787の展望と試験機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 09:45 UTC 版)
「ボーイング787」の記事における「787の展望と試験機」の解説
787の開発が始まったことを受けて、2005年にライバルのエアバス社は787に対抗するための機材としてA330に大幅に手を加えたA350を発表した。発表当初の目標性能では「A350の方が航続距離、旅客数ともに増加している」とされているが、ボーイング社は「787は全く新しい旅客機のため、A330をリファインしても当機を超えることはできない」と主張した。 実際に、その後A350は受注数が伸び悩んだことから各航空会社にヒアリングを行った結果、2006年のファーンボロー航空ショーでエアバス社は、A330から大きく設計変更した新機種のA350XWB (eXtra Wide Body) を立ち上げ、787に迫る受注を獲得している。 両社ともに将来的な航空旅客の増加を予想している点においては共通するが、その対処手法に考え方に違いがあり新型機の開発コンセプトにも影響している。エアバス社は「ハブ空港間で運用する新型大型機(A380)を開発し、ローカルへは持ち駒豊富な自社の単通路機での乗客の振り分け」(ハブ アンド スポーク)を想定しているが、ボーイング社は「乗客は面倒な乗り換えを好まず、中型機による直近の空港への乗り入れを求めるようになる」(ポイント トゥ ポイント)と予測している。787は2011年就航当初ETOPS-180を取得していたが、2014年5月28日にFAAからETOPS-330を取得した。 最新機材のラインナップは両社とも、大型機(777とA350XWB)中型機(787とA330neo)小型機(737MAXとA320neoなど)をそれぞれ用意している。
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