Paillier暗号とは? わかりやすく解説

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Paillier暗号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/28 16:29 UTC 版)

Paillier暗号とは Pascal Paillier が1999年に提案した公開鍵暗号方式で、m1暗号文m2 の暗号文から m1 + m2 の暗号文を計算出来る(加法準同型性)という性質を満たす。

RSA暗号ElGamal暗号など、m1 の暗号文と m2 の暗号文から積 m1m2 の暗号文を計算できる(乗法準同型性)方式は数多いが、加法準同型性を満たす方式はPaillier暗号などごく少数しか知られていない。

N 次の冪乗剰余性を計算することは困難である(合成数剰余仮定)と信じられており、Paillier暗号の安全性はこの仮定に基づいている。

概要

p, q素数とし、N = pq とする。

Paillier暗号は、次の性質が成り立つ事を利用している(証明は後述)。

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Paillier暗号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/15 01:58 UTC 版)

準同型暗号」の記事における「Paillier暗号」の解説

平文 m ∈ Z n {\displaystyle m\in \mathbb {Z} _{n}} に対するPaillier暗号(en:Paillier cryptosystem)の暗号文は、 g mr n mod n 2 {\displaystyle g^{m}\cdot r^{n}{\bmod {n^{2}}}} である。ここで g ∈ Z n 2 ∗ {\displaystyle g\in \mathbb {Z} _{n^{2}}^{*}} 、 r ∈ Z n ∗ {\displaystyle r\in \mathbb {Z} _{n}^{*}} である。この公開鍵暗号加法に関して準同型性有する。すなわち、 m 1 , m 2 {\displaystyle m_{1},m_{2}} の暗号文 g m 1 ⋅ r 1 n , g m 2 ⋅ r 2 n mod n 2 {\displaystyle g^{m_{1}}\cdot {r_{1}}^{n},g^{m_{2}}\cdot {r_{2}}^{n}{\bmod {n^{2}}}} から m 1 + m 2 {\displaystyle m_{1}+m_{2}} の暗号文計算することは容易である。すなわち、 g m 1 ⋅ r 1 n × g m 2 ⋅ r 2 n mod n 2 = g m 1 + m 2 ⋅ ( r 1 r 2 ) n mod n {\displaystyle g^{m_{1}}\cdot {r_{1}}^{n}\times g^{m_{2}}\cdot {r_{2}}^{n}{\bmod {n^{2}}}=g^{m_{1}+m_{2}}\cdot (r_{1}r_{2})^{n}{\bmod {n}}} とできる。

※この「Paillier暗号」の解説は、「準同型暗号」の解説の一部です。
「Paillier暗号」を含む「準同型暗号」の記事については、「準同型暗号」の概要を参照ください。

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