PET診断と酸素の同位体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 07:41 UTC 版)
「酸素の同位体」の記事における「PET診断と酸素の同位体」の解説
18Oは、PET診断の際に人体に投与される製剤18F-FDG(フルオロデオキシグルコース)の重要な原料でもある。 まず、18O原子を含む水(水-18O、H218O)に、サイクロトロンで加速した陽子を照射する。すると、18F(半減期約110分)が核合成され、これにマンノーストリフレート等を反応させることにより18F-FDGが調製される。これを人体に投与すると、グルコース代謝の活発な細胞に18F-FDGが特異的に集まる。この18-FDGの18Fが放射壊変時に発する陽電子を検出器でとらえることにより、脳、心筋、癌等のグルコース代謝の診断が可能となる。 また15O(半減期約2分)で標識した酸素ガスや水は、脳血流量や酸素代謝量などの測定に用いられる。 18Oと2Hと同時に用いることで、ヒトや動物のエネルギー消費量を求めることができる(二重標識水法)。
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