アフリカの地理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/07 05:07 UTC 版)
島嶼
マダガスカル島を除きアフリカの島は小さい。マダガスカル島の面積は595,230km2で、グリーンランド・ニューギニア・ボルネオ島につぎ世界で4番目に大きい。アフリカ大陸の南東海岸沖、モザンビーク海峡を隔てて400kmの距離にある。マダガスカルではその全域でアフリカと南アジアに共通する動植物相がみられる。マダガスカルの東沖のインド洋にはモーリシャスとレユニオンの諸島がある。ソコトラ島(イエメン領)はグアルダフィ岬(ソマリア)の北東に位置する。北西海岸の沖の大西洋にはカナリア諸島とカーボベルデ列島があるが、これらはギニア湾に浮かぶ小島群と同様に火山島である。
気候
大陸のかなりの面積が熱帯に属し、赤道を挟んで南北への広がりがほぼ等しいため、アフリカでは各地の気温に劇的な違いはみられない。
北アフリカの低地と砂漠地帯では高温になることがあり、大陸の広い地域で海洋の影響を受けず、昼夜の温度較差や夏冬の温度較差が大きい。(夜間の放射冷却や空気の希薄さ、極低湿度によりサハラでは最低気温が氷点下になることもある。)
これより南では海洋からもたらされる湿気により熱はいくらか緩和される。また東アフリカをはじめ標高が高い地域では、気温の日較差はコンゴ盆地やギニア湾岸より拡大する。
大陸の北端や南端の気候は温暖であるが、北側の地域は南側の地域より全般に気温が高い。その理由は大陸の南側では陸地の東西幅が狭く、海洋の影響が気候により反映されやすいからである。
気候上アフリカの地域間較差が最も大きいのは降水量である。灼熱したサハラ砂漠とこれより小ぶりなカラハリ砂漠ではきわめて少量の雨が降るが、海洋からの風は周囲の高地を通過しながらその湿気を(雨として)失ってのちこのような沙漠に吹き込む。そして日射により灼熱した内陸の大地で熱せられさらに湿度が低下する。またアフリカ中部には山岳地帯があまりないためこの一帯では急激な上昇気流が起こりにくく水蒸気が凝結しにくい。熱帯地域の降水量は太陽が天頂を通過する直後に最大となる。そこで赤道付近では年に2回太陽が天頂を通過するため雨季が2度あり降水量も最大、北回帰線・南回帰線付近では雨季が1度になり降水量もやや少なめになる。
多雨地帯の様子は東西で大きく違う。北部の乾燥気候帯は東海岸に沿って南に拡がり、南部の乾燥気候帯は西海岸に沿って北に拡がる。熱帯のギニア湾岸地方やナイル川上流域では集中豪雨が発生し、世界の多雨地帯のひとつに数えられる。アフリカでもっとも雨が多い地域はカメルーン山の西側の海岸地帯で、平均年間降水量は約9,910mmである。ちなみに世界最高はインドのメガラヤ州にあるチェラプンジで約11,630mmである。
赤道地帯では年に2度の雨季があるが、南北の回帰線に近づくにつれ1度に集約されてゆく。高山では降雪があり、頂上付近は高山性気候である。
サハラ沙漠に隣接する地域では、微細な砂粒をともなうきわめて乾燥した風が沙漠から海に向かって吹き荒れる。こうした風は、エジプトではハムシン、地中海地方ではシロッコ、ギニア湾岸ではハルマッタンとよばれる。灼熱の風ではないが、きわめて乾燥しているので湿気の蒸散が早く風邪の原因ともなる。同じような乾燥風は南部のカラハリ沙漠でも吹く。東海岸ではインド洋から季節風が吹き、南東部では時折サイクロンが襲来する。
アフリカの極点
大陸・州(六大州)のどちらで見た場合も域内を赤道及び本初子午線が通っているため、緯度は北緯・南緯(北半球・南半球)、経度は東経・西経(東半球・西半球)の境界が全て存在する。これは五大陸の中でアフリカが唯一である。
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