トヨタ・ウィッシュ
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2代目 ZGE2#G/ZGE2#W型(2009年 - 2017年)
トヨタ・ウィッシュ(2代目) ZGE2#G/ZGE2#W型 | |
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2009年4月販売型 1.8X(フロント) (2009年4月 - 2012年4月) | |
2009年4月販売型 1.8X(リヤ) (2009年4月 - 2012年4月) | |
2009年4月販売型 1.8X (インテリア) (2009年4月 - 2012年4月) | |
概要 | |
製造国 |
日本(愛知県田原市) 台湾 |
販売期間 | 2009年4月 - 2017年10月 |
設計統括 |
大井敏裕 (多田哲哉) |
ボディ | |
乗車定員 | 6・7人 |
ボディタイプ | 5ドア ミニバン |
駆動方式 | FF / 4WD |
プラットフォーム | トヨタ・MCプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン |
2ZR-FAE型 1,797 cc 直列4気筒 DOHC VALVE MATIC(日本・香港・マカオ仕様) 3ZR-FAE型 1,986 cc 直列4気筒 DOHC VALVE MATIC(日本・香港・マカオ仕様) 3ZR-FE型 1,986 cc 直列4気筒 DOHC(台湾仕様) |
変速機 |
Super CVT-i 4AT(台湾仕様 前期のみ) |
サスペンション | |
前:ストラット式 後(2WD車〈除く2.0Z〉):トーションビーム式 後(4WD車、2.0Z):ダブルウィッシュボーン式 | |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,750 mm |
全長 |
2009年4月販売型:4,590 mm 2012年4月改良型: (台湾仕様:4,635 mm) |
全幅 | 1,695 - 1,745 mm |
全高 | 1,590 - 1,600 mm |
車両重量 | 1,340 - 1,440 kg |
その他 | |
燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク容量 | 60L |
系譜 | |
後継 |
トヨタ・シエンタ(台湾・日本仕様5ナンバー) トヨタ・プリウスα(日本仕様3ナンバー) |
2009年4月2日に2代目へフルモデルチェンジ。月間販売目標は6000台。開発主査は大井敏裕と2012年4月に登場した86の開発主査も手掛けた多田哲哉である。
今回は「Smart Multi Player WISH(スマート マルチ プレイヤー ウィッシュ)」をテーマに、スポーティ感と快適性をより一層向上させた。
優れた環境性能と高い動力性能を両立する動弁機構「バルブマチック」を搭載したエンジンを全車に搭載。Super CVT-i(SとZは7速パドルシフト付)と組み合わせることで、初代モデルと比較して燃費が最大約15%向上した。
フロントマスクはフロントバンパーに厚みを持たせ、シャープなヘッドランプと相まって精悍さを高めた他、ルーミーさとスポーティーさを兼ね備えたスタイリッシュなエクステリアとした。インパネを飛行機の翼をイメージした水平方向に広がるデザインにし、内装色には新たにグレージュを設定した。
この代では、トヨタ紡織製のアクティブヘッドレスト構造に対応した新世代シート骨格「TB-NF110」を初採用している[21]。
また、10スピーカーを配置した「WISH・パノラミックライブサウンドシステム」(サイドミラーカメラの同時取り付け不可)を設定したほか、抗ダニアレルゲン加工シート、プラズマクラスター搭載の花粉除去モード付オートエアコン、S-VSC、SRSサイド&カーテンシールドエアバッグ(サンルーフオプション設定あり)、アクティブヘッドレスト(運転席・助手席)、自動エンジンブレーキ、全席オートパワーウィンドウを全車に標準装備し、安全性と快適性も向上。
