4万本足
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 22:23 UTC 版)
4千の目、鼻、耳、口、舌、足であると、倍数の違った記載が、レインの要約にみられる。出典があいまいだが、レインが典拠としているダミーリー(1405年没)の記述とおおよそ合致する。このダミーリーの宇宙誌というのは、ダミーリーの刊行本の欄外にカズウィーニーの記述が転載がされたものに過ぎないとされている。 4万本の角と足(アル=サラビー編)、または4万個の目、耳、口、舌(アル=キサーイー編)を持つと、最古級の文献である2編の『諸預言者伝』に伝わっている。ただし、こちらには牛の名は見えない。 ヤークート・アル=ハマウィー (1229年没)『諸国集成』でも4万本の角と足であるが、この資料は、最古文献の2編を導入したものと考えられており、全体の内容としてはアル=サラビー編本『諸預言者伝』に拠る部分が比較的多い。 イブン・アル=ワルディー(英語版) (1348年没) 『驚異の真珠』は、このヤークートの派生作品で、この宇宙誌の転載とするに相当する箇所もあるが、別の箇所には牛が40の背瘤、40の角、4本の脚を持つと付記されている。 巨牛の角は、神の玉座アルシュ(アラビア語: عرش, ʿarš)にまで延びて、玉座に絡みついているとも、玉座のしたで「棘をもつ生垣」のようになっているとも表現される。
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