コンプレッションレシオ
ピストンが下死点にあるとき、ピストンより上方の空間容積と、ピストンが上死点にあるときのそれとの比をいう。圧縮比とも呼ぶ。ひとつのシリンダーの行程容積をVhとし、ガスケット部分も含む燃焼室容積をVcとすると、圧縮比=(Vc+Vh)÷Vc=1+Vh/Vcと定義される。理論サイクルにおいては圧縮比の増大とともに熱効率は増大するが、現実のエンジンではノッキングの発生や冷却損失の増大のため、自然吸気(NA)のガソリンエンジンでは15が限界である。以前は9以下が常識であったが、燃焼室の改良などにより、最近では10.5前後が普通になっている。今日のF1エンジンでは13程度が用いられている。これに対してディーゼルエンジンでは着火温度を得るため圧縮比は高く、かつては20以上が主流であったが、現在では排気清浄化や騒音低減の点からこれより低く設定される。
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