C-B結合の性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/10 07:43 UTC 版)
「有機ホウ素化合物」の記事における「C-B結合の性質」の解説
C-B結合は、炭素の電気陰性度が2.55で、ホウ素の電気陰性度が2.04と近いために、この2つの原子間における電子の存在確率の偏りは少なく、あまり極性を持たない。なお、基本的に炭素は空のp軌道を持たないのに対して、ホウ素は空のp軌道を1つ持っているなどの理由で、独特の性質を有する。 アルキルホウ素化合物は酸化されやすいものの、安定である化合物が多い。 一方、ホウ素は電気陰性度が低いため、有機ホウ素化合物の中には三有機ボランなど電子不足な化合物も存在する。ビニル基やアリール基は電子を供与するためホウ素の求電子性が下がり、C-B結合は二重結合性を帯びる。ホウ素がオクテット則を満たすことができない元素であるため、ジボランと同様に有機ボランも有機化学においては強い求電子剤となる。しかしジボランと異なり多くの有機ボランは二量体を形成しない。
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