脳脊髄液検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 10:24 UTC 版)
神経サルコイドーシスと他疾患の鑑別のために脳脊髄液検査は重要である。造影MRIでびまん性増強効果を呈する神経サルコイドーシス症例の脳脊髄液検査の結果が報告されている。単核球優位の細胞数増加、蛋白増加、糖低下が認められる。糖が低下する原因としてはリンパ球やマクロファージによる糖の消費という考え方がある。脳脊髄液糖の高度低下は細菌性髄膜炎などとの鑑別を難しくすることや、67%の症例で40mg/dl以下の脳脊髄液糖の低下が認められたという報告もある。脳脊髄液のACEが増加することはしばしば報告されている。しかし感度66.7%、特異度67.3%であり有用とは言い難い。脳脊髄液のリゾチーム、β2ミクログロブリン、IgG index、sIL-2Rなどの高値やオリゴクローナルバンドの存在も報告されている。悪性リンパ腫は髄液IL-10が高値を示すため鑑別に有効な可能性があるが、その他の炎症性疾患でも高値になりえる。
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