この世代から、香港とマカオでも正規販売がされている。
グレード構成
- 2.0Z
最上級グレード。後期型ではこのグレードのみ2.0Lエンジンを搭載している。オーバーフェンダーをはじめ、リアダブルウィッシュボーン式サスペンションやダイナミックスポーツモードなどを装備し、スポーティを体現したグレード。2列目シートがキャプテンシートになっており、6人乗り。 - 2.0G(2012年4月改良型:1.8G)
ノーマルのバンパーを装備して全幅を5ナンバーに抑え、快適装備を持った上級グレード。後期型ではエンジンが2.0Lから1.8Lにダウンサイジングされた。 - 1.8S
初代の「X・Aero Sports パッケージ」から独立したスポーツグレード。3ナンバーサイズとなるエアロバンパーを装備。 - 1.8A(2012年4月改良型のみ)
1.8Xをベースに、3ナンバーとなるエアロバンパーを装備したグレード。 - 1.8X
ベーシックグレード。
2.0L車を除く全グレードに4WDの設定があるが、4WDであることを示すエンブレムが付いていないため、1.8Sのメーカー工場出荷時状態以外の車両は識別しにくい。その他のグレードは、メーカー工場出荷時の状態であればホイールやフォグランプの有無等により、ある程度は識別可能である。
年表
- 2009年
- 2010年4月19日 - 一部改良および特別仕様車「1.8X HIDセレクション」を発売。
- 「1.8S」の2WD車において、バッテリーやオルタネーターの制御等の改良を行い、燃費を向上。これにより、「平成22年度燃費基準+25%」を達成した。
- 特別仕様車「1.8X HIDセレクション」は「1.8X」をベースに、ディスチャージヘッドランプ(プロジェクター式ロービーム・オートレベリング機構付)、コンライト(ライト自動点灯・消灯システム)、助手席アームレスト(運転席アームレストはベース車に標準装備)、本革巻き(シルバーステッチ)のステアリングホイール、シフトノブを装備した[24]。
- 2011年9月28日 - 特別仕様車「1.8S MONOTONE」を発表(10月3日販売開始)。
- 「1.8S」をベースに、ブラックメタリック塗装のディスチャージヘッドランプ(プロジェクター式ロービーム・オートレベリング機能付)、ダークメタリック塗装のアルミホイール、スモークメッキのフロントグリル&バックドアガーニッシュ、クロムメッキを組み合わせたカラードアウトサイドドアハンドルを特別装備するとともに、専用ファブリックと合成皮革をブラックとオフホワイトで組み合わせた専用シート表皮、ブラックの専用ファブリックを施したドアトリム、ボディカラーに合わせたセンタークラスターやパワーウィンドゥスイッチベースを採用するなどモノトーンで構成されたインテリアを採用した。ボディカラーはブラックとオプションカラーのホワイトパールクリスタルシャインの2色のみ[25]。
- 2012年
- 4月9日 - 日本仕様をマイナーチェンジ(香港・マカオ仕様は5月18日より)。
- フロントグリルには、新たにメッキバーが付けられた。バックドアガーニッシュはリアコンビネーションランプ内まで連続しているようなデザインに変更されるとともに、リアコンビネーションランプのブレーキ部分をLED化し、上下を入れ替えたことで台湾仕様(前期)に似た配列になった。ドアミラーも台湾仕様同様にサイドターンランプを内蔵し、スポーティ系グレードには新デザインのエアロバンパーも採用。ボディカラーについては全グレードにおいてiQやオーリスと同様の「オレンジメタリック」を選択できた。内装はシート表皮とメーター色をグレード毎に個別設定するなど個性を際立たせた。
