D型肝炎ウイルスとは? わかりやすく解説

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D型肝炎ウイルス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 10:19 UTC 版)

D型肝炎ウイルス(Hepatitis D virus、ディーがたかんえんウイルス)は、エンベロープを持ったRNAウイルスの1種であり、B型肝炎ウイルスが共在することでヒトにD型肝炎を引き起こし得る病原体である。δ肝炎ウイルス(デルタかんえんウイルス)、デルタウイルスなどと呼ばれる場合もあり、また、HDVと英語の頭文字を取った略記がなされることもある。なお、HDVという略記は、他の分野では全く別な意味で用いられることもあるため[注釈 1]、本稿では以降、この略記を用いない。この他、本稿ではD型肝炎(書籍によっては稀にδ肝炎と記述されていることもある)についても記述し、また、B型肝炎ウイルスとの関連についても述べる。ただし、それぞれに関する詳細な解説は、当該記事を参照のこと。


  1. ^ 映像の分野には、HDVと言う規格名が存在する。なお、詳細はHDVの記事を参照のこと。
  2. ^ ただし、B型肝炎ウイルスがHBs抗原を供給するとは言っても、HBs抗原を生産しているのは宿主細胞である。B型肝炎ウイルス自体が直接HBs抗原を合成しているわけではない。
  3. ^ なお、例えばC型肝炎とは違って、B型肝炎の場合は肝硬変を伴わずに肝臓ガンを発症することもあることが知られている。したがって、肝硬変になった肝臓はガンを発症しやすいことも良く知られているけれども、B型肝炎の場合、肝臓ガンならば肝硬変とは必ずしも言えない点を断っておく。
  1. ^ a b c d e f g h i j k 東 匡伸、小熊 惠三 編集 『シンプル微生物学 (改訂第4版)』 p.311 南江堂 2006年5月1日発行 ISBN 4-524-23978-2
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t Richard A. Harvey、Pamela C. Champe、Bruce D. Fisher 著、山口 惠三、松本 哲哉 監訳 『イラストレイテッド微生物学 (第2版)』 p.304 丸善 2008年2月10日発行 ISBN 978-4-621-07916-4
  3. ^ a b c d e f g h i j Stephen H. Gillespie、Kathleen B. Bamford 著、山本 直樹、山岡 昇司、堀内 三吉 監訳 『一目でわかる微生物学と感染症 (第2版)』 p.71 メディカル・サイエンス・インターナショナル 2009年1月28日発行 ISBN 978-4-89592-580-8
  4. ^ a b c d e f g h 保坂 康弘、河合 明彦、水本 清久、北村 敬 編集 『医・薬科ウイルス学 (改訂版)』 p.396 医薬ジャーナル社 1998年9月21日発行 ISBN 4-7532-1721-3
  5. ^ a b c d e f 菊地 浩吉、吉木 敬 監修 『病態病理学 (改訂第17版)』 p.410 南山堂 2004年4月14日発行 ISBN 4-525-15147-1
  6. ^ a b c d e 斉藤 厚、那須 勝、江崎 孝行 編集 『標準感染症学 (第2版)』 p.281 医学書院 2004年3月15日発行 ISBN 4-260-10300-8
  7. ^ a b c d 河合 忠、橋本 信也 編集 『日本医師会生涯教育シリーズ 臨床検査のABC』 p.318 日本医師会 1994年10月1日発行 ISBN 4-260-17509-2
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m 保坂 康弘、河合 明彦、水本 清久、北村 敬 編集 『医・薬科ウイルス学 (改訂版)』 p.397 医薬ジャーナル社 1998年9月21日発行 ISBN 4-7532-1721-3
  9. ^ a b c d 河合 忠、橋本 信也 編集 『日本医師会生涯教育シリーズ 臨床検査のABC』 p.319 日本医師会 1994年10月1日発行 ISBN 4-260-17509-2
  10. ^ Richard A. Harvey、Pamela C. Champe、Bruce D. Fisher 著、山口 惠三、松本 哲哉 監訳 『イラストレイテッド微生物学 (第2版)』 p.303、p.304 丸善 2008年2月10日発行 ISBN 978-4-621-07916-4
  11. ^ a b c d e f g Richard A. Harvey、Pamela C. Champe、Bruce D. Fisher 著、山口 惠三、松本 哲哉 監訳 『イラストレイテッド微生物学 (第2版)』 p.305 丸善 2008年2月10日発行 ISBN 978-4-621-07916-4
  12. ^ 鎌田 武信 編集 『図説内科診断治療講座 第5巻/肝炎、肝硬変、肝癌』 p.86、p.87 メディカルビュー社 1988年10月1日発行
  13. ^ a b 鎌田 武信 編集 『図説内科診断治療講座 第5巻/肝炎、肝硬変、肝癌』 p.124 メディカルビュー社 1988年10月1日発行






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