ECBによる流動性供給制限
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/11 08:47 UTC 版)
「ギリシャのユーロ圏離脱」の記事における「ECBによる流動性供給制限」の解説
ECBは2015年6月末にギリシャへの流動性供給に制限を設けた。かつてキプロスにも強要された資本規制に強く反対するとヤニス・バルファキスは述べた。ギリシャ政府は、資本規制は外国人や旅行者には影響をあたえないとする声明を出した。ECBはギリシャ中央銀行と協調して動き、ユーロ圏の脆弱性の問題に対処するとマリオ・ドラギは述べた。ECBは、ギリシャへの流動性供給に関する決定を再検討する用意があるとする声明を出した。 ECBがギリシャ市中銀行への流動性供給に制限をかけたのは、ユーロ圏各国の財務大臣によるユーロ・グループの会合で現状でギリシャが金融支援プログラムを受け入れないことと、IMFに対して債務不履行になりそうであることを防ぐことができないからである。ギリシャ中央銀行は、この難しい状況の中、ユーロシステムの一部としてギリシャ市民のための金融システム安定を図るためのあらゆる手段を行使すると述べた。 金銭支援の条件である緊縮財政施行を国民投票によって拒絶したことで、ギリシャ政府がEUとの交渉再開後に強い影響力を行使でき、金銭支援のための合意が得られるとギリシャ政府高官らが主張していた。だがECBはギリシャへの流動性供給の制限を解除しなかった。ECBがギリシャに間接的に強いる資本規制によって、ギリシャ国内のキャッシュ・マシーンから一日に引き出せる現金の上限が60ユーロとなっていた。ヤニス・バルファキスは、ユーロ圏がギリシャに仕掛ける戦術はテロリズムであると非難した。 「兵糧攻め」も参照
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