X線吸収分光法
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 06:21 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動X線吸収分光法(Xせんきゅうしゅうぶんこうほう、X-ray absorption spectroscopy: XAS)は、物質の電子状態や局所構造を求めるために使われている手法である。測定対象となる物質は、気体、固体、液体、溶液などと幅広い。この実験は、通常、エネルギー可変で強度の強いX線が得られるシンクロトロン放射光施設を光源として行われる。
X線吸収の測定は、結晶分光器や回折格子分光器を用いて、入射光を内殻電子を励起することができるエネルギー(おおよそ0.1-100 keVの範囲である)にあわせることで行われる。
X線吸収分光法は吸収分光の一種であり、その挙動は量子力学的な選択則に従う。もっとも強度の強い成分は、内殻電子の非占有軌道への双極子遷移(Δ l = ± 1)である。たとえば、K端において強度が強いのは1s → np遷移であるが、L3端では、2p → nd遷移である。
X線吸収スペクトル
X線吸収は主にトムソン散乱、コンプトン散乱、光電効果によっておこる。数10keV程度まではトムソン散乱と光電効果の寄与が大きく、それより高エネルギーになるとコンプトン散乱の寄与が大きくなる。
X線吸収スペクトルのなだらかな斜面の部分は経験的に次式であらわされ、Victoreen式と呼ばれる。
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X線吸収スペクトル
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「X線吸収分光法」の記事における「X線吸収スペクトル」の解説
X線吸収は主にトムソン散乱、コンプトン散乱、光電効果によっておこる。数10keV程度まではトムソン散乱と光電効果の寄与が大きく、それより高エネルギーになるとコンプトン散乱の寄与が大きくなる。 X線吸収スペクトルのなだらかな斜面の部分は経験的に次式であらわされ、Victoreen式と呼ばれる。 ν ρ ∝ C λ 3 − D λ 4 + N ρ σ C {\displaystyle {\frac {\nu }{\rho }}\varpropto C\lambda ^{3}-D\lambda ^{4}+{\frac {N}{\rho }}\sigma _{C}} ここでρは線吸収係数、C、Dは原子番号Zに依存し吸収端によっで大きく変わる関数、σCはコンプトン散乱断面積、Nは単位退席中の電子数、ρは密度。
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