M4の登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 11:48 UTC 版)
1980年代初頭、アメリカ軍は、歩兵用小銃をM16A1からM16A2に切り替えることを決定した。M16A2は、NATOの各国と標準化した新型の5.56mm弾(5.56x45mm NATO弾; SS109あるいはM855)に対応し、銃身が太くなったほか、フルオート射撃にかわって3点バースト射撃を導入するなど、変更点は少なくなかった。このことから、それまで使用されていたM16A1ベースのカービンとは別に、M16A2をベースとしたカービン・モデルとして開発されたのが「モデル723」(フルオート)および「モデル725」(3点バースト)である。 アメリカ軍は、特殊部隊向けにモデル723を少数発注した。また、1983年、カナダの旧ディマコはモデル725を「C8カービン」としてライセンス生産し、M16A2の小改正型(モデル715)であるC7小銃とともにカナダ軍に配備した。また、アラブ首長国連邦は、M16A2の太い銃身にM203グレネードランチャーを装着できるよう、銃身の一部を細くくびれさせたモデルを発注し、この「モデル727」は、アラブ首長国連邦の首都から「アブダビ・カービン」と通称された。 これらを踏まえて、アメリカ軍は1984年より、制式カービンの開発要求を行なっており、「モデル720」はその候補として「XM4カービン」として選定された。そして、1994年に、小改良を加えられた「モデル720」はM4カービンとして制式化された。また、キャリングハンドルを着脱式としてレシーバー上にピカティニー・レールを追加したモデルが開発され、「モデル920」(3点バースト)および「モデル921」(フルオート)として生産された。これらは順次、モデル720にかわってM4およびM4A1として納入された。
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