- 2Lグレードは「2.0Z」のみになり、従来の「2.0G」は「1.8G」へと変更。「1.8S」の廉価版として「1.8A」を追加した(なお、「1.8A」は「1.8S」同様3ナンバー登録であった)。また、「1.8S」と「2.0Z」には車両のGセンサーから減速度や旋回力を判断し、コーナリング中の不要なシフトアップを抑制するG AI-SHIFT制御付CVTスポーツモードを採用。さらに、エンジンなどの改良を行ったことで燃費を向上し、全車で「平成27年度燃費基準」を達成した[26]。
- なお、法改正に伴う義務化の絡みで7人乗りの2列目中央シートベルトが2点式から3点式に変更された。
- 12月 - 台湾仕様をマイナーチェンジ。
- 全グレードとも日本仕様の「1.8S」や「1.8A」とほぼ同等のエクステリアであった。ただし、前期型同様にリヤバンパーは日本仕様のリフレクターの位置に大型のリヤフォグランプが内蔵されたため、若干形状が異なる。3ZR-FEエンジンに変更はないが、トランスミッションが4ATから7速シーケンシャルモード付「SUPER CVT-i」に変更され、燃費が向上した。
- 4月9日 - 日本仕様をマイナーチェンジ(香港・マカオ仕様は5月18日より)。
- 2013年
- 8月27日 - 生産を田原工場第2ラインから高岡工場第2ラインに移管。高岡工場第2ラインではヴィッツ(現・ヤリス)やラクティスなどの小型車を生産していたが、2010年から休止して需要変動に対応してさまざまな車種を混流生産できるよう刷新を行っていた[27][28]。
- 9月19日 - 2011年10月に発売した特別仕様車「1.8S MONOTONE」を再発売。
- 今回は内装のヘッドレストに合成皮革を採用したほか、フロント周りはスモークメッキバー付のフロントグリルに加え、フロントエアロバンパーのセンターカラーをブラックに変更し、フロントフォグランプにスモークメッキガーニッシュを施した。さらに、スマートエントリー(運転席・助手席・バックドア/アンサーバック機能付・スマートキー2本)&スタートシステム、盗難防止システム(エンジンイモビライザーシステム)なども装備した[29]。
- 2014年 - 同年末までの新車登録台数の累計が23万656台に達する[30]。
- 2015年5月7日 - 一部改良
- CVTの改良により、1.8L・2WD車で燃費が16.0km/L(JC08モード)に向上した。また、フロントドアガラスには新たにスーパーUVカットガラスを採用し、「1.8G」と「2.0Z」に標準装備、特別仕様車の「1.8S MONOTONE」に特別装備した[31]。
- 2016年11月 - 台湾市場において、シエンタと入れ替わるかたちで生産・販売を終了。
- 2017年10月13日 - 販売終了に伴い、ホームページの掲載を終了。日本市場においてはプリウスα(7人乗り仕様)に統合した[注 14]。
- 2019年6月3日 - 後付けの踏み間違い加速抑制システムの取付可能対象車種が拡大され、2代目ウィッシュでも取り付けが可能となる。車両前後に4つの超音波センサーを取り付け、前方または後方3m以内に障害物を検知するとブザー音で注意喚起を行い、さらにアクセルを踏み込んだ場合、加速を抑制する。また、後退時に5km/hを超えてアクセルを踏み込んだ場合、加速を抑制する[32]。
ギャラリー
出典
- ^ a b トヨタ自動車 2012年。
- ^ “工場をこの眼でみてみよう!この工場のここが見どころだ! ─ トヨタ自動車・堤工場、日産自動車・追浜工場 ─”. 新技術開発センター. 2020年12月19日閲覧。
- ^ “トヨタ自動車75年史 国内工場概況 国内工場-田原工場”. トヨタ自動車. 2020年5月11日閲覧。
- ^ a b “トヨタ自動車75年史 海外生産事業体概況 アジア 国瑞”. トヨタ自動車. 2020年5月10日閲覧。
- ^ a b c “トヨタ自動車75年史 海外生産事業体概況 アジア TMT”. トヨタ自動車. 2020年5月10日閲覧。
- ^ a b 国土交通省 2009年
- ^ 星島 2003年, 29頁.
- ^ 石田 2003年.
- ^ トヨタ自動車 2012年.
- ^ 星島 2002年, p. 31-32.
- ^ 星島 2003, p. 27,28.
