マツダ・プロシードマービー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/02 05:53 UTC 版)
登場の背景
マービーの生きた1990年代は2代目パジェロが巻き起こしたRVブームの真っ只中。自社のラインナップにSUVがないことが痛手となった時代。事実、今までSUVを作ってこなかったホンダやスバルがいすゞ自動車からSUVの供給を受けたほど。マツダも例外ではなく、国内向けのSUVを必要としていた。そこで、主に海外で販売されBシリーズとして親しまれていたプロシードをベースにプロシードマービーを開発した。
歴史
- 1992年9月
- 特別仕様車「カスタムエディション」発売。
- 1994年8月
- 特別仕様車「スペシャルエディション」発売。
- 1995年2月
- 特別仕様車「ワイルドブリーズIII」発売。
- 1996年3月
- マイナーチェンジ。フロント回りを一新し新グレード「Sパック」を追加。ターボディーゼル車も選べるようになり、ガソリン車は2,605ccから2,494ccに変更。これは500cc刻みである日本の自動車税制を考慮した結果であり、これにより税金面で有利になった。
- 1997年
- 新しく制定されたCIマークのエンブレムが装着される。
ギャラリー
-
フロント(前期型)
-
リア(前期型)
-
フロント(後期型、CIマーク導入前)
販売
販売当初、国産クロカン車の三種の神器とされた「5ドア・ディーゼル・AT」のうち2つ(ディーゼル・AT)を欠いていたことに加え、そもそもの知名度の低さ、また、当時のマツダの販売力の無さも重なり販売は芳しくなかった。
さらに、1995年までの販売体制はプロシードの一部門でしかなく、つまり、2ドアピックアップの「プロシードキャブプラス」と5ドアSUVの「プロシードマービー」が同じカタログに書かれるという現象が起きていた。なおこの現象は1996年のマイナーチェンジ以降解消している。
1991年1月時点での国産クロカン車寸法比較表 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
車名 | 全長 (mm) |
全幅 (mm) |
全高 (mm) |
ホイールベース (mm) |
重量 (kg) |
定員 (名) |
マツダ・プロシードマービー (UV66R型・ベースグレード) | 4,950 | 1,720 | 1,800 | 3,000 | 1,740 | 7 |
三菱・パジェロ (V43W型・スーパーエクシード) | 4,650 | 1,785 | 1,870 | 2,725 | 2,040 | 7 |
トヨタ・ランドクルーザー (FJ80G型・ワゴン VXリミテッド) | 4,970 | 1,900 | 1,900 | 2,850 | 2,220 | 8 |
日産・サファリ (VRGY60型・バン エクストラ ハイルーフ グランロード) | 4,885 | 1,930 | 1,985 | 2,970 | 2,060 | 5 |
いすゞ・ビッグホーン (UBS55FW型・スペシャルエディションバイロータス ロング ハイルーフ) | 4,470 | 1,650 | 1,950 | 2,650 | 1,820 | 5 |
スバル・ビッグホーン (UBS55FWRS型・イルムシャーR ロング) | 4,550 | 1,760 | 1,845 | 2,650 | 1,850 | 5 |
特別仕様車
- ワイルドブリーズII
- 1994年2月発売。テント等の専用装備が与えられる。AT、MTともに設定。
- スペシャルエディション
- 1994年8月発売。アイバワークス製の大型ステンレスグリルガードやロングルーフレール、大型フォグランプ等を装備。AT、MTともに設定。
- ワイルドブリーズIII
- 1995年2月発売。IIよりも装備が充実化。特にインテリアでは専用ファブリックシートや、シースルーヘッドレスト等を装備している。AT、MTともに設定。
- マツダ・プロシードマービーのページへのリンク