1次元モデル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 00:12 UTC 版)
相互作用の減衰が α > 1 で J i j ∼ | i − j | − α {\displaystyle J_{ij}\sim |i-j|^{-\alpha }} であれば、熱力学的極限が存在する。 1 < α < 2 で強磁性の相互作用 J i j ∼ | i − j | − α {\displaystyle J_{ij}\sim |i-j|^{-\alpha }} の場合、ダイソン(Dyson)は、階層を比較することにより、充分小さな温度で相転移があることを証明した。 強磁性の相互作用 J i j ∼ | i − j | − 2 {\displaystyle J_{ij}\sim |i-j|^{-2}} の場合、フレーリッヒ(Fröhlich)とスペンサー(Spencer)は、(階層の場合と対照的に)充分小さな温度で相転移があることを示した。 α > 2 の相互作用 J i j ∼ | i − j | − α {\displaystyle J_{ij}\sim |i-j|^{-\alpha }} の場合(このことは有限の範囲の相互作用を意味する)、自由エネルギー(free energy)が熱力学パラメータに対して解析的であるので、正の温度(有限の β)に対して相転移がない。 近接相互作用の場合、イジング(E. Ising)は、モデルの完全解を示した。任意の正の温度(有限の β)で、自由エネルギーは熱力学的パラメータの中で解析的であり、省略された 2点相関函数は指数的に急速に減少する。温度 0 (β が無限大)では、第二種の相転移がある。自由エネルギーは無限大となり、領略された 2点スピンの相関函数は減少しない(定数のままである)。従って、T = 0 はこの場合の臨界温度であり、スケーリング公式を満す。
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