ビロードとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > ビロードの意味・解説 

ビロード【(ポルトガル)veludo】

読み方:びろーど

パイル織物の一。綿・絹・毛などで織り表面毛羽(けば)や輪奈(わな)を出した滑らかで光沢のある織物輪奈天金華山織コール天別珍などがある。ベルベット

[補説] 「天鵝絨」とも書く。


天鵞絨

読み方:ビロード(birodo

作者 石川啄木

初出 明治41年

ジャンル 小説


ベルベット

(ビロード から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/18 01:35 UTC 版)

シルクのベルベット(ウィリアム・モリスデザイン)
ベルベットの裁断の図解。二枚生地の間の糸を裁断する。

ベルベット: velvet)は、タテ糸パイルの比較的毛足の長いパイル織物の一種[1]。平織または綾織の2枚の織物をたて糸によってパイル糸とともに織り込み、それを2枚に切り分けて製造される[2]。高密度に繊維が揃い繊維の末端周辺に特有の肌触りを持つ[2]

英語でベルベット、ポルトガル語でビロードポルトガル語: veludoスペイン語: velludo)、フランス語でベロア、和名で天鵞絨てんがじゅうとも呼ばれる[1]

特徴

13世紀にイタリアのベルッティが編み出した生地[1]でベルットと呼ばれた。柔らかで上品な手触りと深い光沢感が特長で、フォーマル・ドレスカーテンに用いられる。レーヨンが一般的。縫いずれし易く、きれいに縫製するには高度な技術が必要である。

ベッチン(別珍、英語名:ベルベッティーン)と見た目では区別がつきづらく混同され易い[1]。どちらも製品としては見た目はよく似ているが、製法に違いがある。ベルベットがタテ糸パイルの比較的毛足の長いパイル織物であるのに対し、ベッチンは比較的毛足の短いパイル織物である[1]

日本にはポルトガルからもたらされ、16世紀の戦国武将の帽子や外套にベルベット製のものがある[1]。ポルトガル語のveludoの日本語読みでビロードと称された[1]。また、和名は天鵞絨で天鵞は白鳥の意味である[1]。伝来した当初は絹製の白い生地を指していたため、ビロードは特にシルク製のベルベットのことをいうこともある[1]

生地としての利用の他、レコード拭きに利用された。特に日本では、皇室の馬車、国会の椅子などはすべて和歌山県橋本市で作られたシルク製のジャカードベルベットが用いられている。これはベルベットのパイルがない部分に模様を織り出している紋ベルベットの一種で、金糸と銀糸を使っている場合特に金華山織りと称して区別する。

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i ベルベットと別珍(べっちん)とは違うもの・・・”. 一般財団法人ニッセンケン品質評価センター. 2023年7月18日閲覧。
  2. ^ a b 今村朋洋、西海豊彦、青木幸一「ベルベット織物を用いた炭素電極研磨」」福井大学大学院工学研究科 2021年2月24日閲覧

関連項目

外部リンク


ビロード

出典:『Wiktionary』 (2021/07/23 05:24 UTC 版)

語源

ポルトガル語 veludo

名詞

ビロード

  1. 西洋から舶来したパイル織物の代表で、別珍コール天を含むが特に絹製の本天を指す。ベルベットともいい、天鵞絨とも書かれる

翻訳


「ビロード」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ビロード」の関連用語

ビロードのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ビロードのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのベルベット (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryのビロード (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS