JTIDSとリンク16
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 09:42 UTC 版)
「統合戦術情報伝達システム」の記事における「JTIDSとリンク16」の解説
JTIDSとリンク16/TADIL Jは、しばしば混同されることがあるが、これらは本来の定義のうえでは別物である。正しくは、リンク16を実現するために使用されている通信方式あるいはその技術の体系がJTIDSである、と言うべきである。実際の運用及びプラットフォームへの実装のために考え出された規格であるリンク16とは本来区別されるべきものである。わかりやすく例えると、JTIDSがハードウェア、リンク16がソフトウェアという関係であり、ソフトとハードが別物として扱われることに違和感はない。 IJMSなどJTIDS技術を用いているデータリンクはリンク16以外にもあるため、JTIDSすなわちリンク16とは言えない。JTIDSは、空中、陸上及び船上のユーザーにリンク16の能力を提供する第一世代の実戦システムとされているが、第二世代のリンク16はJTIDSに代わってMIDS(Multifunction Information Distribution System)を使用するとしており、必ずしもリンク16がJTIDSを使わなければ実現できないとは言えない。 しかしながら、軍事用語では“AWACS”のようにもともとE-3の計画名又は設計思想のコードネームだったものがE-3やE-767を指す一般名称あるいは総称になってしまうことはよくある。したがって、リンク16をはじめとするJTIDSを用いているデータリンクをJTIDSと総称してしまうことは慣例的に容認されている。今後MIDSが実用化されたときには、リンク16とJTIDS及びMIDSは今よりももっと明確に区別されるだろう。
※この「JTIDSとリンク16」の解説は、「統合戦術情報伝達システム」の解説の一部です。
「JTIDSとリンク16」を含む「統合戦術情報伝達システム」の記事については、「統合戦術情報伝達システム」の概要を参照ください。
- JTIDSとリンク16のページへのリンク