CAR-Tデザインの進化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/12 16:05 UTC 版)
「キメラ抗原受容体」の記事における「CAR-Tデザインの進化」の解説
第一世代のCARでは、細胞内ドメインにはT細胞受容体の細胞内シグナルを伝達するCD3ζ-チェーンから得たものを用いていた。 第二世代CARでは、種々の共刺激タンパク質受容体から得た細胞内信号ドメインが細胞内の部位に追加されている(例: CD28、41BB、ICOS)。前臨床研究では、第二世代のCARは、T細胞の抗腫瘍活性を改善させた。 第三代のCARではさらに効果を増すため、複数の信号伝達ドメインを繋いでいる(CD3ζ-CD28-41BBやCD3ζ-CD28-OX40など)。 CAR治療の進化は、基礎研究から臨床応用への良い例である。 PI3K結合部位はCD28の共受容体であると同定された。ITAMモチーフは、CD4-lckまたは D8-p56lck複合体の対象であることが同定された。 Strep-tag II配列(Trp-Ser-His-Pro-Gln-Phe-Glu-Lysというポリペプチド配列。これは ストレプトアビジンに親和性がある)を合成したCARの特定の部位に挿入し、これを持つT細胞だけを取り出す。スペーサー長を最適にし、抗体でコーティングされ、マイクロビーズで集められ、大規模に必要なCAR-T細胞だけを集めることができる。 Strepタグを用いて、人工細胞を刺激し、急速に増殖させることができる。 Strepタグに結合する抗体を用いることで、人工細胞を200倍まで増やすことができる。 とは異なり、既存の方法とは異なり、この技術によりがん特異的T細胞のみを増やすことができる。
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