でラーメタル側が使用するエアカー。屋根の無い開放式で車体中央で運転し、後部にも席がある。地下基地に運び込んだものと、ラーメタル星で使われているものが登場している。
- 盗聴器
- TV版で弥生の行動に不審を抱き、夜森の話に信憑性を抱いたゲランが、弥生や始の動きを探る為に、蝶や花の中に仕込んだ盗聴器で、そうした偽装をして2人の元へ送り込んだ。これで1000年女王と1000年盗賊の話し合いを襲撃したり、動きを事前に察知するなどの妨害工作を行った。
- 改造マシン
- 漫画版に登場した強制知識習得マシン。人間の身体を椅子に拘束し、頭にヘルメット状のヘッドギアを被せて、スイッチを入れると何億冊もの書物等の知識を一瞬で詰め込む機能を持つ。それを受けると別人のように、本人が知りもしない知識までインプットされていて、それを応用して単独で宇宙船を動かしたり、戦闘技能なども習得したり、様々な科学的分析なども行うなど、本人の潜在意識の中に封じられている力をも呼び覚ませる事すら可能だが、7、8時間くらいしか効果は持続せず、それを過ぎると元の木阿弥となってしまう。
- 本編ではその改造を受けるのはもっぱら始だったが、改造時には強烈な脳刺激が及び、失神する程の衝撃が走るので当の始もかけられるのを嫌がっていた。TV版と映画版では劇中に登場しないが、TV版と映画版で脚本を担当した藤川桂介がノベライズしたコバルトシリーズ版には登場している[10][11]。
- 『宇宙交響詩メーテル』では、プロメシュームが「儀式」と称してメーテルにこの装置を使用し、歴代1000年女王の記憶の引き継ぎを行っている。この場面では地下大空洞内のジャングルやメーテルにとって面識のない永久管理人やミライ、夜森などのイメージ映像が挿入され、彼女に歴代女王の記憶が引き継がれていることが描写された。
注釈
- ^ 九州・山口県地域 産経は九州地区では当時発行していなかったため。ただし、大阪版の夕方締め切り早版の西日本新聞宅配所への委託販売はあったが、これは遅版(最終版、ないしはそれに近い地域向けのもの)や、西スポから見ると1日遅れて掲載されていた。
- ^ ただし『ダイバーゼロ』に「金星の1000年女王」というサブタイトルはなく、第3話「キャプテンハーロックと金星の女王ドクロス」、第7話「1000年女王の巻」を混同したものとみられる。
- ^ TV版ではこの年の3月と設定されている。
- ^ TV版では泉町と設定されている。
- ^ 連載当時にEXPO'85の開催に合わせて企画されていた「ザ・タワー1000」は、その後に計画中止され、実現しなかった。
- ^ 松本の自宅がある場所。サンケイ出版から出ているコミックスの巻末には、ファンレターの送付先として松本の住所が掲載されていた。
- ^ 29話と33話の映像を交えて構成した前半の総集編。
- ^ 1981年9月までは同時ネットだったが、同年10月より自社制作番組『阪急ドラマシリーズ』(新作は『事件ですよ!』)が木曜 22:30 - 23:00からこの枠に移動(関東地区は木曜16時台)するため、新たに月曜 19:00 - 19:30に移動した(関東でこの枠放送の『釣りキチ三平』は別枠放送)。なお『阪急ドラマ』次作『先生お・み・ご・と!』は金曜 19:00 - 19:30で放送(関東地区も同時ネット)するため、このアニメの次作『パタリロ!』は同時ネットに戻った。
- ^ 中国語でのカバー・ソング、台湾で黃鶯鶯・Tracy Huang「天使之戀」、香港で雷安娜・Annabelle Lui「遠方天外」がある。
- ^ ニール・セダカの娘。現表記はダラ・セダカ。
- ^ ただし、映画劇中で地下大空洞の聖なる墓地でミライから1000年女王について説明を受けた始が「なんだかかぐや姫みたいな話だな」と『竹取物語』に絡めて言及しているシーンはある。
- ^ サントラ版と別に、主題歌「星空のエンジェル・クイーン」も収録したシンフォニー「Queen Millennia Symphonic」もある。サントラ版は、英語圏では喜多郎のアルバム作品「Millennia」である。
出典
- ^ “WEBアニメスタイル アニメ様365日 第98回 劇場版『1000年女王』”. 2021年4月6日閲覧。
- ^ a b 劇画版PART2, 巻末インタビューでのコメント.
- ^ 劇画版PART4, p. 124-125.
- ^ 映画『1000年女王』公開前日のラジオ特集番組での発言。ほかにも映画公開直前に東映・洋画宣伝室から発表された「1000年女王クイズ」に対する、映画公開後の『マイアニメ』1982年5月号(秋田書店)での松本の回答や、映画『わが青春のアルカディア』を特集したロマンアルバム52号(徳間書店、1982年)などでの発言より。
- ^ 『完全保存版 松本零士大解剖 無限の零次元宇宙編』三栄書房〈サンエイムック〉、2016年、19頁。ISBN 978-4-7796-2823-8。
- ^ 『松本零士 大宇宙ファンタジー』 982巻、宝島社〈別冊宝島〉、2004年、61頁。ISBN 978-4-7966-3991-0。
- ^ 『ロマンアルバムエクストラ49 1000年女王』(63頁)
- ^ 劇画版PART3, 巻末インタビューでのコメント.
- ^ a b 劇画版『1000年女王』PART4 P125
- ^ 集英社文庫『新竹取物語1000年女王』第2巻 P.232。
- ^ 集英社文庫『1000年女王 映画篇』P.155。
- ^ 劇画版PART4, p. 128.
- ^ 劇画版PART3, p. 122.
- ^ 草薙聡志『アメリカで日本のアニメは、どう見られてきたか?』徳間書店、2003年、150-151,163-164頁。
- ^ 劇画版PART3, p. 123.
- ^ 「全国放映リスト」『アニメージュ』、徳間書店、1982年4月、94-95頁。
- ^ 1982年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟
- ^ 劇画版PART5, p. 122.
- ^ “オールナイトニッポン新春スペシャル 1000年女王・超人ロック” (2018年11月6日). 2018年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月9日閲覧。
- ^ https://i.imgur.com/YoGuT8U.jpg
- ^ “1000年女王・復活祭”. マスターグレード (2019年5月3日). 2021年1月22日閲覧。
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