麝香(ジャコウ)
原産地:中国・ネパール
ヒマラヤ山岳地帯周辺より、中国・シベリア地方に広く分布する偶蹄目ジャコウジカ科の雄の分泌物で、下腹部にある香嚢より採取する。縄張りのマークや雌を引きつける為の匂いで、そのままでは良い香りとはいえないが、極度に薄めると見違える様な香りになる。数少ない動物性香料で、香水その他に幅広く使われ、重要かつ非常に高価。強心剤として、六神丸など漢方薬にも多く使われ、特殊な用途としては催淫剤として使われる事もある。一つの香嚢より約30gの麝香がとれるが、これを1kg集めるのに約100頭の麝香鹿を殺さねばならず(罠で雄・雌・幼獣を無差別に捕獲する為)年間何万頭をも必要とする。当然、絶滅の危機に瀕し、近年ワシントン条約により輸入禁止になった。
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