脳腫瘍の神経病理学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 03:01 UTC 版)
脳腫瘍は原発性脳腫瘍と続発性脳腫瘍(転移)に分けられる。脳腫瘍は発症年齢によって大きく発生率が異なり、成人では約70%がテント上に発生し転移、神経膠腫、髄膜腫、神経鞘腫が多い。小児では70%以上がテント下で起こり、外胚葉起源、毛様細胞性星細胞腫、髄芽腫、上衣腫が多い。脳腫瘍の症状は全身症状と局所症状に分かれる。全身症状とは腫瘍の増大とその周囲の浮腫によって頭蓋内圧が亢進したり、脳脊髄液の循環が直接障害されることによって生じる。具体的には頭痛、認知機能障害、人格障害、歩行障害といった症状である。局所症状としては片麻痺、失語、視野障害などが考えられる。原発性であれ転移性であれ、通常Gd増強効果が見られる。悪性度の低い神経膠腫ではGd増強効果が認められずFLAIR画像が診断の役にたつ。静脈血栓塞栓症が神経膠腫や転移性脳腫瘍では起こりやすいため注意が必要である。
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