WLF式による温度が粘性に与える影響の予測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/28 03:35 UTC 版)
「ウイリアムズ・ランデル・フェリーの式」の記事における「WLF式による温度が粘性に与える影響の予測」の解説
ウィリアムズ・ランデル・フェリーのモデルは、溶融高分子その他のガラス転移点を持つ液体に対して用いられることが多い。 このモデルでは、以下の式が成り立つ。 μ ( T ) = μ 0 exp ( − C 1 ( T − T r ) C 2 + T − T r ) {\displaystyle \mu (T)\,=\,\mu _{0}\exp \left({\frac {-C_{1}(T-T_{r})}{C_{2}+T-T_{r}}}\right)} ここで、T は温度、 C 1 {\displaystyle C_{1}} , C 2 {\displaystyle C_{2}} , T r {\displaystyle T_{r}} , μ 0 {\displaystyle \mu _{0}} は実験データから回帰によって得られる経験的パラメータである(このうち三つのみが独立である)。 パラメータ T r {\displaystyle T_{r}} をガラス転移温度に基いて選択すると、パラメータ C 1 {\displaystyle C_{1}} , C 2 {\displaystyle C_{2}} は広汎な種類の高分子に対してよく似た値となる。典型的には、 T r {\displaystyle T_{r}} をガラス転移温度 T g {\displaystyle T_{g}} と一致するように定めれば、次の値を得る。 C 1 ≈ 17.44 {\displaystyle C_{1}\approx 17.44} C 2 ≈ 51.6 {\displaystyle C_{2}\approx 51.6} K T r = T g + 43 {\displaystyle T_{r}\,=\,T_{g}+43} K C 1 ≈ 8.86 {\displaystyle C_{1}\approx 8.86} C 2 ≈ {\displaystyle C_{2}\approx } 101.6 K このような「普遍パラメータ」により高分子の粘性の温度依存性を単一の温度での粘性から知ることができる。 実際には「普遍パラメータ」は普遍的なものではなく、パラメータを興味のある温度領域における実験データからフィッティングにより求めるほうがよい。
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