8.精神病院
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 05:15 UTC 版)
最後の絵画には、精神を病み粗暴となった半裸のトムがロンドンの有名な精神病院ベドラムで最後の日々を送っている場面が描かれている。哀れなサラ・ヤングだけが涙を流しながら献身的な介護を続けているが、トムはサラのことをまったく意に介していない。周囲には木の棒で演奏する音楽家、紙筒を望遠鏡と思いこむ天文学者、自分を大司教(教皇?)と思いこむ男など、様々な患者の姿が描かれている。隣の部屋に続く扉の前には、麦藁の冠と杓を身に付けた全裸の「国王」が立っている。後ろには収容されている患者たちの奇妙な行動を見物するために精神病院を訪れた、流行のドレスを着た婦人たちが描かれている。現代人の考えからすると不快で理解しがたいものだが、ホガースが生きていた時代にはごく当たり前のことだった。
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