ユニオン映画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/21 08:32 UTC 版)
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒104-0061 東京都中央区銀座7丁目17番2号 アーク銀座ビルディング5F 北緯35度39分59.7秒 東経139度45分59.2秒 / 北緯35.666583度 東経139.766444度座標: 北緯35度39分59.7秒 東経139度45分59.2秒 / 北緯35.666583度 東経139.766444度 |
設立 | 1970年(昭和45年)2月10日 |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 2010001069734 |
事業内容 |
テレビ番組の企画・製作および販売 映画、演劇等の企画、製作および演出 他 |
代表者 | 代表取締役社長 梅原高実 |
資本金 | 1億9500万円 |
純利益 |
9549万7000円 (2023年02月28日時点)[1] |
純資産 |
13億3639万1000円 (2023年02月28日時点)[1] |
総資産 |
18億8025万6000円 (2023年02月28日時点)[1] |
決算期 | 2月末日 |
主要株主 |
タクミ商事 電通 出光興産 大日本印刷 日本精工 |
外部リンク | https://www.unioneiga.co.jp/ |
概要
日本テレビの番組を優先的に制作する制作会社として、日本テレビを筆頭株主として7社の共同出資で1970年2月10日に設立された[2][3]。資本金は1億2,500万円、そのうち日本テレビは3,000万円を出資し、その他、日本クラウン、電通、大日本印刷、三菱電機、出光興産、ブリヂストンタイヤが出資した[3]。発足時の社長はクラウンレコード社長兼任で若築建設(当時の若松築港会社)の有田一壽、副社長は元日活専務の江守清樹郎、専務は元東映専務の今田智憲が就任した[4]。出光興産が設立時に出資して2万株保有していたのは有田の人脈によるものである[5]。1978年時点では日本テレビが3000万円を出資して23%の5万株を保有して引き続き筆頭株主で、その他に大日本印刷と電通がそれぞれ4万株、クラウンレコードが3万株を保有し、会長は有田、江守が社長だった[6][7]。
日活の江守清樹郎の他、東映を退社していた今田智憲は有田の誘いで専務取締役に迎えられ[8]、大映出身の竹内源三郎も東映を経て社長を務めるなど、映画会社の出資は受けていなかったが映画人が経営に参加。事業目的には劇場映画の製作も掲げられた[2][9]。その他、PR映画やビデオソフトも扱うとされていた[3]。
主要株主だった日本テレビからは、野崎一元(野崎元晴)が社長に[10][11]、松本紀彦[6]や小坂敬が専務を務め、日本テレビの番組を中心に制作していたが[2]、 2000年頃に株式売却により日本テレビとの資本関係を解消[12]。大株主の日本クラウンが第一興商の資本系列下に入り、ユニオン映画も第一興商グループ入りし、2004年3月現在には日本クラウンが15万1千株で筆頭株主、続いて第一興商が14万株、電通が4万株の株主構成に[13]、2009年には株主5名のうち、第一興商が29万株で筆頭株主に電通が4万株という構成で[14]、第一興商の子会社となった[15]。
1970年代に人気になった作品には『気になる嫁さん』『パパと呼ばないで』『雑居時代』『気まぐれ天使』など石立鉄男主演の一連のホームコメディドラマ(石立ドラマシリーズ)や[16][17][18][19]、『俺たちの旅』[20][21][22]、『ゆうひが丘の総理大臣』などの中村雅俊主演の青春ドラマがある。
また『子連れ狼』『伝七捕物帳』、火曜8時の里見浩太朗主演シリーズなど日本テレビの時代劇路線を担い[2][23]、東映や松竹など9社からなる時代劇コンテンツ推進協議会の一員となっている[24]。時代劇では、1985年の『忠臣蔵』に始まる大晦日放送の日本テレビ長時間時代劇(年末時代劇スペシャル)はNHKの『紅白歌合戦』に視聴率で民放が一矢報いたとして大いに話題になった[25][26]。
一方では『火曜サスペンス劇場』など現代劇も手掛けてきた[2]。フィルムによるテレビ映画などテレビドラマ制作を中心に据えていたが、徐々にスタジオVTR番組も増やして『笑点』『日曜ビッグスペシャル』『火曜ゴールデンワイド』などバラエティー番組の制作も手掛けている[2][6]。
2021年2月からYouTube公式チャンネルの「フィルドラチャンネル」を運営開始した。フィルム撮影されたテレビドラマをフィルドラと命名し、ユニオン映画の旧作ドラマとオリジナルの新作コンテンツを配信している[27]。
