4‐ヒドロキシ安息香酸
4-ヒドロキシ安息香酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/20 06:31 UTC 版)
4-ヒドロキシ安息香酸 | |
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4-Hydroxybenzoic acid |
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別称
p-ヒドロキシ安息香酸
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識別情報 | |
3D model (JSmol)
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ECHA InfoCard | 100.002.550 |
KEGG | |
PubChem CID
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CompTox Dashboard (EPA)
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特性 | |
化学式 | C7H6O3 |
モル質量 | 138.12074 g/mol |
密度 | 1.46 g/cm³ |
融点 | 214-217 ℃ |
関連する物質 | |
関連物質 | モノヒドロキシ安息香酸 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
4-ヒドロキシ安息香酸 (4-ヒドロキシあんそくこうさん、4-hydroxybenzoic acid) または p-ヒドロキシ安息香酸 (パラヒドロキシあんそくこうさん)とは、安息香酸のパラヒドロキシ誘導体。アルコールやエーテル、アセトンには易溶で、水やクロロホルムにわずかに溶ける無色の結晶。サリチル酸(2-ヒドロキシ安息香酸)の位置異性体にあたる。
生体内ではユビキノン合成などの中間体として重要であり、動物、植物、微生物を含め幅広い生物が合成している。したがって食品中にも存在しており、ココナツやアサイーなどには多く含まれている。4-ヒドロキシ安息香酸のエステルはパラベンと呼ばれ、保存料として用いられる。4-ヒドロキシ安息香酸はその原料である。
化学合成
4-ヒドロキシ安息香酸はカリウムフェノキシドと二酸化炭素から製造される。研究室レベルでは、サリチル酸カリウムと炭酸カリウムを 230 ℃ に加熱して反応後に酸で処理すると 4-ヒドロキシ安息香酸 が得られる[1]。
生合成
大腸菌や出芽酵母では芳香族アミノ酸の合成中間体であるコリスミ酸から、コリスミ酸リアーゼの作用でピルビン酸を解離して合成している。また動物はチロシンから4-ヒドロキシ安息香酸を合成できることが知られている。
参考文献
4-ヒドロキシ安息香酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/13 01:42 UTC 版)
「ユビキノン」の記事における「4-ヒドロキシ安息香酸」の解説
4-ヒドロキシ安息香酸は、シキミ酸経路によって合成されるコリスミ酸から、真正細菌では直接、真核生物ではチロシンを経由し合成される。 なお例外的に出芽酵母では、葉酸の合成前駆体である4-アミノ安息香酸を、4-ヒドロキシ安息香酸の代わりに利用できることが示されている。
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固有名詞の分類
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