カステラ
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台湾カステラ
台湾で古早味蛋糕、または、現烤蛋糕と呼ばれているものが、日本で台湾カステラと呼ばれている。「蛋糕」が「カステラ」や「スポンジケーキ」を指す単語で、「古早味」は「昔ながらの味」、「現烤」は「焼きたて」という意味である。日本のカステラと比べてサイズが大きく、食感はスフレに近く、甘さは抑えられている[23]。日本のカステラと同様に変種も存在するが、チーズを加えた変種の定番化に特徴がある。
諸説あるが、日本統治時代に日本人が台湾に持ち込んだ日本のカステラが台湾人好みの味に改良されたものとされる[23]。現在のようなプルプルふわふわとした形になったのは2000年代に入った頃で、台湾北部に位置する観光地の淡水で外国人観光客から注目を浴びることとなった[23]。
台湾には古早味蛋糕(現烤蛋糕)以外のカステラもある。蜂蜜蛋糕は文字通り蜂蜜を加えたもので、さお型に切られていることが多い。蜂蜜を加えない長崎蛋糕(長崎カステラ)と形が似ていることもあり、同一視している台湾人が少なくない[24][25]。岩焼蛋糕はバスクチーズケーキに似ており、チーズの他に生クリームやプリンなどを加えることもある。
脚注
関連項目
注釈
出典
- ^ 『カステラの科学』2-1-11 東京式釜カステラ
- ^ 朝日新聞 2006年3月31日
- ^ a b c 『カステラ読本』福砂屋、2005年。
- ^ 「書籍、資料にみるカステラの変遷と広がり」『カステラ文化誌全書』平凡社、1995年。
- ^ 明坂英二『かすてら加寿底良』講談社、1991年。
- ^ 田尻陽一「スペインのカステラのルーツ、ビスコチョを訪ねて」『カステラ読本』
- ^ ホセ・ゴロチャテギ「ビスコチョの歴史」『カステラ文化誌全書』
- ^ 『夏目漱石『虞美人草』』 - 国立国会図書館デジタルコレクション、p275、春陽堂、1913年。
- ^ 渡辺万里『スペインかすていら巡礼』松翁軒、1992年。
- ^ 岡美穂子「南蛮菓子の文化的背景」『南蛮貿易とカステラ』福砂屋、2016年。
- ^ 「ポルトガルのカステラのルーツ、パン・デ・ローを訪ねて」『カステラ読本』
- ^ 「カステラは洋菓子か、和菓子か」『カステラ文化誌全書』
- ^ 『『長崎夜話草』』 - 国立国会図書館デジタルコレクション、p36
- ^ 「修道士のカステラ」『カステラ読本』
- ^ 東野利夫『南蛮医アルメイダ』柏書房、1993年。
- ^ 「長崎代官のカステラ」『カステラ読本』
- ^ 鈴木真一「江戸時代のカステラ」『カステラ読本』
- ^ 江後迪子「文献からみた長崎・九州のカステラ」『カステラ読本』
- ^ 『『長崎夜話草』』 - 国立国会図書館デジタルコレクション、p87
- ^ 出井弘一『カステラの道』學藝書林、1987年7月15日、105-108頁。ISBN 4875170297。
- ^ まずいお菓子追放へ新規格登場(昭和16年9月16日 朝日新聞(夕刊))『昭和ニュース辞典第7巻 昭和14年-昭和16年』p157 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
- ^ “CMギャラリー”. 文明堂. 2023年7月3日閲覧。
- ^ a b c “人気の台湾カステラはいつどう生まれたのか? 知られざるルーツを専門店に聞いてみた”. BIGLOBEニュース (2022年3月22日). 2024年5月18日閲覧。
- ^ “長崎蛋糕不是蜂蜜蛋糕! 行家揭兩者差異:口感不一樣”. 三立新聞網 (2019年12月14日). 2024年5月18日閲覧。
- ^ “誤會好大!「長崎蛋糕」不是蜂蜜蛋糕 口感卡滋因為「它」”. 三立新聞網 (2019年12月15日). 2024年5月18日閲覧。
カステラと同じ種類の言葉
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