- ^ 『トヨタ、日野、ダイハツ、東京モーターショー(商用車)にハイブリッド車、福祉車両、次世代物流システムなどを出展』(プレスリリース)トヨタ自動車、2002年10月12日 。
- ^ 『トヨタ、新型車 ウィッシュ“WISH”を発売』(プレスリリース)トヨタ自動車、2003年1月20日 。
- ^ 『トヨタ、ウィッシュに2.0リットル車を新設定』(プレスリリース)トヨタ自動車、2003年4月25日 。
- ^ 『トヨタ、アベンシス・ヴィッツ・ウィッシュ・bBおよびラウムに特別仕様車を発売』(プレスリリース)トヨタ自動車、2004年4月26日 。
- ^ 『TOYOTA、ウィッシュをマイナーチェンジ』(プレスリリース)トヨタ自動車、2005年9月5日 。
- ^ 『TOYOTA、ウィッシュの特別仕様車を発売』(プレスリリース)トヨタ自動車、2004年4月17日 。
- ^ 『TOYOTA、ウィッシュの特別仕様車を発売』(プレスリリース)トヨタ自動車、2007年6月18日 。
- ^ 『TOYOTA、ウィッシュの特別仕様車を発売』(プレスリリース)トヨタ自動車、2008年6月24日 。
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第39号11ページより。
- ^ 浜田基彦 (2009年4月7日). “ウィッシュのシート、疲労を防ぎ、座面を長く感じさせる”. 日経BP
- ^ 『TOYOTA、ウィッシュをフルモデルチェンジ』(プレスリリース)トヨタ自動車、2009年4月2日 。
- ^ 『TOYOTA、ウィッシュの燃費を向上』(プレスリリース)トヨタ自動車、2009年12月2日 。
- ^ 『TOYOTA、ウィッシュの燃費を向上』(プレスリリース)トヨタ自動車、2010年4月19日 。
- ^ 『TOYOTA、ウィッシュの特別仕様車を発売』(プレスリリース)トヨタ自動車、2011年9月28日 。
- ^ 『TOYOTA、ウィッシュをマイナーチェンジ』(プレスリリース)トヨタ自動車、2012年4月9日 。
- ^ “トヨタ、高岡第2ラインが再稼働−「ウイッシュ」を生産開始”. 日刊工業新聞. (2013年8月28日)
- ^ “トヨタ、愛知・高岡第2ラインを8月再稼働−「ウィッシュ」田原から移管”. 日刊工業新聞. (2013年1月16日)
- ^ 『TOYOTA、ウィッシュの特別仕様車を発売』(プレスリリース)トヨタ自動車、2013年9月19日 。
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第86号5ページより。
- ^ 『TOYOTA、ウィッシュを一部改良』(プレスリリース)トヨタ自動車、2015年5月7日 。
- ^ 『TOYOTA、後付けの踏み間違い加速抑制システム 対象車種拡大』(プレスリリース)トヨタ自動車、2019年5月29日 。
- ^ “トヨタ ウィッシュ 新車販売台数”. 株式会社アイディーインフォメーション. 2020年5月11日閲覧。
- ^ “WISH 1代目 トヨタ自動車75年史 車両系統図 車両詳細情報”. トヨタ自動車. 2020年5月11日閲覧。
注釈
- ^
- ^
- 2代目
- 2009年4月 - 2013年8月 田原工場第2ライン
- 2013年8月 - 2017年11月 高岡工場第2ライン[3]
- ^ 観音工場[4]
- ^ ゲートウェイ工場[5]
- ^ 4WD車は1600 mm。
- ^ 実際ウィッシュの車両型式は*XE1#・*XE2#となっており、同じ“E”の車両型式を持つカローラの系統であるともいえる。
- ^ ただし、台湾仕様はバンパーが大型化されて車名エンブレムの書体が異なったり(初代)、 パーキングブレーキがサイドレバー式であったり(初代・2代目)、パワーシートが備わる(2代目)など一部に違いある。
- ^ 4WD車は1.8 L車のみ
- ^ Breakthrough Engine with Advanced Mechanism System (先進機構を備えた画期的エンジン)
- ^ 連続可変バルブタイミング機構
- ^ 筒内直接燃料噴射装置
- ^ 2003年モデルは6速であったが、2005年のマイナーチェンジで7速に変更された
- ^ 堤工場での累計生産台数は56万4,558台[1]。
- ^ 5ナンバーを基本とするミニバンとしてはシエンタが後継となる。
- 1 トヨタ・ウィッシュとは
- 2 トヨタ・ウィッシュの概要
- 3 2代目 ZGE2#G/ZGE2#W型(2009年 - 2017年)
- 4 日本国内での販売台数
- 5 外部リンク
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