代数多様体
代数多様体(だいすうたようたい、algebraic variety)は、最も簡略に言えば、多変数多項式からなる連立方程式の解集合として定義される図形である。代数幾何学の最も主要な研究対象であり、デカルトによる座標平面上の解析幾何学の導入以来、多くの数学者が研究してきた数学的対象である。主にイタリア学派による射影幾何学的代数多様体、代数関数論およびその高次元化に当たるザリスキおよびヴェイユによる付値論的抽象代数多様体などの基礎付けがあたえられたが、20世紀後半以降はより多様体論的な観点に立脚したスキーム論による基礎付けを用いるのが通常である。
本項では、スキーム論的な観点に立ちつつ、スキーム論を直接用いず代数多様体を定義しその性質について述べる。また議論を簡潔にするのため特に断らない限り体 k は代数的閉体であると仮定する(体 k が代数的閉であるという条件を除去するために必要な考察についてはスキーム論へ向けてを参照)。
概説
最も初等的に定義される代数多様体は、アフィン代数多様体である。代数的閉体 k 上の n 次元のアフィン空間
代数的集合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/12 08:25 UTC 版)
詳細は「代数的集合」を参照 k を代数閉体とする。k-係数多項式 f(X1, …, Xn) の零点集合(英語版)は f(x1, …, xn) = 0 を満たす kn の点 (x1, …, xn) 全体の成す集合を言う。kn における代数的集合とは k[X1, …, Xn] に属する多項式からなる族の零点集合の交わりを言う。多項式環 k[X1, …, Xn] はネーターであるから、常に多項式の有限族に対して考えれば十分である。代数的集合は代数幾何学において基本的である。
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