天文学 用語

天文学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/19 10:17 UTC 版)

用語

astronom-
ヨーロッパの言語に見られる astronom- (たとえば、英語の astronomy)は、古フランス語 astronomieラテン語 astronomia を中立ちとして、ギリシア語 άστρονομία (astronomía) にさかのぼる。άστρονομία は、「星」を意味する άστρων (astrōn) と「法則」を意味する νόμος (nómos)[40]との複合語である[41][42]
天文
中国や日本で使われていた、漢語としての「天文」という言葉には、古くから陰陽道暦学など天体の動きの変化から未来を予測する占い分野で用いられてきたという迷信的な側面があった[43]天文道暦道)。江戸期洋学が盛んになると、オランダ語の sterre(n)kunde の訳語として暦学[44]星学[45]が用いられた。明治期になると、英語の astronomy やドイツ語の Astronomie の訳語として「星学」が採用された。1878年には、東京帝国大学に「星学科」が設立された。大正期になると、研究対象が星のみならず宇宙空間やその他の事象にも及ぶことから、「天文学科」と改称された。ここで「天文学」が見えるが、誰がどのような理由で制定したのかはわかっていない。これと同時期の1921年には、関西の京都帝国大学では新しい astrophysics を講義するということで、新城新蔵の提案でその訳語から「宇宙物理学教室」が設立された[46][47]。そのため、現在でも京都大学出身の天文学者は肩書きとして「宇宙物理学者」を使用している。ただし、astrophysics は現在では天体物理学と訳されている[48]。なお、天文学の分野以外ではしばしば「天文物理学」という表現が見られるが、そのような分野は存在しない[47]
また、明確な定義はないが、主に探査機によって得られたデータを用いる分野を宇宙科学と呼ぶこともある[47][49]
今日では、「天文」と言えば本来の迷信的要素は忘れられ、東洋天文学史を除いては専ら自然科学としての天文学を指している。
江戸幕府によって設置されていた観象台は、現在の気象台と国立天文台を併せ持つ機関として運営が行われていた。その目的は、暦の編纂、気象観測などを行うことであった。

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  40. ^ νομός (nomós) とは別語。なお、その語源となった動詞 νέμειν (némein) に「命名する」という意味はない。
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  43. ^ ibid., 25-26頁。
  44. ^ 例えば、梅文鼎 撰 『暦学疑問』 京都梶川利助等、1820年(文政3年)。
  45. ^ 例えば、渋川景佑 編 『星学手簡』 1795-1803年(寛政7-享和3年)。
  46. ^ 中山茂 『天の科学史』 朝日新聞社〈朝日選書 263〉、1984年、26頁。
  47. ^ a b c 福江純 『そこが知りたい☆天文学』 日本評論社〈シリーズ 大人のための科学〉、2008年、5-6頁。
  48. ^ 文部省日本天文学会 編 『学術用語集 天文学編』(増訂版)丸善、1994年、126、158頁。
  49. ^ 尾崎洋二 『宇宙科学入門』 東京大学出版会、1996年。
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  51. ^ 重力波の初の直接検出とその意義 日本物理学会
  52. ^ 「文科的 (cultural) な分野、史的 (historical) な分野(史的天文学)は、数理天文学に対して天文学の傍径 (byway astronomy) と扱われている」(草下英明 「はしがき」『星の百科』 社会思想社〈教養文庫 734〉、1971年、3頁。)
  53. ^ 例えば、中山茂 『天の科学史』 朝日新聞社〈朝日選書 263〉、1984年、12-24頁。の指摘など。
  54. ^ http://www.afpbb.com/articles/-/2907768 『「4つの太陽を持つ惑星」、アマチュア天文家が発見』AFPBB 2012年10月16日 2015年9月17日閲覧






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