2024年3月1日付で、第一興商が保有している87.92%の株式が半導体・電子部品、音響機器及び測定装置などを扱う商社「タクミ商事」へ譲渡されたと同時に、ユニオン映画は第一興商グループから離脱した[28]。
沿革
- 1970年2月設立
- 2006年ネクスト・プロデュースを吸収合併
- ^ a b c ユニオン映画株式会社 第59期決算公告
- ^ a b c d e f 石井清司『全国テレビプロダクションベスト100社』東急エージェンシー出版部、2003年、p.483
- ^ a b c 「マスコミ・ジャーナル」『マスコミ市民 : ジャーナリストと市民を結ぶ情報誌』第35号、日本マスコミ市民会議、1970年3月1日、57頁、NDLJP:3463605/30。
- ^ 「Projectionist's newsユニオン映画KK発足」『映写』全日本映写技術者連盟、1970年3月号、p.8 NDLJP:2336846/5
- ^ 「ユニオン映画社長有田一寿氏(交友抄)」『日本経済新聞』1986年9月6日付
- ^ a b c 日本テレビ放送網株式会社社史編纂室 編『大衆とともに25年 沿革史』日本テレビ放送網、1978年8月28日、222頁。NDLJP:11954641/124。日本テレビ放送網株式会社社史編纂室 編『大衆とともに25年 沿革史』日本テレビ放送網、1978年8月28日、406頁。NDLJP:11954641/220。
- ^ 板持隆『日活映画 興亡の80年』社団法人日本映画テレビプロデューサー協会、1999年、p.118
- ^ 大下英治『小説東映 映画三国志』徳間書店、1990年、pp.293、297
- ^ 安倍道典『昭和思い出の記 大映テレビ独立の記録』講談社出版サービスセンター、2005年、p.213
- ^ 志賀信夫『昭和テレビ放送史 上』早川書房、1990年、p.167
- ^ 能村庸一『実録テレビ時代劇史 ちゃんばらクロニクル1953-1998』東京新聞出版局、1999年、p.198
- ^ 2000年度【通期】決算短信(連結)添付資料 企業集団等の概況 11頁 日本テレビ公式サイト内 (2001年5月25日)2023年8月29日閲覧
- ^ 『会社総鑑 未上場会社版 下巻 2005』日本経済新聞社、p.6427
- ^ 『帝国データバンク会社年鑑 東日本 2010年90版』p.1997
- ^ 決算のご報告 ECHO発行 - 第一興商 第一興商公式サイト内 2013年9月30日
- ^ 杉田かおる、松木ひろし「石立鉄男を語ろう」『週刊現代』2012年8月16日号、p.160
- ^ 対談泉麻人、上滝徹也「僕らが好きなあのドラマ」『週刊現代』2011年7月16日・23日合併号、p.173
- ^ 『テレビ夢50年 番組編4 1981-1988』日本テレビ放送網、2004年、p.72
- ^ 日本テレビ放送網株式会社社史編纂室 編『大衆とともに25年 沿革史』日本テレビ放送網、1978年8月28日、233頁。NDLJP:11954641/129。
- ^ 読売新聞芸能部『テレビ番組の40年』日本放送出版協会、1994年、pp.183-186
- ^ 岡田晋吉『青春ドラマ夢伝説 あるプロデューサーのテレビ青春日誌』日本テレビ放送網、2003年、p.134
- ^ 『TV青春白書 僕たちの卒業アルバム』東京ニュース通信社、1995年、p.186
- ^ 能村庸一『実録テレビ時代劇史 ちゃんばらクロニクル1953-1998』東京新聞出版局、1999年、p.434
- ^ 『CSTVチャンネル大研究』アスペクト、1998年、p.28
- ^ 能村庸一『実録テレビ時代劇史 ちゃんばらクロニクル1953-1998』東京新聞出版局、1999年、pp.304-306
- ^ 岩佐陽一、大久保一光構成・執筆『日テレドラマ半世紀』日本テレビ、2005年、p.218
- ^ フィルドラチャンネル概要 2023年8月28日閲覧
- ^ 連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ第一興商 2024年1月29日
- ^ “めくらのお市 - ドラマ詳細データ -”. テレビドラマデータベース. 2018年9月7日閲覧。
- ^ “監督石井輝男 Official Web Site テレビ作品”. www.ishiipro.com. 2018年9月7日閲覧。
- ^ アイアンガール ULTIMATE WEAPON 公式HP
- 1 ユニオン映画とは
- 2 ユニオン映画の概要
- 3 製作作品
- 4 関連項目
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