アトラック【ATRAC】
読み方:あとらっく
ATRAC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/05 06:40 UTC 版)
ATRAC(アトラック、Adaptive TRansform Acoustic Coding)は、ソニーが開発したオーディオ非可逆圧縮および可逆圧縮の技術・規格名、および後年開発された関連技術群の総称。いずれも、ソニーグループや、その他家電系メーカーの開発した規格・製品で主に利用される。ミニディスクのコンセプトである、「CDと同等の記録時間を確保」「コンパクトカセットよりも高音質」「コスト面でリーズナブル」「編集・ランダムアクセスが容易な構造」の4点を満たすことを最優先として開発された[1]。
- ^ 筒井京弥「ATRAC Family方式の概要」『映像情報メディア学会誌』第55巻第12号、映像情報メディア学会、2001年、1571-1572頁、doi:10.3169/itej.55.1571、2020年8月9日閲覧。
- ^ a b c “Sony Japan ATRAC - 藤本健氏のATRAC開発者インタビュー”. ソニー (2006年11月). 2020年8月2日閲覧。
- ^ ATRAC以外の圧縮音声フォーマットは通常、再エンコードなしでのカット編集はできない。ただしMP3の場合はmp3DirectCutというフリーウェアで編集が可能である。また、ATRAC Advanced Losslessはギャップレスおよびカット編集に対応しない。
- ^ 藤本健氏のATRAC開発者インタビュー、ソニーATRAC公式サイト
- ^ “Sony eSupport MP3 Conversion Tool”. Sony USA. 2009年8月13日閲覧。
ATRAC(1)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 15:31 UTC 版)
ATRACでは、QMF (Quadrature Mirror Filters) とMDCT(変形離散コサイン変換、Modified Discrete Cosine Transform)が利用されている。 エンコード過程においてはまずQMFに2回通され、帯域ごとに3分割される。このうち最初の通過で高音域 (11.025~22.05kHz) が分離され、2回目では残った音域が低音域 (0~5.5125kHz) と中音域 (5.5125~11.025kHz) に分離される。 分離後は、各々の帯域でMDCTが行われる。このMDCTの回数は場合によって変化し、高音域では1サウンドフレームあたり1回もしくは8回、低・中音域においては1回もしくは4回とされている。 このATRACはLSIの進歩に合わせて、Ver.1、Ver.2、Ver.3、Ver.3.5、Ver.4、Ver.4.5、TYPE-Rへとバージョンアップを重ねた。
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